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【連載】ガジェットTIPS

真冬のスマホはバッテリーの減りが速い?

2019/02/17 海上忍
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外出後にふと気がつくとバッテリー切れ、そこそこ残量があったはずなのに変だな、という経験はありませんか? これはほとんどのスマートフォンでバッテリー素材に採用されているリチウムイオンの特性によるもので、結果としてバッテリーのもちは短くなるものの、減少ペースが速まるわけではありません。

このリチウムイオンという素材は、温度に対し敏感です。スマートフォンのメーカーによって推奨値の違いはあるものの、0°Cから35°Cあたりで効果的に動作するよう設計されていますが、実際のところ人間と同様の15°Cから27°Cあたりでベストパフォーマンスを発揮します。

バッテリー温度がその範囲を下回ると、内部で起こる化学反応が鈍りはじめ、得られる電力が平温時に比べ少なくなります。寒い屋外へスマートフォンを持ち出したときに見られる、あっという間にバッテリー残量が減ったり電源が突然落ちたりといった現象は、低温によるリチウムイオンバッテリーの性能低下が原因と考えられます。

低気温はスマホのバッテリー残量に影響します

この性能低下は一時的なものですから、温度上昇によりある程度回復します。寒い場所でバッテリーが切れそうになったとしても、あきらめずに胸ポケットへ入れるなどしてゆっくり温めてみましょう。直前のバッテリー残量にもよりますが、しばらく待てば使えるレベルにまで回復するはずです。ストーブにあてるなど急激に温度を上げようとすると、結露が生じ故障の原因となるので注意しましょう。

リチウムイオンバッテリーは多くの電化製品に採用されていますから、同様のバッテリー残量低下現象が起こる可能性はあります。パソコン、デジタルオーディオプレイヤー(DAP)、Bluetoothイヤホン……電気自動車は大きすぎてムリとしても、バッテリー残量復活に人肌は結構効きますよ。

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