公開日 2023/04/14 11:16

Amazon、Fire TVの音声を人工内耳に直接ストリーミングする技術を開発。聴覚障害者のより良いエンタメ体験のため

コクレア社との協力により
編集部:杉山康介
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Amazonは、人工内耳メーカーのコクレア社との協力により、Fire TVからの音声をコクレア社の人工内耳に直接ストリーミングできるようになったことを発表した。

日本ではFire TV Cube(第3、第2世代)が対応

オープンソースのASHA(Audio Streaming for Hearing Aids:Googleが開発した、補聴器に直接音声を送信できるプロトコル)によって実現したもので、対応するFire TVデバイスやFire TV搭載スマートテレビ、および人工内耳を使っている場合は、Prime VideoやNetflixなどの音声を直接人工内耳に送ることができる。

人工内耳ではコクレア社の「Nucleus 8」「Nucleus 7」「Nucleus Kanso 2」「Baha 6 Maxサウンドプロセッサ」が、日本国内で販売されているFire TVデバイスでは「Fire TV Cube」の第3世代、第2世代が対応。同社はこの取り組みについて「聴覚障害者にエンターテインメントをより身近に感じていただく為の新たな一歩」だと説明している。

コクレア社は2019年よりスマホから補聴器やインプラントタイプの人工内耳への音声ストリーミングに取り組み始め、テレビが次なる開拓領域なのだという。

またAmazonデバイスアクセシビリティ担当ディレクターのピーター・コーン氏は、人工内耳などのユーザーや分野の専門家へのヒアリングによると、難聴になったときに本当に願うのは「周りの人の声をはっきりと聞こえるようになること」、2番目に多いのが「テレビの音を聞き取り、エンターテインメントを楽しむこと」だと語る。

こういった課題を解決するために協業へと至り、インプラント式人工内耳のマイクを経由することでFire TVから直接音声を流し、ノイズや反響音による音声劣化を防ぐ方法を発見。このプロトコルが家のリビングの距離で動作するための作業も行なったため、「テレビから3メートルの距離に座っていてもエンターテインメントを楽しめる」とのこと。

人工内耳に音声を劣化なしにストリーミングする方法を開発

米Amazonのソフトウェアエンジニアで、自身も人工内耳を使用しているマイケル・フォルツァーノ氏は、これまでテレビを見る機会が少なく、反響音や音質の悪さから、およそ4-5割の発話を聞き逃していたという。

しかしリリースまでの数ヶ月間、本機能の実装テストに参加した結果として、テレビを見ることは「癒し」だと語るほか、恋人とお気に入りの番組について意見を交わすことを楽しみにしており、「これは、私にとっても新たな世界を開いてくれる技術であると期待しています」とコメントしている。

また、コクレア社Nucleusシステム製品管理・マーケティング担当ディレクターのライアン・ロペス氏は「Amazonとの協業を通じ、Amazonの障害のある方々のコミュニケーションの改善への取り組みや、また、これらの技術をどのように組み合わせれば効果的になるのか検討する姿勢など、Amazonのアクセシビリティに対する、献身的な努力が明確に伝わってきました。コクレアがこの取り組みの一部を担えることを本当に誇りに思います」と語っている。

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