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【第213回】ミヤザキタケルの気軽にホームシネマ

池松壮亮と伊藤沙莉のW主演!クリープハイプの楽曲に触発されたラブストーリー

公開日 2026/04/03 06:30 ミヤザキタケル
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サブスクで映画を観ることが当たり前となりつつある昨今、その豊富な作品数故に、一体何を観たら良いのか分からない。そんな風に感じたことが、あなたにもありませんか。本コラムでは、映画アドバイザーとして活躍するミヤザキタケルが水先案内人となり、選りすぐりの一本をあなたにお届け。今回は2022年公開の『ちょっと思い出しただけ』をご紹介します!

                   ◇

 

『ちょっと思い出しただけ』
(配信:Amazon Prime Video / U-NEXT)

『ちょっと思い出しただけ』発売中 Blu-ray:7,480円(税込)DVD:4,100円(税込)
発売:日活/販売元:ハピネット・メディアマーケティングション
(C) 2022 『ちょっと思い出しただけ』製作委員会

『アズミ・ハルコは行方不明』『くれなずめ』『ミーツ・ザ・ワールド』などで知られる松居大悟監督が、ロックバンド「クリープハイプ」の楽曲に触発されて書き上げたオリジナルラブストーリーを、池松壮亮と伊藤沙莉のW主演で映画化。怪我でダンサーの道を諦めた照生(池松壮亮)と、タクシードライバーの葉(伊藤沙莉)。コロナ禍前後の東京を舞台に、二人が過ごした6年の歳月をちょっと思い出すある一日の物語。

こと恋愛に限らず、過去の様々な記憶をちょっと思い出すということが誰にでもあると思う。その記憶に浸る時間は、おそらく数秒か数分、長くても数時間。翌日になれば忘れ去ってしまっている場合が殆ど。だが、そのちょっと思い出す事象が生じるのには明確な理由があるのだということを、照生と葉が過ごした歳月を目の当たりにしていく中で自覚させられる。

あくまでもちょっと思い出しただけに過ぎないが、瞬時に記憶が呼び起こされるということは、それだけ心に深く刻まれている出来事なわけで、そこには膨大な想いが凝縮されている。多分に溢れ出てきてしまう記憶であるのなら、それはまだ折り合いのついていない過去であるに違いない。

過去を悔やむわけでもなく、惜しむわけでもなく、憎むわけでもなく、ただありのままに受け止め、今この瞬間を生きていく。多くの人が経験していながらも、無自覚でいがちな感覚に焦点を当てたこのラブストーリーは、今ある自分を、今ある日々を、今ある繋がりを、過去から連なるの大切さを、そっと噛み締めさせてくれると思います。

 

(C) 2022 『ちょっと思い出しただけ』製作委員会

※本稿記載の配信サービスは執筆時点のものになります。

ミヤザキタケル
1986年生まれ、長野県出身。2015年より「映画アドバイザー」として活動を始める。 宝島社sweetでの連載をはじめ、WEB、雑誌、ラジオなどで、心から推すことのできる映画を紹介。そのほか、イベント登壇、MC、映画祭審査員、BRUTUS「30 人のシネマコンシェルジュ」など、幅広く活動中。

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