フィリップス/ブラウンの違いをチェック

平成シェーバー探検記(前編)“ひげ剃り” に対する各社の考え方・アプローチの違いとは

多賀一晃(生活家電.com)

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2016年05月17日

■フィリップス

4社の中で一番昔からシェーバーを作っているフィリップスから説明しよう。市場参入は、時に西暦1939年。昭和14年、第二次世界大戦が勃発した年だ。「おいおいそんな時に市場参入かよ」という感じだが、それが歴史と言うもの。ちなみに日本はその年の正月場所に、双葉山の連勝が安藝ノ海に止められ、69連勝で止まったことが新聞のトップを飾っている。

それはさておき、面白い話がある。今のフィリップス・シェーバーを開発したのは、フォロウィチ氏という人物だが、彼は米国で発売されていたシェーバーを見てこれはダメだと思ったという。彼が見たのは往復式のシェーバー。往復時の折り返しで刃が止まる瞬間があるのを見て、原理的に無駄だと思ったのだという。

それで、モーターの回転をそのまま利用する回転刃を開発した。当時フィリップスはダイナモ製造もしていたそうだから、回転体に強かったというと言いすぎであろうか? この回転方式のシェーバーは大きな支持を得た。回転型なので、必ずしも同じ方向へ生えていないひげを的確に剃ってくれたからだ。

フィリップス 9000シリーズ S9711V。洗顔ブラシやヒゲスタイラーなどが付属する

現在発売されているシリーズ9000を使ってみると、安全カミソリだとよく剃り残すひげも小気味よく剃ってくれる。しかも3つある回転刃は、大きく角度を決めた上、さらにそれぞれ8方向に可動し、頬のどんな凹凸にも密着する設計。初めて使った時、余りにも密着しすぎてどうしようかと思ったくらい。

8方向に動くヘッドが顔の凹凸に密着

実はフィリップスのシェーバーは、安全カミソリのように上下への動きがし易いようには設計されてはいない。そうするには密着が高すぎるのだ。だからシェーバーも小さく円を描くように動かす。一度動き始めると実に楽に滑らかに剃れる。これはフィリップスを使いこなすポイントである。

刃は独特のV字形状。特許取得もしてあるそうだ。内刃は各刃二枚構造になっており、1枚目がひげを引き上げ、2枚目でばっさり切る方法、スベスベのお肌ができあがる。

回転型のメリットはそれだけではない。モーターの回転運動をそのまま使うため、モーターと刃をつなぐ形状を簡単にすることができるのだ。このためフィリップスは種々のアタッチメントを使うことができる。シリーズ9000 S9711V/33にはヒゲスタイラーと洗顔用のブラシが付いている。個人的に洗顔ブラシはかなりお気に入りのアイテムでもある。

ちなみにお風呂シェーブも可能。これは環境がウェットになるので、摩擦が格段に下がり、ドライ環境より自在に剃ることができる。

1時間の充電で約50分間の使用が可能

本体は丸洗い可能

短所はというと、これは各社共通の悩みになると思うのだが、ヘッドが大きすぎるため正確な剃り残しが難しいこと。が、今の時代、ひげを楽しむなら、シェーバーではなく、ひげトリマーを使うことをお勧めする。

またオトコの小物としてのデザインもイイ。手に握る部分が実にしっくり馴染む。フィリップスによると、ヘッドに対し八頭身でデザインしてあるとのこと。なるほど、昔ながらの黄金美人と言うわけである。今も携帯オーディオが人気のフィリップスだが、通じるモノがあると感じる。

続いてブラウンをチェックする

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