渋谷に「みらいのリビング空間」を!東芝ライフスタイル、“共創の場”となる開発拠点を新規オープン
東芝ライフスタイルは、Shibuya Sakura Stage(東京・渋谷)の9階に、新たに「TOKYO DESIGN CENTER」を開設。多様なライフスタイルに対して、東芝の生活家電ならではの新たな提案を行う共創の拠点としてスタートする。そのオープニングセレモニーが開催されるとともに、報道陣向けに内部が公開された。
東芝ライフスタイルは、2016年より中国のマイディアグループ(美的集団)の傘下のプレミアムブランドとして、東芝ブランドの白物家電を中心に開発・販売を行っている。冷蔵庫や電子レンジ、洗濯機やエアコンといった生活家電のほか、電池やオーディオコンポ・テレビ用スピーカーと言った音響機器の開発も行っている。
また、パソコンやスマホの冷却モジュールといった産業向けプロダクトも取り扱っているそうだ。今回のデザインセンターのような開発拠点は、中国、アメリカ、ミラノについて東京が4拠点目となるという。
東芝ライフスタイルの代表取締役社長の白戸健嗣氏は、同社のプロダクト開発について、「派手さや過剰なデザインを求めるのではなく、生活の中で必要とされる価値は何かを見極めて誠実にお届けしていくのが大事」と改めて強調。
マイディアに加わったことで、「日本のモノづくりのちからと、グローバルの効率的な生産体制を融合させた良い循環が生まれている」とし、特に海外販路については2016年以降1.6倍の売上を実現しているという。
そしてTOKYO DESING CENTERの位置づけとして、多様性交わる渋谷を拠点に置くことで、「よりアジャイルにスピーディに、生活者の皆様の声を繁栄した開発拠点にしたい」と訴える。さまざまなクリエイターとの共創を推進することで、「生活者の価値観が移ろう都市の中で新たな気づきを得たい」と考えているという。そして、“信頼される家電ブランドになること”が真のゴールであり、成長の原動力であると力を込める。
続いて、TOKYO DESING CENTERのディレクター宮澤卓行さんが登壇、新たなデザインフィロソフィーとして「Design for Center of Life」というコンセプトを掲げる。生活を豊かにするための家電製品の提案に向けた、インプットとアウトプットの双方を強化すると宣言。
インプットとしては渋谷を拠点に活動するクリエイターとのコラボレーション「カルチャーミートアップセッション」や、「5年後の暮らしを描くデザインセッション」を予定。
またアウトプットとしては、東芝のプロトタイプ家電を配置し実際に体験・評価できる「みらいのリビング空間」や、家電をライフスタイルを彩るカルチャーの一部として再定義する「家電×アートインスタレーション」といった取り組みも行っていくという。
オープニングセレモニーに続き、TOKYO DESIGN CENTERの内部を公開。エントランスは、「日本の美意識やおもてなしの心を大切に」というコンセプトで設計されており、丸窓や草木、玉砂利などが配された和モダンな印象。
中に入ると開放的なリビングのような雰囲気に、冷蔵庫や電子レンジなど主力の東芝製品が並ぶ。パソコンの前に座るだけではなく、「実際に家電製品が使われている場をイメージしながら製品開発に活かしてほしい」というコンセプトで設計されているという。
部屋の一角には、東芝が開発した第一号機の洗濯機や冷蔵庫なども置かれているほか、過去にアワードを受賞した家電製品も展示。東芝ブランドの長い歴史とその技術革新について改めて知ることができるのも面白い。
センターの奥には、3DプリンターやUVプリンター、レーザー加工機なども設置されており、アイデアをすぐその場で試作機として“カタチ”にすることができる。現時点では10数名がこのデザインセンター勤務となるそうで、非常にゆったりとした空間でさまざまなクリエイターとのコラボレーションが期待できそうだ。
なお、現時点ではデザインセンターにオーディオ関連機器は見当たらなかったが、「今後積極的にオーディオ関連機器についても取り組んでいきたい」と語ってくれた。































