公開日 2009/05/14 14:20
その写真、あなた好みにプリントします − 写真に込めた思いを再現する「モノグラム」のユニークな試み
特別な1枚を、「データ」から「作品」にしてくれる写真店
いまやカメラの主流は銀塩からデジタルへ移行した。デジタルカメラを使うようになってから、写真をプリントしなくなってしまった方は多いのではないだろうか? 自分自身を翻ってみても、HDDに保存するかDVD-Rに焼くことがほとんど。ここ数年の間で写真をプリントした回数は片手で足りるほどだ。フィルムの頃は絶対に必要だった「写真プリント」だが、デジタル化の流れのなかでいま、その位置付けは大きな転換期にあると言えるだろう。
そんななか、写真プリントの新たな魅力を発見させてくれる、興味深い活動を行っている写真店がある。東急東横線・学芸大学駅近くにある「monogram(モノグラム)」だ。
モノグラムの大きな特徴は「写真を自分好みの風合いにプリントしてくれること」。例えば、少し青みがかった色調でハイキー気味に、プリント紙はマットで白フチつきで…という具合に、きめ細かく指定することができるのだ。
「カメラやフィルムにこだわっている人は多いのに、プリントにこだわる人は少ない。その理由は、プリントに出すと写真が“画一的”になってしまうからです」と語るのは、(有)モノグラムの宮本琢也氏。氏はもともとweb制作会社の出身で、カメラ会社のサイト製作を通じて写真愛好家の方たちとふれあううちに、このような現状に気づいたという。
「写真をプリントするラボ機の自動補正機能を使えば確かに綺麗に仕上がるのですが、せっかくこだわって選んだフィルムの個性などが活きない“画一的な綺麗さ”になってしまうのです。しかし多くの人はDPE店がどのような作業をしているかを知らないため、仕上がって受け取った写真が全てだと思ってしまいます。なんとなくプリントに興味がなくなってしまうのも無理はありません。そういった多くの方たちに、写真屋さんは“こんな写真にしたい”という希望をいろいろ注文してもいい場所だということを知ってもらいたくて、このショップを始めました」。
そんなモノグラムが心がけるのは、ひとりひとりのお客さんとのきめ細やかなコミュニケーションによる「感覚の共有と具現化」だ。数値化や定量化のできない微妙な“ニュアンス”を的確に表現できるよう、仕上がりの違いが一目で分かるプリントサンプルなどを見ながらイメージを固めていく。「例えば単に“レトロな雰囲気で”というオーダーでも、セピアっぽいレトロなのかモノクロっぽいレトロなのかで目指す雰囲気は変わってきますよね」(宮本氏)。遠隔地の場合は郵送プリントも受け付けているが、その場合も目指す色合いやイメージをできるだけ詳しく書いてもらうのだという。
「お客さんの“撮影時の感覚”を再現したいという強い思いに対して、“そんなプリントはできない”と突っぱねてしまうのではなく、“一緒にやってみよう”という気持ちを持っていきたいんです」ー そう言う宮本氏の言葉からは、「お客さんにとっての特別な1枚を一緒に作っていこう」という姿勢を感じることができる。
大切な人のハッとするような表情、心に染みいる風景の彩り…いつまでも留めておきたいワンシーンを捉えたあなたの特別な1枚は、“撮りっぱなし”で沢山のファイルのなかに埋もれていはしないだろうか? 「写真プリント」は、写真を「データ」から「作品」にしてくれる。写真を撮る楽しみをより豊かにしてくれる選択肢のひとつに、「写真プリント」をぜひ加えてみてはいかがだろうか。
【店舗情報】
カメラピープルストア&ライブラリ―
「monogram(モノグラム)」
〒152-0004 東京都目黒区鷹番2-19-13
TEL/03-3760-5852
東急東横線「学芸大学」東口より徒歩約1分
OPEN :11:00〜20:00(年中無休)
(2階は木金土日祝のみ開放)
そんななか、写真プリントの新たな魅力を発見させてくれる、興味深い活動を行っている写真店がある。東急東横線・学芸大学駅近くにある「monogram(モノグラム)」だ。
モノグラムの大きな特徴は「写真を自分好みの風合いにプリントしてくれること」。例えば、少し青みがかった色調でハイキー気味に、プリント紙はマットで白フチつきで…という具合に、きめ細かく指定することができるのだ。
「カメラやフィルムにこだわっている人は多いのに、プリントにこだわる人は少ない。その理由は、プリントに出すと写真が“画一的”になってしまうからです」と語るのは、(有)モノグラムの宮本琢也氏。氏はもともとweb制作会社の出身で、カメラ会社のサイト製作を通じて写真愛好家の方たちとふれあううちに、このような現状に気づいたという。
「写真をプリントするラボ機の自動補正機能を使えば確かに綺麗に仕上がるのですが、せっかくこだわって選んだフィルムの個性などが活きない“画一的な綺麗さ”になってしまうのです。しかし多くの人はDPE店がどのような作業をしているかを知らないため、仕上がって受け取った写真が全てだと思ってしまいます。なんとなくプリントに興味がなくなってしまうのも無理はありません。そういった多くの方たちに、写真屋さんは“こんな写真にしたい”という希望をいろいろ注文してもいい場所だということを知ってもらいたくて、このショップを始めました」。
そんなモノグラムが心がけるのは、ひとりひとりのお客さんとのきめ細やかなコミュニケーションによる「感覚の共有と具現化」だ。数値化や定量化のできない微妙な“ニュアンス”を的確に表現できるよう、仕上がりの違いが一目で分かるプリントサンプルなどを見ながらイメージを固めていく。「例えば単に“レトロな雰囲気で”というオーダーでも、セピアっぽいレトロなのかモノクロっぽいレトロなのかで目指す雰囲気は変わってきますよね」(宮本氏)。遠隔地の場合は郵送プリントも受け付けているが、その場合も目指す色合いやイメージをできるだけ詳しく書いてもらうのだという。
「お客さんの“撮影時の感覚”を再現したいという強い思いに対して、“そんなプリントはできない”と突っぱねてしまうのではなく、“一緒にやってみよう”という気持ちを持っていきたいんです」ー そう言う宮本氏の言葉からは、「お客さんにとっての特別な1枚を一緒に作っていこう」という姿勢を感じることができる。
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〒152-0004 東京都目黒区鷹番2-19-13
TEL/03-3760-5852
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