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【ポタフェス】“ケーブルの違いを楽しめる”Beat Audio初のイヤホンがお披露目/世界各国から個性豊かなイヤホンが集結
編集部:成藤正宣本日7月12日(土)と明日13日(日)の2日間、東京・秋葉原のベルサール秋葉原にて、e☆イヤホン主催のポータブルオーディオ展示試聴会「ポタフェス2025夏 秋葉原」が開催されている。会場に集う140以上のブランドのうち、本稿では地下1階のミックスウェーブ/飯田ピアノ/01Diverse/リアルアシスト/LIFEEAR/アシダ音響ブースなどの出展模様をお伝えする。
Beat Audioが “ケーブルの違いを楽しむためのイヤホン” 開発中
ミックスウェーブブースの目玉のひとつは、ケーブルブランドBeat Audioが初めて手掛けるイヤホン「Initium」。開発途中の参考出展で、モデル名もまだ仮段階だという。
BAドライバー1基のシンプルな設計を採用しており、 “ケーブルによる音の違いを最大限に楽しんでもらいたい” というコンセプト。今回出展している試聴機は “結構良いケーブル” を取り付けているとのこと。まだまだ開発中のため発売時期は未定だが、価格としては同ブランドのケーブル “Supernovaシリーズ” から “Emeraldシリーズ” くらいを見込んでいるということで、6〜10万円クラスとなりそうだ。
Campfire Audioでは、今年5月にドイツで開催されたオーディオショウ「HIGH END 2025」にて初披露されたUSB-DAC/アンプ「Relay」を国内初披露。DACチップに「AK4493SEQ」を採用し、ヘッドホン出力は3.5mmシングルエンド/4.4mmバランスの2系統を備える。同ブランドのイヤホンと調和するようなチューニングとなっており、8月から9月ごろには国内でも発売したいとのこと。
HiByからは、DAPの次世代モデル「R6 Pro II 2025」「R8 II with the aluminum alloy frame」(R8 II AL)の2機種が参考出展された。それぞれ既存モデル「R6 Pro II」「R8 II」をベースに仕様変更したもので、R6 Pro II 2025はシーラスロジックの8ch DACチップ「CS4308P」を搭載。R8 II ALはつや消しのアルミボディを採用するのが主な違いとなっているようだ。
また、HiByとFAudioブランドがコラボレーションしたイヤホン「Project Ace」のバリエーションとして、“日本向け” に開発しているという特別仕様モデルが参考出展。会場にはチューニングの異なる試聴機が2つ用意され、どちらが好みか来場者に聴き比べてもらっていた。
中国/ベトナム/ウクライナ/イタリア……世界中から独自性あふれるイヤホンが集結
飯田ピアノは、ベトナムSoranikブランドから発売予定の「MEMS-3S 2025」(予価約44万円)を参考出展。口径の異なる2基のダイナミックドライバーに加え、xMEMS社とUSound社という異なるメーカーのMEMSドライバーも組み合わせたハイブリッド設計となっている。
ウクライナAmbient Acousticsは、ハイブリッドイヤホン「NEBO(ネーボ)」を参考出展。従来モデルとは異なる新設計の金属筐体を採用しており、ウクライナ語で “空” を意味するモデル名にあわせて空色のフェイスプレートを装着している。
ドライバー構成はダイナミック×2、BA×5のハイブリッド型で、ダイナミックドライバーは向かい合わせに配置したアイソバリック構成。試聴機はA/B、2種類のチューニングが用意され、完成に向けてユーザーから意見を募っていた。ちなみに今回のポタフェス前に英国のユーザーに聴いてもらったところ、Bのチューニングが好評だったとか。
さらに新規取り扱いブランドとして、伊ミラノ生まれのNTS Audioの製品が初披露。本ブランドもカスタムIEMメーカーとして立ち上げられたといい、シングルダイナミックモデル「ONE」、デュアルBAモデル「TWO」、トリプルBAモデル「THREE」の3モデルをラインナップ。いずれも筐体をスリムに仕上げているのが特徴的だ。国内での発売スケジュールはまだ未定だが、3モデルで3万円から7万円程度の価格帯をカバーする見込みだそうだ。
01DiverseのSIVGAブランドからは、ヘッドホン「SV021」をベースとした試作ヘッドホンが登場。イヤホン「QUE UTG」で初採用した「超薄板ガラス振動板」を、50mm口径に拡大して搭載しているのが特徴となる。今後も継続してチューニングを追い込んでいくとのことだが、新型振動板を多くの方に体験してもらうべく、3万円前後のリーズナブルな価格を目指しているという。
また、平面磁界イヤホン「Nightingale」のアップグレードモデルとして開発中の「Nightingale Pro(ナイチンゲール プロ)」も参考出展。平面ドライバーのマグネットの改良や、付属ケーブルの変更などを行っており、会場にはチューニングが異なる試聴機が複数台持ち込まれていた。価格はアップグレードの分、ベースモデルよりも上がり、4.5万円ほどになる見込みとのこと。
このほか、ハウジングに黒檀を採用したインナーイヤー型(イントラコンカ型)イヤホンの「M300」や、上述したガラス振動板搭載イヤホン、QUE UTG向けのアップグレードケーブルなども参考展示。アップグレードケーブルはプラグ部分を着脱交換できる仕様で、別売オプションとしてDAC内蔵USB Type-Cコネクターもラインナップ予定とのこと。
リアルアシスト ミミソラオーディオは、aune audioから久しぶりのイヤホンとなる「IR3000」を参考出展。ガラス振動板を搭載しており、その音質はもちろんのこと筐体がとても薄く作られていることも目を引く。年内発売を目指して開発中とのことで、ガラス振動板の価格が大きく変わらなければ2万円前後で販売できる見込みだという。
aune audioからは、今では珍しくなった耳掛けタイプのヘッドホン「AC44」「AC55」も出展。またSee Audioでは、ハウジングにダマスカス鋼を採用した14ドライバー/トライブリッド構成のハイエンドイヤホン「Mobius」や、9ドライバー/クアッドブリッド構成の「KAGUYA II」といった製品が展示された。
LIFEEARは、3Dプリンターを活用した短納期/手頃価格のカスタムIEMや、コンパクト設計のユニバーサルタイプのイヤホンを展開するブランド。約3万円のダイナミック+BAハイブリッドイヤホン「Duo」は、MMCXケーブルを取り付ければ有線イヤホンとして、ケーブルを外せば完全ワイヤレスイヤホンとして使えるというユニークなモデル。デザイン上、充電ケースに収めることが難しいため、MMCXコネクターを経由して充電を行う点も独特だ。
さらにフェイスプレートも着脱交換が可能で、さまざまなデザインの着せ替えプレートを展開。このフェイスプレートは単なる装飾ではなく、Bluetoothアンテナなども兼ねているそうで、1つのパーツが2役、3役を兼ねることでコンパクトさも実現しているようだ。
アシダ音響は、今年2月から3月にかけて発売したコンシューマーヘッドホンスタンダードモデル「HA-ST12」、フリーエッジドライバー搭載でリケーブル対応のハイグレードモデル「HA-SX12/HD」などを展示。検討中のカラーバリエーションも参考出展していた。