• ブランド
    特設サイト
公開日 2022/04/13 12:31

無人の自動運転タクシーが交通違反。パトカーが止めるも警官とまどう【Gadget Gate】

夜なのに無灯火で走行
Munenori Taniguchi
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
米サンフランシスコでは、GMの自動運転技術子会社であるCruiseが、2月から無人ロボットタクシーの運行を開始している。一般人も乗客として利用することができ、最近では元サンフランシスコ市長のウィリー・ブラウン氏がその後部座席に座り「自分が運転するよりもはるかに安全だと感じた」と述べていた

ただ、あくまでこれはまだ試験的なサービスであり、自動運転技術もまだまだ発展途上というのが実際のところだ。そして、それを証明するような出来事が4月2日に発生した。

Instagramに投稿された動画では、すっかり日が暮れた時間帯なのに無灯火で走行する車を発見したパトカーが、問題の車両であるCruiseのロボタクシーを停止させ、運転席へと近寄った。しかし当然ながら車内は無人で、ドアもロックがかかっており、開けることができなかった。



警官がいったんパトカーに戻ったところ、ロボタクシーはまるで逃走を図ったかのように走行を再開し、警察官が慌てて後を追う様子が、動画から見て取れる。幸いにもロボタクシーは目前の交差点を通過したところで再び停車し、ヘッドライトを点灯させる方法を探しつつどこかへ電話をかけていた。

b.rad916(Instagram)

Cruiseの広報担当者は、このロボタクシーの不可解な動きについて、逃走を図ったのではなく、より安全な場所に停止するために動いたのだとし、プログラムされたとおりの動きだとThe Vergeに説明している。またTechCrunchは、このCruiseの車両は完全に自動運転ではなく、パトカーに停車させられたことがわかった後、遠隔のオペレーターが交差点を通過した先の方が安全だと判断して、そこへ移動するように指示するコマンドを発したと伝えた。

また、Cruiseはサンフランシスコ警察と密接に連携し、このような状況になった場合の対応のため、専用の電話番号を用意していると述べた。動画内で警官がかけていたのはこの電話番号に対してだった模様で、今回は違反切符は切られなかったとのことだ。

Cruiseの無人ロボットタクシーは、LiDAR技術で周囲環境を把握し、コンピューターに自動運転のための情報を提供する。問題の車両が無灯火で走っていた直接の原因は明らかにされていないが、単純に自動点灯のスイッチが入っていなかったか、市街地であるために周囲の明るさを正しく感知しなかった可能性が考えられる。

なお、このCruiseの無人車の走行は午後10時から午前6時に限って許可されているため、本来なら無灯火で走ることはありえない。ただ、Cruiseはヘッドライトを点灯していなかったことについても、すでに問題を修正したとThe Vergeに説明している。

いずれにせよ、SNSに投稿された動画からわかるのは、無人の自動運転車両が交通違反を犯した際の対応がまだはっきりしていないことだ。

カリフォルニア大学デービス校の法学教授、エリザベス・E・ジョー氏は、将来的には自動運転車が交通違反を犯したら、確認した警察から、そのクルマのダッシュボードに違反チケットが送信されるようになると予想している。

しかし、仮にそういった仕組みが実現したとしても、警察は自動運転車が車内に密輸品や犯罪の証拠になるなにかが積み込まれていないかを確認するだろうと述べている。また、米国の法律において自動車の違反の取り締まりは「人間の運転手と人間の警察官を前提としているため、自動運転車が関連するケースは法律と政策について難しい問題を提起する」とし、すぐにも対処方法の検討を開始すべきだとした。

Source:b.rad916(Instagram)
via:The Verge, TechCrunch



※テック/ガジェット系メディア「Gadget Gate」を近日中にローンチ予定です。本稿は、そのプレバージョンの記事として掲載しています。

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

トピック

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 女子プロゴルフ「パナソニックオープンレディースゴルフトーナメント」、4/26からの放送・配信予定
2 売価アップも品薄も問題にしないアキュフェーズの強さに感服 <販売店の声・売れ筋ランキング3月>
3 ソナスの新製品スピーカー「Lumina II Amator」が鋭い立ち上がり <ハイファイオーディオ売れ筋ランキング3月>
4 Prime Video、『ゴジラ-1.0』ほかゴジラ邦画実写全30作品や、Prime独占EP配信の『岸辺露伴は動かない』第4期など5月配信
5 ゲオ、43V型で4万円を切る狭額縁デザインの4K液晶テレビ
6 Anker、最大半額セールを楽天で実施中。完全ワイヤレスイヤホンは割引でさらにポイントアップも
7 『鬼滅テレビ -柱稽古編放送直前SP-』5/4 13時25分から無料配信。公開生放送の観覧受付開始
8 KEF、「LS60 Wireless」など一部スピーカー製品を値下げ。4月25日より
9 スカパー!、スティック型ストリーミング端末「スカパー!+(プラス)ネットスティック」を新開発
10 Netflixで「ご利用世帯の登録」画面が表示された場合の対処法は?
4/26 10:36 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー192号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.192
オーディオアクセサリー大全2024~2025
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2024~2025
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.21 2023 WINTER
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.21
プレミアムヘッドホンガイド Vol.31 2024 SPRING
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.31(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2024年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
DGPイメージングアワード2023受賞製品お買い物ガイド(2023年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2023年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX