【HIGH END】iFi audio、“ファーストクラス”の音をもたらす機内用Bluetoothアダプター「UP TRAVEL」発表
2025/05/17
長距離フライトをいかに快適に、また体力を温存して過ごすか、というのは、世界各国に取材にとびまわる編集記者としては極めて重要な課題である。そのためにあらゆる便利デバイスを試してきたのだが、年始にラスベガス出張に行った際に使用したiFi audioの「UP TRAVEL」は近年最高レベルの“ナイスな相棒”であった。
UP TRAVELは昨年のミュンヘン・ハイエンドで発表されてから、ずーっと目をつけてきたアイテムである。手のひらに収まる小型サイズで、中央のボタンをカチッと押すとミニジャックが飛び出る仕様もクール。
Bluetoothのレシーバー兼トランスミッターとなっており、機内のイヤホンジャックと接続し、手持ちのワイヤレスイヤホンと接続して使用できる、というアイデアにすっかり魅せられていた。
多くの長距離フライトには、映画や音楽などを提供するサービスが用意されており、イヤホンが無料で配布される。だが、残念ながらその質はイマイチイマニである。機内はエンジンの騒音もうるさく、なかなか映画世界に集中しきれない。
一方、近年の完全ワイヤレスイヤホンのノイキャン性能は素晴らしくて、機内には必ずTWSを持ち込んでいる。現在愛用しているのはゼンハイザーの「CX True Wireless」。(なお、次買う時は黒じゃないモデルにしたい。なぜなら暗い機内で見失うと見つけるのが大変だから!)
つまり、UP TRAVELをトランスミッターとして使用することで、“へぼい”イヤホンではなく、普段使いのTWSで、機内エンタメが存分に楽しめるようになる、ということだ。
使い方は簡単。機内ディスプレイのイヤホンジャックにUP TRAVELを挿入。UP TRAVELの横のスイッチをTX(トランシーバー)モードにして、TWSとペアリングすればOK。
UP TRAVEL側にボリュームコントロール機能がない点は注意。ディスプレイ側でボリュームを絞った状態で再生を開始し、ボリューム感をみながら調整して行った方が耳の健康面でも安全。今回試したエアーカナダの飛行機ではデバイス側のボリュームはマックスに近い状態に上げてちょうどいいくらいであった。
レディ・ガガ主演の『アリー/スター誕生』では、アリーがスターとして目覚める瞬間のライブ会場のざわめきがリアルに伝わってきて、時間を忘れて映画に集中できる。機内で配布されるイヤホンでは、ノイズが気になり過ぎて途中で視聴をやめてしまうことも多かったが、これは思わず最後まで引き込まれてしまう。
ブラッド・ピットの『F1/エフワン』の疾走シーンも、エンジン音がぶるぶる身体に伝わってきてきて楽しめるが、うーん、音の満足度が高い分画質の荒さが気になる…。
今回判明したおすすめの使用方法は、「リラックス系」音楽を流しながらの入眠モード。多くの機内コンテンツには音楽のコーナーも設けられており、クラシックやヒットソングなどさまざまなプレイリストが用意されている。
チル系の音楽を再生しながら、ゼンハイザーのイヤホン&「UP TRAVEL」に加えて、「アイマスク」「マクラ」「お気に入りの香水」etc…(←これらは長年の海外出張で学び得たマストアイテムたちである)の完全装備でおやすみの準備。リラックスできるクラシック音楽を再生していると、気がつくとうとうとと眠りの世界に…。
機内でしっかり睡眠が取れるかどうか、は残念ながら時の運ではあるのだが、すくなくとも“身体をリラックスできる"体制を整えることは事前準備で対応可能なこと。
その意味においても、「UP TRAVEL」はTWSとセットで音の面から身体の調子をしっかりサポートしてくれるアイテムと確信できた。
次の大型海外出張、いまのところは6月開催のウィーン・ハイエンドであろう。「海外出張のお供に最高です!」とiFi audioのチームに直接伝えられることが、いまからとても楽しみになっている。