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【第98回】ミヤザキタケルの気軽にホームシネマ

【鑑賞注意】この胸クソ悪さにあなたは耐えられるか!圧倒的理不尽な地獄のゲーム

2024/01/19 ミヤザキタケル
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サブスクで映画を観ることが当たり前となりつつある昨今、その豊富な作品数故に、一体何を観たら良いのか分からない。そんな風に感じたことが、あなたにもありませんか。本コラムでは、映画アドバイザーとして活躍するミヤザキタケルが水先案内人となり、選りすぐりの一本をあなたにお届け。今回は1997年製作の『ファニーゲーム』をご紹介します!

『ファニーゲーム』(1997年・オーストリア)
(配信:U-NEXT /Hulu)

『ファニーゲーム』ブルーレイ:5,280円(税込)発売・販売元:キングレコード

カンヌ国際映画祭最高賞にあたるパルム・ドールを2度も受賞している鬼才ミヒャエル・ハネケ監督作。休暇を過ごすため別荘へとやってきたショーバー一家。荷解きをしていると、卵を分けて欲しいと1人の青年が訪ねてくるのだが、次第に雲行きが怪しくなり、もう1人の青年が現れたことを機に事態は豹変していく…。

(C)WEGA FILM 1997

真っ白な衣服に身を包んだ2人の若き青年の来訪によって地獄へと引きずりこまれていく一家の姿を描き、世界中で賛否両論を巻き起こした本作。そのいやらしいところは、青年たちによる暴力シーンはあえて直接的に映さず、効果音や登場人物の声色を駆使することで目にする者の想像力を大いに刺激し、かえってその苦痛が痛いほどに伝わってくる。また、『デッドプール』よろしく、第4の壁を破って私たちにウインクしたり話しかけてくるという奇想天外な描写もちらほら…。兎にも角にも、理不尽で胸クソ悪いシーンのオンパレード。

そんな本作に何を見出すかは人それぞれだが、人に備わる暴力性や残虐性、人生において不意に訪れる不可避な出来事など、数多の事柄に思いを巡らせられる機会に繋がるのではないだろうか。全く同じ内容でハリウッドリメイクした『ファニーゲーム U.S.A.』をはじめ、ご興味のある方は他のハネケ作品も是非チェックしてみてください。一度ハマったが最後、容易には抜け出せなくなってしまうはず…。

(C)WEGA FILM 1997
※本稿記載の配信サービスは執筆時点のものになります。

ミヤザキタケル
1986年生まれ、長野県出身。2015年より「映画アドバイザー」として活動を始める。 WOWOW・宝島社sweet・DOKUSOマガジンでの連載のほか、ラジオ・配信番組・雑誌などで映画を紹介。イベント登壇、MC、映画祭審査員、BRUTUS「30人のシネマコンシェルジュ」など幅広く活動中。

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