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公開日 2012/03/22 10:27

エプソン“MOVERIO”モニターレポート【第2回】 ー シースルーならではの魅力を読者が発見

アウトドアでも使ってみた
構成:ファイル・ウェブ編集部
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先日Phile-webで募集しました、エプソンのシースルーモバイルビューアー“MOVERIO”「BT-100」のモニターレポート企画に多くの方からご応募を頂きました。今回はモニターの皆様から、東京都・今井様、大阪府・金子様からいただいたレポートをご紹介します。

エプソンのシースルーモバイルビューアー“MOVERIO”「BT-100」


「シースルーならではの様々な魅力を発見」
(東京都/今井様)


“MOVERIO”到着 ー さっそくセットアップしてみる

ついに我が家にやって来た!エプソンのシースルーモバイルビューアー“MOVERIO”「BT-100」。いつかは映画『マイノリティー・リポート』のような世界が来ないかと、長い間漠然と思って来たのだが、それが現実に近い形で目の前に表れたのです。

モニターテスト用の機材が手元に到着したその日はあいにく外出の予定があったため、これから準備もしなければならないし、じっくりと触る時間は無いなあ、という状態でした。でも折角だから、周りの皆に「この新しい製品を見せびらかしたい」という小さな気持ちが、次第に「見せびらかすべきだ。いや、見せびらかさなければいけない」という確信にまで2秒と経たずに登り詰めてしまったのです。

その瞬間から、今までの人生でもTOP3に入るような物凄いスピードで、外出の準備とBT-100のセットアップが同時にスタートしました。

とにかく一番時間が掛かるはずの本体の充電から開始!そして最初の儀式は当然「同梱品が全てあるか?」をチェック。外出のための身支度をしながら、頭の中では家を出るまでの作業の組み立てをするなんて「仕事よりもよっぽど真剣だな」と、自らに向かってつぶやいてしまいました。


専用ケースに整然と収納されたMOVERIO

鼻パッドやイヤホンなど付属品
さて、ここから私がMOVERIOの準備を具体的にどのようなかたちで進めたのか説明したいと思います。私の場合、意外に些細な所でつまずきましたが、皆様にとっても参考になれば幸いです。

本体のパッケージは思ったよりもコンパクトでした。何せグラスと小さなコントローラーのツーピースだけですので、当たり前ですね。

充電中にも準備を進められる事は、グラスの掛け心地を調整することです。付属の鼻パッドを取っ替え引っ替えしながら、自分の鼻に最もフィットするものをチョイスしましょう。本機にはロシア人のような高い鼻の人でも、一般的な日本人の方々の鼻にもフィットするように、3種類のパッドが付属しています。きちんと選べば、装着時にかなり優れた安定感が得られます。


MOVERIOのグラスを装着

グラスのシェードを外したところ
グラスとAndroid搭載のコントローラーを一緒に持ち運ぶためのキャリングケースも付属しています。このキャリングケースはサイズもそこそこ大きいですが、持ち運ぶ際にグラスが壊れないように扱うためには必要なアイテムです。付属品も含めてコンパクトに収納できるので、ビジネスバッグに入れると結構場所を取ります。


キャリングケースに入れておけば、バッグに入れてスマートに持ち運べる
取扱説明書は簡素なもので、使い方のポイントが載っているというより、本機を使い始めるために必要最低限の事項がまとめられているという感じです。

取説には、使い始める際は5時間の充電が望ましいと記載されていたのですが、待ちきれずに短時間で充電を終えて本体を起動!Android携帯に比べれば起動時間は短いものの、パッと使える起動スピードとはいかないようです。

本機の取扱説明書

最初の関門はコントローラーのトラックパッドに慣れる事でした。本体の中央上部に配置された黒い部分がトラックパッドになっています。グラスを掛けて初期画面を見ると、右下に鍵マークのついたアイコンが表示されます。ロック解除をするには、このアイコンを上手く掴んで上に持ち上げないと、メニュー画面に移ることができません。グラスをかけながら、この操作を行うのに多少慣れが必要で、後日使い続けていた際も何となく手こずる感じでした。

画面上に表示されるポインターには、ぼんやりとした白い光が点灯しています。ポインターを移動させようとして、空振りする事もしばしばありました。Android携帯ではあまりそういう事はないのですが。

シャットダウン操作は3段階あって1段階目は電源キーの長押しです。次の操作が「機内モード」か「シャットダウン」かを画面を見ながら選択するものです。その次に、本当にシャットダウンを実行するか「OK/キャンセル」を選択というかたちです。電源キー長押し以外の操作は、グラスを掛けて画面を見ながらでないと操作できません。

使った後に素速くしまいたい時など、グラスを外してさりげなく電源をシャットダウンしたいということも多かったのですが、先ほどのステップでシャットダウン操作を行う必要があるため、しばらくはグラスを掛けていなければなりません。本体のロック解除やシャットダウンの操作については、グラスを装着していない状態でも必要になることなので、例えばコントローラー本体の方向キーと決定キーで操作できても良いと思います。あるいはとりあえず“横スライド”でのロック解除にしてもらうだけでも操作が楽になるのではないでしょうか。


動画などコンテンツを用意する

さて、とにかく今日のうちにMOVERIOを持ち出して見せびらかすためには、あと最低限必要なことと言えば、何か動画を入れておこうということで、いよいよ動画の準備をスタートしました。

