6千円台でこのANC? コスパ最強TWS「HUAWEI Freebuds SE 4 ANC」はすべての音楽ファンにおすすめ
山本 敦ファーウェイから新しい左右独立型のワイヤレスイヤホン「HUAWEI Freebuds SE 4 ANC」(以下:SE 4 ANC)が発売される。コンパクトなのにロングバッテリー、バランスのよいサウンドと充実した機能、そして抜群の安定感により沢山のオーディオファンから信頼を勝ち取ったエントリーシリーズの最新モデルを、発売に先駆けて試した。
“FreeBuds SEシリーズ”(以下:SEシリーズ)はファーウェイの多彩なワイヤレスイヤホンのラインナップの中ではエントリークラスに位置付けられる。2022年の誕生以来、世界中の累計出荷台数は1200万台を超えた。
ファーウェイが独自に行ったアンケート調査の結果によると、多くのユーザーが購入後に満足した点について、電池持ちの良さ、接続互換性、あるいはトータルバランスとしてのコストパフォーマンスの良さを挙げたことがわかった。
反面、SEシリーズにもアクティブノイズキャンセリング(ANC)機能が欲しいという声が、常日頃から寄せられていたようだ。この意見にファーウェイは真っ向から向き合い、そしてSEシリーズ初の密閉型ハウジングとANCを搭載するSE 4 ANCをつくった。
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シリーズ初のANC搭載! バッテリーと装着性も進化した
最新モデルのSE 4 ANCは、従来シリーズの持ち味であるバッテリーライフ、使い勝手の良さを優先したミニマルデザインはそのまま継承する。その上で大事なアップグレードを各所に施した。
まずは先述の通り、シリーズで初めてANC機能を搭載した。ノイズ抑制レベルの平均値は24dBで、しかも3段階の強度調整に対応するという高性能だ。
バッテリーはフル充電後、イヤホン単体で約10時間、ケースによるチャージを繰り返せば最大50時間のスタミナを実現した。参考までに2025年1月に発売した「HUAWEI FreeBuds SE 3」(以下:SE 3)はケース込みで最大連続再生が42時間のスタミナ性能だ。10分の高速充電で4時間分のリスニングが楽しめる。これもまたSE 3からリスニングタイムが1時間伸びている。
スティックスタイルを継承しつつ、インナーイヤー型からカナル型に変更。耳穴のサイズが小さめな方も比較的安定したフィット感が得られると思う。片側イヤホンの質量は約4.3g。シリコンイヤーピースを使って耳に挿入すると安定する。
イヤホンの左右側面にはタッチセンサー方式のリモコンを内蔵する。うっかり触れたことによる誤作動を防ぐため、感度は鋭すぎない程度にチューニングされている。さらに本体はIP54相当の防塵防滴仕様なので、濡れた手で触れたり、雨や汗濡れにも強い。ラフに使える頼もしいイヤホンだ。
温かみが滲み出るサウンド。アコースティックとの相性◎
ここからはSE 4 ANCのサウンドに深く切り込もう。
本機はコンパクトなエンクロージャーの中に大型10mmのダイナミック型ドライバーを搭載する。力強く、それでいて抑揚の再現性に富む。低音域の滑らかさと、中音域の透明感が心地よい。バランスがニュートラルなので、どんな種類の音楽を再生しても聴き疲れしなかった。
Bluetoothオーディオのコーデックは汎用性の高いAACとSBCをサポートする。最初はiPhoneにペアリングしてApple Musicの音源を聴いた。このあとで詳しく触れるイコライザーはデフォルトに設定。ANC機能はオンにしている。
初めて音を聴いた印象はバランスがややフラットすぎる印象を受けたが、同じ楽曲を繰り返し聞くほどに歌や楽器が奏でる旋律から表情の変化だったり、温かみが滲み出てくる面白いイヤホンだ。
米津玄師の『Plazma』はボーカルのクールな表情を引き立てる。声の輪郭がしなやかで柔らかい。肉付きのよいビートの疾走感が心地よい。シンセサイザーやエレキギターの音色が鮮やかだが、ギラつかない。空間の懐が深く、高さ方向の開放感も味わえる。
アコースティック楽器による演奏を中心とした楽曲がこのイヤホンに一番よくハマったと思う。パット・メセニー&ジム・ホールのアルバム『Jim Hall & Pat Metheny』から「サマータイム」を聞いた。ほかのイヤホンで聴くよりも落ち着きのある柔らかなサウンドだ。楽器の音色、ストロークの強弱が正確、かつ丁寧に再現される。余韻に華やかさも感じられる。写実的に再現される演奏に引き込まれてしまう。
今回はSE4 ANCを発売前に試したので、アプリ「HUAWEI AI Life」の機能はプレビュー版をインストールしたスマートフォンで試用した。アプリに搭載するイコライザー機能は、Official髭男dismの『Pretender』を聴きながら確かめた。
自然でバランスの取れたサウンドを特徴とするプリセットの「デフォルト」の紹介は先述の通りだ。音色にむやみな派手さがなくリラックスしながら聞ける。
プリセットを「低音強調」に切り替えると、太く量感豊かな低音が楽しめる。リズムの重心が下がって安定する。音色はややウォームになる。EDMやロックもさることながら、意外にアグレッシブなジャズの楽曲にも合った。
さらにプリセットを「高音強調」に切り替えるとボーカルが力強く前に出る。藤原聡のハイトーンによく合う。バンドの演奏も高さ方向の抜け感が増して、涼しげになった。高音域が映えるぶん、どうしても低音域のインプレッションは少し薄まる。静かなルームリスニング向きのプリセットだと思う。
「ボーカル強調」のモードもあるが、センターの音源に仮想的な立体感を足してしまう印象を筆者は受けた。自然なボーカルをじっくりと聴き込みたいのであれば、筆者は高音強調、またはデフォルトの方をおすすめする。
このほかにもより好みのサウンドに追い込める10バンド対応の「カスタムEQプロファイル」もある。設定値を保存すれば繰り返し使えるので、お気に入りの楽曲やミュージシャンに固有のセットアップを残して使いたい。
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