信頼に支えられる岐阜のオーディオ&シアターショップ、サウンド・ハンターは行きつけのカフェのような憩いの場
岐阜駅から徒歩30分ほどの国道21号線沿いにあるサウンド・ハンターは、固定客から絶大な信頼を獲得している老舗。いつ訪ねても全スタッフから温かい歓迎を受けては長話をし、訪れるたびに幸せな気持ちになる。販売した後のアフターメンテナンスを第一に、お客さんに絶対の自信を以て販売できるものしか扱わないお店の筆頭だ。
いい音と感性をシェアする憩いの老舗
この日目指して行ったのは松淵康友さん。2020年5月に「なし崩し的に、いつのまにやら」(松淵さんいわく)代表取締役社長になっていた。話をしている合間にも、常連のお客さんが「ウチで取れた銀杏だよ」と俄には食べきれない量を持って訪れたり、立て続けに電話が鳴ったりと、対応はひっきりなし。
そうこうしているうちに、初めてお会いする若手のスタッフ河田竜也さんが話しかけにきてくれた。もともとサウンド・ハンター 各務原店 楽器&STUDIOの常連客で、縁あって2年前にこの岐阜店 AUDIO&THEATERのスタッフに。それまでオーディオ自体に関わることはあまりなかったというが、お客さんから学ぶことも多くて毎日楽しいと語る。
わたしはかつて雑誌社でオーディオ&シアターの編集をしているとき、なぜ楽器演奏家のほとんどがオーディオマニアでないのか疑問に思っていた。10年経って辿り着いた結論が「楽器を演奏している人は自身の中に音があるため、音符が取れさえすれば勝手に理想の音に変換される。したがって、耳に入る音質にこだわりがない。むしろ演奏手法などによる違いを知るためにソフト購入にお金を使う」ということだった。
そこで河田さんにもこの疑問をぶつけてみることにした。ギタリストの彼がオーディオそしてオーディオマニアに触れたとき、音楽との向き合い方に違いは生まれたのだろうか?
「ギターでもケーブルを変えると音が変わるということはあります。だから、オーディオマニアの方の気持ちは分かります。そして、ギタリストだとしても、オーディオの楽しみ方は分かると思います。『あのライブで聞いたあの音を出したいな』みたいなことが、オーディオってできるじゃないですか。それが面白いですね」(河田さん)
施工数は減ってもホームシアターの魅力は衰えていない
河田さんが初見のよくわからない質問をしてくるわたしなんかに真摯に対応してくれているうちに、お客様対応を終えた松淵社長が戻ってきて、サウンド・ハンターが常日頃大切にしていることをぎゅっと凝縮した言葉で語ってくれた。
「既存のオーディオ好きの方を大切にしたいというのが第一です。それに加えて、日常的に音楽を聴いている方々の中から新しいお客様を導いていきたい。常々ストリーミングで音楽を楽しんでいる人たちの一定数にはオーディオ好きになる方がいるはずで、そうした人たちにぼくらと親和性の高いところからアプローチしていく。
これは、楽しい世界を共有することなので、まずぼくらが楽しくないと、お客様も楽しくならない。別に用事がなくても時間が空いたら寄ってみたくなる、そんなお店でありたいと思っているんです」(松淵社長)
ホームシアター需要についても語ってくれた。
「新築にホームシアターを導入されるお客様は一定数いらっしゃいますので、その場合はインストールまでお手伝いします。その後もシアターを継続して楽しまれている方は、ご自身でプロジェクターやAVアンプをグレードアップされますね。
ホームシアターのご依頼は一時期よりもだいぶ少なくなりましたが、以前と変わらず取り組んではいますよ。ぼく自身、ホームシアターが好きですし、なによりインストールしたときはご家族みんなが喜んでくれますのですごく達成感があるんです。
もっとも、新築時かぎりの一期一会であることが多く、インストールの準備もたいへんですけれどね」(松淵社長)
松淵社長の言うとおり、ホームシアターは新築のタイミングで入れるのがほとんど故、住宅の新築件数が減少している現状では伸びが見込めないかもしれない。もっとも、オーディオでは音がいいから友達を呼ぼうということにはあまり繋がらないのに対し、ホームシアターなら、大画面があることで友達や孫を呼ぼうといった動機になり得る。
再生コンテンツも映画だけじゃなく、ゲームやスポーツ、カラオケと、いろんなものを共有できる。「とくに子どもがいるご家庭にとって魅力的なことは変わりない」と松淵社長もその魅力を語る。


専門店の役割について、これまでとこれから
松淵社長は、いつも真摯にじぶんのことばで物事を語る人だ。雑談にも、オーディオ&ホームシアター専門店としての矜持がたびたび窺える。
「ぼくらがやっているオーディオというものをもうすこし大きい観点で捉えると、『贅沢な時間を過ごす』ことの提案のひとつとして、音楽を聴くという行為の重要性を語ることができると思うんです。
いまは日常的にスマートフォンでSNSなどをチェックしなければならず可処分時間が限られている中で、映画を観たり音楽を聴いたりする時間というのは、めっちゃくちゃ贅沢じゃないですか。人生の一コマとして、このお店を通じてそういう体験をしていただけるだけでもいいと思っています。
実は毎年ゴールデンウィークに、親しいコーヒーショップとコラボイベントのようなことをしているんです。すでに4回開催したのですが、いつもの常連さんに交じって、オーディオショップにまで足を運んだことはないけれど興味を持ってくれた音楽好きな方とか、久しぶりにお会いする方とか、回を重ねる毎に来場者がどんどん増えていくのが嬉しくて」(松淵社長)
喫茶店がひじょうに多い岐阜ならではだ。
「ほんとうは会長が大のお酒好きなので、お酒を絡めた企画をやりたいみたいですが、保健所への届け出や、ベロベロに酔っ払ったお客さんを駅までどうやって送り届けるかとか、いろいろハードルがあって(笑)…でも、食とオーディオ・ホームシアターはとても相性がいいので、これからもいろいろ知恵を絞って企画したいと思っています。
それこそお客様に画家などもおられるので、アートとも組み合わせてみたい。闇雲に間口を拡げるのではなく、そういったところに共感して価値を見いだせる感性を持った趣味人の方々を集めたいと、常々思っているところです」(松淵社長)
スタッフの誰もが来店するお客さんのことをよく知っており、お客さんも近所の友達のように話しかけては、予約していたディスクを受け取りに来たり、新製品を試聴したりしている。いい音のある空間を同じ感性を持つ同士でシェアする贅沢な時間が、ここには流れていた。
サウンド・ハンター最新実例
DYNAUDIOのシステム
JBLのシステム
FOCALのシステム

サウンド・ハンター 岐阜店
岐阜県岐阜市茜部本郷3-154
TEL:058-278-0851
営業時間:10時30分 – 20時00分(日曜19時00分)
定休日:月曜日、火曜日
※月曜日(店休日)はTEL・メール・予約試聴のみご対応、祝日の場合は営業
