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公開日 2026/02/03 06:30
VGP2025 SUMMER、VGP2026で金賞を受賞

デスクトップオーディオを格上げ! ゾノトーンのインターコネクトケーブル3兄弟を徹底比較

海上 忍

自宅レコーディングスタジオのニーズの高まりを受けてか、プロ用のアクティブスピーカーも簡単な調整を行うだけで本格的なサウンドで楽しめるようになった。そうしたプロブランドのアクティブスピーカーをストリーマーやUSB DACと繋いで楽しむ「箱庭オーディオ」が注目を集めている。


シンプルな組み合わせゆえに、ストリーマーとアクティブスピーカーの繋ぐ「インターコネクトケーブル」による音質的な影響は少なくない。そこで3万円からとお求めやすく、アップグレードにお薦めなゾノトーン「Gransterシリーズ」の3モデルの比較試聴を実施。そのポテンシャルに迫る。




ゾノトーンから登場したエントリーミドルクラスのインターコネクトケーブル「Gransterシリーズ」。写真上から「Granster AC-5000」「Granster AC-3000」「Granster AC-2000


アクティブスピーカーを使うならインターコネクトが重要


ジャズで「トリオ」といえば、ピアノにベース、ドラムというシンプルな編成のこと。ピアノがギターに置き換わることもあるが、予測困難なほどの自由度の高さと個性がぶつかり合うインタープレイが魅力な点は共通だ。


そしてオーディオにも「トリオ」がある。ジャズ同様にコンポの個性が明確に現れる点が魅力のシンプル編成、プレーヤーにアンプ、スピーカーが定番というところを、プレーヤーをストリーマー兼プリアンプ、スピーカーをアクティブスピーカーにしたら―。もう1人の演奏者を誰にするか。答えは「インターコネクトケーブル」だ。


たとえば、Bluesound「NODE ICON」とGenelec「8320A」を組み合わせるとして、どうつなぐか。NODE ICONと8320Aの接続はXLRのみ可能だから、XLRインターコネクトケーブルが必須となる。


他の組み合わせではRCAケーブルやUSBケーブル、スピーカーケーブルを使うところが、このシンプルな組み合わせではインターコネクトケーブル1本に音の可能性がかかってくる。だから取り組む甲斐があるし、面白いのだ。ゾノトーン「Gransterシリーズ」を例に、その魅力と可能性に迫ってみよう。



今回の取材ではアクティブスピーカーにGenelec「8320A」を選び、ストリーマーにはBluesoundの「NODE ICON」をレファレンスに使用して試聴取材を行った


空間描写の静謐さが際立つ「Granster AC-5000」の音


最初は「Granster AC-5000」だ。超高純度7NクラスCuを中心に高純度無酸素銅線PCUHD、高純度無酸素銅OFC、そして新採用の高純度無酸素銅C1011という4種の素材からなるハイブリッド導体で構成された、Gransterシリーズ最上位モデルだ。



Zonotone「Granster AC-5000」 ¥83,600(税込/XLR/1.0m)


このAC-5000というケーブルの肝は、新素材・C1011を含むハイブリッド導体と、グランド線を中心に据えたケーブル構造。ゾノトーンの知見に基づく黄金比率で混合されたハイブリッド導体を2本2組に、それを2層構造にまとめた4本の信号線の中心にバランス伝送用のグランド線を配置することで、理想的な信号伝送を追求する。



Granster AC-5000の構造図


ラルフ・タウナー『The Jugller's Etude』を再生すると、その音離れのよさに驚く。


アルペジオの音ひとつひとつが自然にほぐれ、ギタリストの老練な手技を感じさせるトリルも明瞭に、それでいてかすかな余韻まで丁寧に描写される解像度の高さ。その余韻の細やかさこそがケーブル選択の妙で、AC-5000のポテンシャルを大いに感じさせる部分だ。


菊地雅章『黒いオルフェ』は、その空間描写の繊細さに唸った。


いかにもECMというリバーブが効いた音はさておき、幾度か足を運んだことがある東京文化会館小ホールが目に浮かぶような音の響きは、セッティングを突き詰めないとなかなか得られないもの。


S/Nの高さも印象的で、静謐という言葉そのもの。レファレンスとして数え切れないほど聴いた楽曲なだけに、1本のケーブルの効果を改めて思い知らされた。


バランスらしさを実感できる「AC-3000」と「AC-2000」



Zonotone「Granster AC-3000」¥44,000(税込/XLR/1.0m)


続いて試したのは、Gransterシリーズひとつ下のモデル「Granster AC-3000」。


2層2芯構造は5000番と比較するとシンプルな印象を受けるが、4種素材によるハイブリッド導体の採用とバランス伝送用に独立したグラウンド線1芯を配置するなど設計は緻密そのもの。VGP2025夏に金賞を受賞と、実力も折り紙付きだ。



Granster AC-3000の構造図


AC-5000と同様に『The Jugller's Etude』と『黒いオルフェ』を試聴したところ、バランス伝送対応だけあって明確な音像定位と広々とした空間描写には共通性がある。解像度・情報量という点では一歩譲るものの、音の描きわけという点では引けを取らない。


感心したのはロック寄りの楽曲で、エネルギーとダイナミックさを湛えつつ、バスドラムの踏み込みのようにモタつきが気になる音が迅速に収束するところ。楽器の定位は明瞭、ノイズフロアの低さも好印象だ。



Zonotone「Granster AC-2000」¥33,000(税込/XLR/1.0m)


そしてもうひとつが、2000を冠するエントリーミドルクラスで初めてバランス伝送に対応した「Granster AC-2000」。


上位2モデル同様に高純度無酸素銅C1011を含む4種素材からなるハイブリッド導体を、マルチストランド2芯ダブルシールド構造にまとめたベーシックモデルだ。



Granster AC-2000の構造図


この新しい弟分も、ゾノトーンサウンドの継承という点では妥協がない。『The Jugller's Etude』の塩梅にほぐれたアルペジオも、『黒いオルフェ』の東京文化会館小ホールも、S/Nと分離感に優れたバランス伝送らしい音を楽しませてくれる。


音像の重心もぐっと低めになるから、もし汎用品のリプレイスに使うのであれば、ケーブル交換の楽しさを実感できるはずだ。


ケーブルは脇役ではない!ゾノトーンなら演奏者だ


AC-3000を挟み込む形でGransterシリーズに追加された、AC-5000とAC-2000。いずれもバランス伝送に対応したXLRコネクターを採用するモデルであり、CDトランスポートとプリアンプをつなぐインターコネクトケーブルとして、ストリーマー兼プリアンプとアクティブスピーカーをつなぐXLRケーブルとして、価格以上の価値を発見できることだろう。


そして、ケーブルが脇役でも裏方でもない演奏者であり、大いにステージを沸かせる存在だという事実に気付くはずだ。



前園サウンドラボの前園力社長(写真左)に、ケーブルの線材について説明を受ける筆者(写真右)


SPEC


ZONOTONE
Granster AC-5000
¥83,600(税込/XLR/1.0m)


●導体構成:超高純度7NクラスCu、高純度無酸素銅線PCUHD、高純度無酸素銅C1011、高純度無酸素銅OFC ●構造: 4 芯ダブルシールド構造、異種独立2層4芯導体(8 芯コアに相当)をホット、コールドとして2芯ずつ端末に対角結合 ●導体サイズ:1.93スケア(2芯) ●外径:直径8.5mm ●端子:RCA、XLR


ZONOTONE
Granster AC-3000
¥44,000(税込/XLR/1.0m)


●導体構成:超高純度6NCu、高純度無酸素銅線PCUHD、高純度無酸素銅C1011、高純度無酸素銅OFC ●構造:2芯ダブルシールド構造、異種独立2層2芯導体(4芯コアに相当)をホット、コールドとして端末に結合 ●導体サイズ:0.73スケア(1芯) ●外径:直径8.5mm ●端子:RCA、XLR


ZONOTONE
Granster AC-2000
¥33,000(税込/XLR/1.0m)


●導体構成:超高純度6NCu、高純度無酸素銅線PCUHD、高純度無酸素銅C1011、高純度無酸素銅OFC ●構造:マルチストランド2芯ダブルシールド構造 ●導体サイズ:0.41スケア(1芯) ●外径:直径7mm ●端子:RCA、XLR




(提供:前園サウンドラボ)


※本記事は『ホームシアターファイル 2026WINTER』からの転載です。

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