幸いにも充電しながらでも、本体への動画の転送はできるようです。正規の商品にはmicroSDカードが付属しているとのことでしたが、今回はモニター機のためカードが付属していませんでした。そこで、microSDカードはAndroidスマートフォンを買った際に同梱されていたものが余っていたので、これを使いました。プリインストールされている「ギャラリー」というアプリを選択すると、カメラで撮った写真をカード内のディレクトリの位置に関係なく自動で見つけてくるので、すぐに再生が楽しめました。

この標準アプリですが、動画の再生にも対応しているようなので、手元のPC入っている動画を入れようと考えました。MPEG形式ならすぐに見られるだろうと思っていたのですが、なぜか再生ができず。理由が分からないので、どんな形式の動画ファイルも再生できるアプリを入れてみることにしました。

本体をWiFiでインターネットに接続。WiMAX経由での接続は簡単に行え、インターネットブラウザもすぐに使うことができました。次に、microSDカード経由でインストールできるアプリを用意、という段階まできて時間切れで断念、というのが到着初日のドタバタです。結局、初日は友人など周囲に見せびらかすことは残念ながらできませんでした。


後で調べて分かったのですが、標準アプリの「ギャラリー」では、動画ファイルはMPEG-4しか見られないということでした。これは、MOVERIOのヘルプを細かく調べていたら書いてありました。本機の用途としては圧倒的に動画を見るユーザが多いはずなので、これは取扱説明書にも書いておいて欲しいところです。今後、ギャラリーのアプリをアップデートした際に、差し替えて対応されるのかもしれません。

MOVERIOのディスプレイは解像度が低めなので、ブラウザでWebページを閲覧すると、ページの上半分位しか見えない感じになります。もっとも、一般的なスマホでもページをフルで表示するのは難しいですが。本機をWebブラウジングのためのツールとして使うにはやや不便に感じたため、現時点ではMOVERIOを使っている多くのユーザが便利と感じるのは、やはり動画の再生ではないかと思いました。

後日になりますが、手持ちの動画をPCでMPEG-4形式に変換してみたところ、「ギャラリー」で問題なく再生できることを確認しました。ただ変換時の設定が良くなかったせいか、ブロックノイズが多かったため、これも色々ソフトの設定などを試したところ、ノイズの少ない変換ができました。また、USB接続で、PCからMOVERIOの本体に入れたmicroSDカードへ、直接ファイルをコピーできることもわかったので、以降はその方法で転送することで格段に作業が楽になりました。ちなみに、PCにMOVERIOを接続してUSBメモリーとして認識された後も、またMOVERIOはアンマウントされている状態なので、PC側で取り外し可能な状態にした後、MOVERIO側で改めてマウントする必要があります。


MOVERIOを持って外出!仲間の反響も上々

次の週末に、ようやく仲間たちにMOVERIOを見せびらかすことができました。でも実際には仲間よりも食いつきが良かったのが、そのお店の人でした。MOVERIOを装着している私にすぐさま寄ってきて「それは何ですか?」と訊ねられました。やはり、一般的には物珍しいというイメージになりますよね。遠くから見ても特別変わった製品だと、分かるだけの「インパクト」があるのでしょう。

別の日にも違う仲間と集った機会で、MOVERIOを披露しました。皆にも装着してもらい、感想を訊ねたところ、「とりあえず面白い!」「飛行機に乗っている時に楽しめそう」「新幹線なんかも良い」「掛けていると気が散って人と話し辛い」など、色々と意見を聞くことができました。印象的だったのが、集まった全員が一度は装着してみたいと積極的に試してみてくれたことです。







週末、仲間たちとの集いに“MOVERIO”を持参したところ大盛況!集まった皆から「試してみたい」と本機を手に取るほどの好評ぶりでした。

実際に使ってみて、わかったことが沢山あった

MOVERIOのようにシースルーではない、ヘッドマウントディスプレイがありますが、主に使う場所は家の中になると思うので、結局は大画面テレビの代わりという位置づけが一般的になるはずです。一方でシースルーであれば外出中に使う事ができるのが一番の特長だと言えます。そこで、シースルーならではの使い方をさらに色々と考察してみました。

シースルーであることによって、視聴中も周囲の状況が分かるということは、実は結構重要だと思います。古くは“ウォークマン”が、ヘッドホンでのリスニング中にも外の音が聞こえるようにしたように、外出時に使う際の安全性を考えるとグラスを装着している際にも、周囲の状況が分かる必要があると思います。

室内での視聴や、日中に使う分には困らなかったものの、試しに夜道で使ってみた時に困った事がありました。


試しに夜道で使ってみたのだが
人間はものを見る際に、ほとんど視野の中心部で見ているらしいのですが、夜道で映像を再生しながら歩いていると、日中よりもずっと映像が“強く”見えるのです。グラス装着時は視界の中心部に画像が再生されているため、相対的に外の様子が確認しづらくなり、シースルーの効果が弱まるという現象です。もし前方を確認しようとするならば、頭を上に向け視線を下にして、グラスの下の部分から覗くようにしないと、前方をしっかりと見る事ができません。

持ち運び時の使い勝手については色々と考慮されていて、本体とグラスとをつなぐケーブルの途中には「ミュートボタン」が搭載されています。ボタンを押すとすぐに映像と音声をミュートできるようになっています。ただ、ボタンを押しても、その間に映像の再生は進んでしまいます。このミュートボタンに機能を加えて、ポータブルオーディオプレーヤーのボリューム調整と同じように、映像の明るさを調節できるようにして、外の様子が見やすくなるような使い方ができれば良いと思います。

バリエーションとしては、スポーツタイプのモデルがあると良いですね。

次ページ普段見ている空間を背景にスクリーンが浮いている、今までにない視聴感

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