公開日 2024/06/18 15:00

コルグの動画配信システム「Live Extreme」、立体音響「MPEG-Hオーディオ」のライブ配信に対応

2024年8月リリース予定
編集部 : 伴 修二郎
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
コルグは、2024年8月リリース予定の動画配信システム「Live Extreme」の次期バージョン(V1.14)にて、立体音響フォーマット「MPEG-Hオーディオ」の配信に対応することを発表した。

「Live Extreme」が立体音響フォーマット「MPEG-Hオーディオ」のライブ配信に対応

Live Extremeは、オー ディオ・クロックを配信システムの軸とした「オーディオ・ファースト思想」や、ロスレス /ハイレゾ・オーディオに対応した高い音質が好評を博し、これまでに150公演以上のコンサートやイベントの配信に採用。2023年には「AURO-3D」や「Dolby Atmos」による立体音響配信機能も追加され、すでに多くの配信で利用されている。

今回コルグは、ドイツの音響研究所「Fraunhofer IIS」(フラウンホーファー)とライセンス契約を締結。2024年8月にリリース予定の、Live Extremeの次期バージョンv1.14に、「MPEG-Hオーディオ」のライブ配信機能が搭載されることが決まった

MPEG-Hオーディオは、パーソナライズ可能な没入体験を提供するという次世代オーディオ技術。オブジェクト・ベースのシステムでソニーの「360 Reality Audio」の基盤となっており、韓国の地上波UHD TVサービスで唯一の音声コーデックとして採用されているほか、ブラジルの「TV 3.0」放送サービスでも唯一の必須音声コーデックとなっている。

パーソナライズ可能な没⼊体験を提供する次世代オーディオ技術

さらに、日本の次世代地上デジタル放送仕様でも採用が決定しており、同社は「Live Extremeの対応コーデックに新たにMPEG-H オーディオが加わることで、高音質配信や立体音響配信の更なる普及が見込まれます」と説明している。

6月22日〜23日に東京国際フォーラムにて開催される「OTOTEN 2024」のコルグ・ブースで、MPEG-H 3DAudioを搭載したライブ配信エンコーダー「Live Extreme Encoder v1.14」のデモ展示を予定する。また、MPEG-H3D Audioをはじめ、各種立体音響フォーマットの再生に対応したSTB(セットトップ・ボックス)用アプリケーション「LiveExtreme Experience」の参考出品も予定している。

OTOTEN2024にてデモ展示も予定

本発表に際して、(株)コルグ取締役の大石耕史氏、フラウンホーファーIISメディア技術シニア・エンジニアのヤニク・グレーヴェ氏がコメントしている。その内容は以下の通り。


(株)コルグ取締役の大石耕史氏 コメント
「Live Extremeの使命は、他のストリーミング・システムでは実現できない最高品質のオーディオを提供することです。22.2チャンネル・ベースのオーディオや、ピュア・オブジェクト・ベースのストリーミングといった機能は、MPEG-Hオーディオの機能なしには実現できませんでした。多くの配信が、この最高のクオリティで提供される日が待ち遠しいです」

フラウンホーファーIIS メディア技術シニア・エンジニア ヤニク・グレーヴェ氏 コメント
「MPEG-HオーディオをコルグのLive Extremeに統合することは、より多くの家庭に高品質の次世代エンターテインメント体験をストリーミングするための重要なステップです。コルグとのパートナーシップは、完璧さを求める共通の情熱によって推進されたものであり、 世界中の視聴者にとって忘れられない体験となることでしょう」


【MPEG-Hオーディオの配信仕様】
配信プロトコル : HLS, MPEG-DASH
配信形式 : ライブ配信/疑似ライブ配信(収録済みコンテンツのライブ配信)/オンデマンド配信
音声 :
オーディオ入力→最大25チャンネル
コーデック→MPEG-H 3D Audio Baseline Profile
サンプルレート→48kHz
ビットレート→32, 40, 48, 56 64, 80, 96, 112, 128 (kbps/ch)
チャンネル・ベース→2ch, 5.1ch, 7.1ch, 5.1.2ch, 5.1.4ch, 7.1.4ch, 22.2ch
オブジェクト・ベース→最大24エレメント
メタデータ入力→MPEG-H Control Track

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク

トピック

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 BRAVIAが空飛ぶ時代? 動画コンテンツの楽しみ方に押し寄せた大きな変化を指摘するソニーショップ店長。超大画面はさらに身近に
2 ネットワークオーディオに、新たな扉を開く。オーディオ銘機賞の栄えある“金賞”、エソテリック「Grandioso N1」の実力に迫る
3 Nothing、最大40%オフのウィンターセール開催
4 LG、世界初のDolby Atmos FlexConnect対応サウンドバー「H7」。オーディオシステム「LG Sound Suite」をCESで発表へ
5 「ゴジラAR ゴジラ VS 東京ドーム」を体験。目の前に実物大で現れる“圧倒的ゴジラ”の臨場感
6 衝撃のハイコスパ、サンシャインの純マグネシウム製3重構造インシュレーター「T-SPENCER」を試す
7 AVIOT、“業界最小クラス”のANC完全ワイヤレス「TE-Q3R」。LDAC、立体音響にも対応
8 ソニー「WH-1000XM5」に“2.5.1”アップデート。Quick AccessがApple Music/YouTube Musicに対応
9 「HDR10+ ADVANCED」が正式発表。全体的な輝度向上、ローカルトーンマッピングなど新機能も
10 クリプトン、左右独立バイアンプ機構のハイレゾ対応アクティブスピーカー「KS-55HG」新色 “RED”
12/19 11:02 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー199号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.199
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
特別増刊
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
最新号
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.23 2025冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.23
プレミアムヘッドホンガイド Vol.33 2025 SUMMER
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.33(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • プレミアムヘッドホンガイド
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX