「セプテンバー」が耳から離れない♪ 犬とロボットの友情を描く感動のアニメーション作品
サブスクで映画を観ることが当たり前となりつつある昨今、その豊富な作品数故に、一体何を観たら良いのか分からない。そんな風に感じたことが、あなたにもありませんか。本コラムでは、映画アドバイザーとして活躍するミヤザキタケルが水先案内人となり、選りすぐりの一本をあなたにお届け。今回は2023年製作の『ロボット・ドリームズ』をご紹介します!
◇
『ロボット・ドリームズ』
(配信:U-NEXT)
発売:クロックワークス/販売元:ハピネット・メディアマーケティング
(C)2023 Arcadia Motion Pictures S.L., Lokiz Films A.I.E., Noodles Production SARL, Les Films du Worso SARL
第96回アカデミー賞長編アニメーション映画賞ノミネートほか、世界中のさまざまな映画祭で注目を浴びた長編アニメーション作品。大都会ニューヨークで孤独な日々を過ごしていたドッグは、テレビCMで目にした友達ロボットを注文する。ニューヨークの名所をロボットと共に巡って友情を育んでいく2人であったが、海水浴へ出かけた際にロボットが錆びて動けなくなってしまい……。
全編セリフなし、物語を彩るメロディとアニメーションだけで魅せるボーダレスな面白さを宿した本作。擬人化された犬青年が抱える孤独に、人間とAIが恋をするスパイク・ジョーンズ監督作『her/世界でひとつの彼女』に近しい空気を感じられ、初めて目にする世界にときめくロボットの姿に、人形が心を持ってしまう是枝裕和監督作『空気人気』に近しい空気も感じられ、それでいてオリジナリティにも溢れており、最後の最後にはウルっとできてしまう気持ちの良い感動作。
原作自体もセリフのないグラフィックノベルであり、そのまま映像化しても30分ほどで終わってしまう内容のため、原作者の許可を得て登場人物を増やしたり、原作にはないシーンも追加して彩られる102分間。
今回初のアニメーション作品を手がける監督のパブロ・ベルヘルは、元々実写畑の監督であり、スペインのアカデミー賞とも言われるゴヤ賞で作品賞を含む10部門受賞の経歴を持つ偉大な監督。
そして、日本のロックバンド、SOPHIAの「黒いブーツ 〜oh my friend〜」のMVを手掛けていた過去もあり、その才能の多彩ぶりに驚かされることだろう。見終えた後にはアース・ウインド&ファイアーの「セプテンバー」が大好きになってしまうはず♪
(C)2023 Arcadia Motion Pictures S.L., Lokiz Films A.I.E., Noodles Production SARL, Les Films du Worso SARL
※本稿記載の配信サービスは執筆時点のものになります。
| ミヤザキタケル 1986年生まれ、長野県出身。2015年より「映画アドバイザー」として活動を始める。 宝島社sweetでの連載をはじめ、WEB、雑誌、ラジオなどで、心から推すことのできる映画を紹介。そのほか、イベント登壇、MC、映画祭審査員、BRUTUS「30 人のシネマコンシェルジュ」など、幅広く活動中。 |
