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公開日 2017/10/12 21:39

ゼンハイザー新製品発表会レポート ー「音響の未来を作る企業を目指す」。VRへの取り組みも紹介

「IE 800 S」「HD 660 S」など新製品を発表
編集部:川田菜月
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ゼンハイザージャパンは本日10月12日、同社イヤホンの新フラッグシップ「IE 800 S」(関連ニュース/レビュー記事)、オープンエア型ヘッドホン「HD 660 S」(関連ニュース)などの新製品発表会を開催。ゼンハイザー本社からMarket Developmentディレクターのエリック・デニス氏とプロダクトマネージャーのマニュエル・リッケ氏、ゼンハイザージャパン(株)からマーケティングマネージャーの大澤広輔氏が登壇し、新製品の紹介および日本市場における今後の展開などについて説明した。

新フラッグシップイヤホン「IE 800 S」

オープンエア型ヘッドホン「HD 660 S」

発表会では「IE 800 S」「HD 660 S」を発表。またIFA2017にて既に発表されていた「IE 80 S」(関連ニュース)、「MOMENTUM Free」(関連ニュース)の国内発売も発表された。

ゼンハイザーのエリック・デニス氏は、本日発表となった「IE 800 S」「HD 660 S」について、「ドイツでデザイン・設計を施した高品質で洗練された特別感ある製品であり、ハイエンドな音響機器の未来を実感してもらえるだろう。日本のユーザーにも喜んでもらえると考えている」とアピールした。

音質面では「サウンドにおいて最も重要なことは、感情が揺さぶられることだと考えており、これは世界共通の概念」とした上で、「当社はこれまでも、最高に心地良いサウンドというものを追求してきた。IE 800 S、HD 660 Sにおいても、その結果を実感できると思う。ゼンハイザーのヘッドホン/イヤホンであれば、他では味わえないような、感情が動かされる体験ができる」と語った。

エリック・デニス氏

今回「IE 800 S」「HD 660 S」のワールドプレミアを日本で行ったことについては、「日本は高い技術力や製品ディテールにこだわりがあるユーザーが多く、それらは当社の強みでもある。ゼンハイザー製品に対して高い評価をいただき、かつ世界における重要なオーディオ市場である日本こそ、新製品発表の場として最適」とした。

また、「日本人と当社の気質には似ている点がある。伝統と革新性を融合させ最高の品質を追求していくところが共通しており、それはゼンハイザーの企業姿勢そのもの」とコメント。「ゼンハイザーは1945年創業で、今年で72年目を迎えている。創業間もない頃から日本で同社の製品は高い評価を得ており、東京に支社を設立したのも日本のニーズを肌で感じるため」と、ゼンハイザーの日本市場に対する思いを強調した。

デニス氏はゼンハイザー社の特徴として、自社工場で開発・製造を行っている点を挙げ、「独自のドライバーを開発して生産まで行っている企業は数少ない。だからこそ、市場に提供する製品は最高品質であると自負している」と説明した。

さらに「“革新”というのも同社のDNAとして欠かせない要素の一つ」と同氏。「現在当社では約340名が研究開発に関わっており、常に限界を超え、不可能と言われる技術にもあえて挑戦してきた。こうした革新的技術の研究開発によって、長い歴史の中で数多くの製品を生み出すことができたと思う。そうしたこれまでの歴史もふまえて、今後も“音響システムの未来を形作る”企業でありたいと考えている」とコメント。2018年以降も新製品の発売を予定しているとも語った。

ゼンハイザージャパンの大澤氏は、ゲーミング製品の展開や3Dオーディオプロジェクト「AMBEO」など、日本支社の今後の取り組みについて紹介した。

ゼンハイザージャパン・マーケティングマネージャーの大澤広輔氏

まずゲーミング製品について、開放型最上位モデル「GAME ONE」と、ミドルクラスの密閉型モデル「GSP 300」が、スクウェア・エニックスの人気ゲーム『ファイナルファンタジーXIV』のプレイにおける推奨周辺機器に認定されたことを発表。本日10月12日より特設サイト(詳細はこちら)も開設している。

大澤氏はこれらゲーミング製品について「ゼンハイザーはこれまで最高品質のヘッドホン/イヤホンやマイクなどを生み出してきており、その伝統のサウンドはハイクオリティーかつタフな最先端のゲーミングヘッドセットにも受け継がれている」とアピールした。

今後のラインナップとして、11月10日から発売されるカーレースアクションゲーム『NEED FOR SPEED PAYBACK』とのコラボモデル「GSP303 Need For Speed Payback Edition」も発表。GSP 300をベースにハウジングやイヤーパッド内にゲームのロゴが記載される。仕様はGSP 300と同様で、発売日はゲームと同じく11月10日、数量限定100台の販売を予定しているとのこと(関連ニュース)。

「GSP303 Need For Speed Payback Edition」

赤と黒を基調にしたモデルで、イヤーパッド内部にもロゴが印字される

続いて立体音響プロジェクト「AMBEO」の取り組みについて紹介。同社はすでに360度オーディオを収音できる「AMBEO VRマイク」を発表しているが、ゼンハイザーとして「マイクの販売だけでなく、ソフトウェアや撮影技術のソリューションをパッケージとしてグローバルに展開している」と説明した。

また、ゼンハイザーはVRソフト開発を行うDVERSE社と共同で、VR空間の中でよりリアルな立体音響を再現し、臨場感・没入感を高めてエンタテインメント性を向上させる実証実験『PROJECT OMNIVERSE(プロジェクト オムニヴァース)』を開始。

PROJECT OMNIVERSEは、DVERSE社が開発・提供するアイディアやイメージをVR空間でより正確に共有する「SYMMETRY(シンメトリー)」と、ゼンハイザーの360度の空間全体の音場を再現する音響技術“Ambisonics(アンビソニックス)”、さらに新たな音源の追加・加工を施してコンテンツへの没入感を高めることで、VR空間に最適化された立体音響の開発を行うというもの。

DVERSE社CEOの沼倉氏も登壇した

プロジェクトの経緯として、「VR空間の臨場感・没入感向上には、視覚の次に聴覚、触覚が重要と考えている。そこで当社とDVERSE社は聴覚にフォーカスした」とのこと。今回その一環として、8K解像度の360度カメラとAMBEO VRマイクを用いた映像制作を実施。「これまで追求してきた“原音に忠実であること”に加えて、空間の広さの調整、向かせたい場所の音声強調、さらに本来その場に無いが空間に合った音を意図的に追加して、よりリアルなVR空間を実現した」とのこと。

8K/360度映像と360度立体音響でより没入感の高いVR映像を製作

会場では実際に映像を体験できた

現在ゼンハイザーでは立体音響分野において様々な展開を進めており、「製作者の意図をより深く伝えられる音、エンターテイメントとして楽しい音、より没入感の高い音を追求し、360度/3Dオーディオの可能性を探り、VRにおける立体音響に新たに挑戦していきたい」と語った。

またマイク分野の取り組みとして、日本ヒューマンビートボックス協会が開催する「Japan Beatbox Championship 2017」の公式スポンサーに就任、ボーカル用ダイナミックマイク「e 945」が大会公式マイクとして採用されると発表した。

「Japan Beatbox Championship 2017」公式スポンサーに就任

「e 945」が大会公式マイクに採用

発表会には日本ヒューマンビートボックス協会代表の和田辰也氏が登壇。ヒューマンビートボックスは、楽器を一切使わずに口だけで音楽を演奏する表現の一つで、現在は世界90カ国、40万人以上のムーブメントになっているという。

日本ヒューマンビートボックス協会代表・和田辰也氏

ヒューマンビートボックスは口だけで音楽演奏をするというもの

今回ゼンハイザーが公式スポンサーを務める「Japan Beatbox Championship」は、年に一度開催される日本唯一の公式大会。和田氏は「これまで様々なメーカーのマイクを使ってきたが、ゼンハイザーのマイクは音質や指向性など世界中のプレーヤーから好評。ヒューマンビートボックスは強いアタック音を出すことも多く、マイクには耐久性が必要となる。e 945は耐久性があり、芯が通って音が入る」と語った。

実際に発表会でヒューマンビートボックスを披露してくれた

大澤氏はこうした取り組みを踏まえ、「ゼンハイザーはイヤホン/ヘッドホンだけでなく、会議用含めたマイク、ゲーミング製品など多様な製品をラインナップしている。それらがもたらす体験、得られる楽しさや喜びも含めてゼンハイザーの提供する製品だと考えている」と語った。

また、ゼンハイザーはコーポレートロゴをリニューアル。これまで企業カラーにブルー、ホワイト、グレーを基調としてきたが、2017年2月からブラック/ホワイトを基調にしたデザイン変更している。「前進し続けるブランドのさらなる進化を反映した新しいデザインである」とし、ゼンハイザージャパンとしては青山1丁目にある同社ショールームやウェブサイトのリニューアルも年内に実施する予定とした。

こちらは旧ロゴ

こちらが新ロゴとなる

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