【ミニレビュー】音楽に耽溺させるケーブル。ゾノトーン「Granster AC-5000」
今話題のアクセサリーを毎週ピックアップして、音質改善のポイントをコンパクトにご紹介する「オーディオアクセサリーひとくちレビュー」。今回は10万円以下の注目モデル、オーディオアクセサリー銘機賞2026の「グランプリ」を受賞したZONOTONE(ゾントーン)のインターコネクトケーブル「Granster AC-5000」を試聴!
ヴォーカルが肉感豊かでほのかに温かい
ゾノトーンのエントリーGransterシリーズ最上位のラインケーブル「7NAC-Granster 5000α」がモデルチェンジして「Granster AC-5000」に生まれ変わった。
前作同様の7N高純度銅・PCUHD・OFCに、新たに空間表現力に優れた古河電工製の電子管用無酸素銅C1011を加えた導体構成で、これら4種の導体をゾノトーン独自の黄金比でハイブリッド。異種独立2層4芯導体をホット・コールドとして2芯ずつ端末に対角結合している。
DACとして使うマランツ「SA-10」とプリメインアンプAUDIA「FLS9」との間に繋いでQobuzで試聴してみた。
セシル・マクロリン「Thunderclouds」はヴォーカルが肉感豊かでほのかに温かい。ベース・パーカッションの音像も太くて温度感が高い。ノイズフロアがスーッと下がった音場に、左右に分かれて定位する2本のギターがとても伸びやかで、リラックスして弾いている感じがよく伝わってくる。
ケイティ・メルア「Piece By Piece」は音場の前後が出てヴォーカルが奥に定位。ベースがやはり太くて温かい。メロウな音色と質感がセンチメンタルな曲調によく合う。
XLRも同じ音色・質感表現を聴かせるが、音像はやや引き締まる印象だ。また、バランス接続のメリットがしっかり引き出されてRCAよりS/Nに優れる。
この価格帯でここまで音楽に耽溺させる「Granster AC-5000」、ご試聴を強くお薦めする。
