トップページへ戻る

レビュー

HOME > レビュー > レビュー記事一覧

公開日 2017/03/28 12:13
<山本敦のAV進化論 第128回>

【レビュー】定額制音楽配信 実力比較(4)「LINE MUSIC」 − LINE連携がキモ。モバイルと併用でおトクに

山本 敦

前のページ 1 2 次のページ

定額制音楽配信サービスの定期レビュー、第4回目は「LINE MUSIC」を紹介しよう。当サービスの個性は言うまでもなく、スマホの定番コミュニケーションツール「LINE」との強力な連携を実現していることだが、音楽配信自体のクオリティはどれぐらいの実力なのか、シビアにチェックしてみたい。

LINE MUSICの音質や使いこなしを探る

独自の「学割」プランを用意する

LINEとソニー・ミュージック、エイベックスの3社によるジョイント・ベンチャーとして2015年6月に立ち上がったLINE MUSICは、AWAと並ぶ国産・定額制音楽配信サービスの代表格として名を挙げられることが多い。フルサービスの利用料金は両者ともに同額の960円(税込)。LINE MUSICの場合は全機能が無制限で使える「プレミアムプラン」の下に、毎30日間・20時間に限りフル機能を使える「ベーシックプラン」が用意されている。価格は540円(税込)。

さらに若年層の音楽ファンを取り込むことに力を入れるLINE MUSICらしい独自の「学割」プランもある。アカウントメニューから生年月日と学校名を入力して学生認証を行う仕組みだ。認証が通ればプレミアムプランが600円(税込)、ベーシックプランが320円(税込)のお得な価格で利用できる。

価格携帯は学割を含む4種類。音楽配信初心者や若年層にも使いやすいように配慮されている

お試し期間は基本1ヶ月間だが、現在実施されているキャンペーンにより、アプリをインストール後にログインしてから1ヶ月間に加えて、支払い情報を登録してさらに1ヶ月間を加えた最大2ヶ月が無料で使える。その後も無料で使い続けることもできるが、すべての楽曲が30秒間のハイライト再生になるので心地よく楽しめる感じはしない。やはり気に入ったらフルサービスを使うべきだ。

PCの場合はブラウザからサービスにログインして利用できる

アプリはiOS/Androidのモバイル端末に対応しているほか、PCではWebブラウザからLINEのアカウントにログインして利用できる。1つのアカウントで同時に複数の端末を使うことはできない。

モバイル端末とPCの同時利用は不可

楽曲の傾向・音質

ローンチ当初は150万曲だった楽曲数は、本稿を執筆している2017年3月中旬時点で2,400万曲に増えている。若年層向けのJ-POPや海外インディーズ作品を中心に強化しながら独自色を付けてきたというカタログだが、キーワード検索などを使って丁寧に探してみると、意外に色んなジャンルがバランス良く揃っていることがわかる。少なくとも他の音楽配信サービスにも揃うスタンダードなアーティストや楽曲はきちんと押さえている。

ホーム画面。フロントページには邦楽を中心に若年層に刺さりそうなヒットナンバーが並んでいる印象を受ける。メインメニューはシンプルに4つにまとめた

「検索」を選択するとキーワードで探せる

音質は「マイミュージック」のメニューから、画面右上ショルダーにある設定アイコンをタップして中に入ると細かな設定ができる。「プレーヤー設定」を開いて、「カスタムモード」を選択するとストリーミング再生とオフライン再生のダウンロードの音質を3段階から選べる。設定は「高音質/320kbps」「中音質/192kbps」「低音質/64kbps」に分かれているようだ。ストリーミング再生で320kbpsが選べるサービスは少ない。

ストリーミングやダウンロードの音質は3段階で設定

特徴的なのはプレーヤー設定の中に、ストリーミングとダウンロードの両方を低音質に一発で切り替える「通信量節約モード」が設けられていること。定額制音楽配信サービスやスマホを使い慣れていないユーザーが、誤ってLINE MUSICで音楽を聴きまくってデータ通信量が膨らんでしまわないよう配慮しているのだろう。なおストリーミング再生をかけっ放しにしてデータを使いすぎないよう、5分から1時間まで小刻みに「再生終了タイマー」を設定することもできる。

通信量の節約を優先するモードも便利

再生を自動で終了するタイマー機能もある

LINE MUSICの音質は、スマホをWi-Fiにつないで高音質/320kpbsを選択。AWAの音質もWi-Fi接続時に選択できる最高音質の320kbpsに設定して聴き比べてみた。

グランビートにMichelleをつないでLINE MUSICをテストした

LINE MUSICは明るく元気な音づくり。中高域の密度が濃く、中島美嘉のアルバム『TOUGH』から「恋をする」では、メリハリの効いたボーカルが前へ鮮やかに押し出してくる。ビートはタイトに引き締められていて、輪郭線は太めで明瞭。シンセサイザーのハーモニーが肉厚で余韻もふくよか。アップテンポのJ-POPやロック、EDMなどは聴いていて楽しく感じるが、長い時間聴くにはちょっと味付けが濃いようにも思う。比べて聴くととてもあっさりとしているAWAが東京しょうゆ系なら、LINE MUSICが九州とんこつ系。

LINEアプリやLINEモバイルとの連携がポイント

前のページ 1 2 次のページ

関連リンク

新着クローズアップ

クローズアップ

アクセスランキング RANKING
1 レコードの音楽を読み取って光るターンテーブル。オーディオテクニカ「Hotaru」一般販売スタート
2 ダイソンとPORTERがコラボした特別デザインのヘッドホンとショルダーバッグ。全世界380セット限定販売
3 LUMINの進化は終わらない。初のディスクリートDAC搭載「X2」の思想を開発担当者に訊く!
4 Spotif、2025年に最も聴かれた邦楽は「ライラック」。国内外で最も聴かれた楽曲・アーティストの年間ランキング発表
5 DUNU、7ドライバー/トライブリッド構成を採用したイヤホン「DN 142」
6 カセットテープとともに過ごすカフェ「CASSE」。12/17渋谷でグランドオープン
7 Vento、3次元特殊メッシュを採用したハイブリッド拡散パネル「DAP180 / DAP120」
8 AVIOT、最大120時間再生と小型軽量を両立したオンイヤー型Bluetoothヘッドホン「WA-G1」
9 サンワサプライ、省スペース設置できる木製キャビネットのサウンドバー「400-SP120」
10 アイレックス、ALBEDO/AUDIAブランド製品の価格改定を発表。2026年1月1日より
12/5 10:47 更新

WEB