MQA再生にも対応

Mark Levinson、ハイレゾ/フォノ対応のプリメインアンプ「No5805」

公開日 2019/06/04 18:52 編集部:押野 由宇
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ハーマンインターナショナルは、米Mark Levinson(マークレビンソン)から、プリメインアンプ「No5805」を2019年夏より発売する。価格は850,000円(税抜)。

「No5805」

Mark Levinsonが新ラインナップとして展開する「No5000」シリーズの、日本第一弾モデル。すでにCES 2019大阪ハイエンドオーディオショウ2018にて披露されてきたモデルだが、その発売が正式に決定した格好だ。

プリアンプ部にはブランド伝統となるPure Directシグナルパスの設計思想に基づいたフルディスクリート、ダイレクトカップリング、デュアルモノラル・ラインレベルの回路構成を採用。独創的なシングルゲインステージ回路が高精度かつワイドレンジな音質を提供するとしている。

内部の様子

アナログ入力としてXLRバランス×1、RCAアンバランス×2を搭載。それぞれ独立したスイッチング・リレーを装備するとともに、RCAのプリ出力(可変)も備える。また「No500」シリーズでも好評のPure Phono思想を継承、新開発したフォノイコライザーを内蔵する。

厳選した高精度パーツをふんだんに投入した高音質設計としており、CR型とNF型を組み合わせたRIAAフィルターを採用。MM/MCのゲインコントロールとサブソニック・フィルターのON/OFFが行えるほか、使用するカートリッジに合わせた負荷容量(MM)と負荷抵抗(MC)の調整も可能となっている。

背面端子部

パワーアンプ部はプリアンプ部と同様に、伝統のフルディスクリート、ダイレクトカップリングを採用。AB級パワーアンプに500VAの大容量電源トランスを搭載しており、電源部にはチャネルごとに10,000μF×4基の大容量コンデンサーを備える。これにより、出力段への潤沢な電源供給を可能とし、8Ω負荷時に125W/ch、4Ω負荷時に250W/chの出力を確保。2Ω不可でのドライブにも対応する。

電圧増幅段は、上位シリーズのパワーアンプ「No534」で培った技術を踏襲。2基のハイスピ―ド・トランジスターにてA級動作を行うドライバー段と、6基のトランジスター(260VA/15A)を組み合わせた出力段で構成する。そして大型ヒートシンクと2基のThermal-Trackデバイスによる精密な温度管理を行うことで、安定した動作性を実現した。

本機はデジタル部にも注力しており、「No500」シリーズ同様にMark Levinson PrecisionLink II DACを採用。最新のESS Sabre 32bit D/Aコンバーターと、独自のジッター低減回路を組み合わせたフルバランス、ディスクリートコンバーターがデジタル回路部の中核をなす設計としている。

デジタル入力にはオプティカルS/PDIF×2、同軸S/PDIF×1、非同期USB×1の4系統を装備。ハイレゾ再生はPCM 384kHz/32bitとDSD 11.2MHzまでのデジタルファイル再生に対応するとともに、MQAファイルの再生も可能だ。またaptX HD、aptX LL対応のBluetoothレシーバーを搭載するため、スマートフォンなどからのワイヤレス再生も行える。

デザインはMark Levinson歴代モデルの意匠を受け継いだ設計で、25mm厚のフロントパネルや砂時計型のノブはアルミを削り出し、ブラスト加工にアルマイト処理を施した高品位な仕上げとした。フロントディスプレイにはガラスを採用している。

リモコンのデザインも一新。本体とPCを直接接続することで、専用のWebページから各種設定やソフトウェアのアップデートが行える。また本機の設計、開発から生産まで、すべての工程はアメリカ国内で行われている。

ヘッドホン出力として6.3mmステレオ標準ジャック×1、3.3V RMS以下(30Ω負荷)、出力インピーダンス2.5Ω(20Hz〜25kHz)を搭載。パワーアンプ部の出力インピーダンスは0.098Ω以下(20Hz〜10kHz)、周波数レスポンスが2Hz〜20kHz。S/Nが103dB以上(20H〜20kHz/A補正)で、全高調波歪+ノイズは0.035%以下@1kHz(125W/8Ω)となる。外形寸法438W×145H×507Dmm、質量28.1kg。

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