カッコいいのは大前提、では買うべきはどっち? NothingとCMFのヘッドホンを徹底比較
ボーカル重視でポップスを聴くならこっち! パーソナライズ機能も実装
まず「Headphone (1)」と比べると、価格設定が半分弱の15,800円と手頃なのが目を惹く。全くの別物なのか、あるいは機能やクオリティは近似しつつコストパフォーマンスが高いのかが気になる部分だ。
実際に試聴すると、音質や聴き映えの点では「Headphone (1)」に引けを取らない印象だ。BluetoothコーデックはLDACが利用可能なので、同じくSusan Wongの「How Deep is Your Love」(96kHz/24bit、FLAC)を再生して比較したところ、密度感や滑らかさは一歩譲るものの、逆にスッキリと華やかな雰囲気がボーカルの明瞭度を引き出すかのよう。ポップス系の楽曲をボーカル重視で聴くなら、本機の方が楽しく感じるリスナーが多いだろう。
機能としてはアプリ操作により、Audiodo社のパーソナライズ機能が利用可能。聴覚を測定して補正するものだが、筆者の場合は低域の厚みが増す方向に変化。重心が下がるかのように安定感が増し、より豊かでリッチなトーンで楽しめた。
アプリでEQ調整が可能だが、本機はハウジング部に備えたスライダーで直感的にトーンの調整が可能と、曲や気分に合わせ易いのも特徴。製品の性格にあった好機能に感じる。ヘッドトラッキング機能は備えていないが、コンサートモードとシネマモードの2種類のプリセットを持つ空間オーディオも利用可能だ。
至高の音と性能を求めるならNothing、おしゃれ・コスパ重視ならCMF
ブランドが異なり価格差も少なくない両モデルだが、それぞれがコンセプトに沿ってデザインされ、細部まで美しく作り込まれているのは共通する部分。音量調整がダイヤル回転式であったり、使い勝手や操作フィーリングにまでこだわりが感じられ、また、そうした努力をひけらかすことなくユーザー体験として体現しているのが、Nothing流のクールさと言えるだろう。
ANCやヘッドトラッキング機能などハイスペックかつ、KEFチューニングを採り入れたHeadphone (1)は、ハイエンド志向ユーザーの感性に響くことだろう。
一方、CMF Headphone Proは、見た目のカジュアルさからは想像できないサウンドクオリティで、イヤーパッド交換による着せ替え的な楽しみ方や、長時間利用にも重点を置いた実用性の高さが魅力だ。
至高を目指すならHeadphone (1)、日常の道具としてコストパフォーマンスを重視するならCMF Headphone Proという選び方で良いだろう。

Nothing公式サイトおよびAmazon「ブラックフライデー」にて、「Headphone (1)」と「CMF Headphone Pro」が、お得に購入できるセールを実施。対象期間とそれぞれの割引率は以下の通り。
直販サイト:11月20日(木)0:00 - 12月2日(火)23:59
Amazon:11月21日(金)0:00 - 12月1日(月)23:59
Headphone (1):39,800円(税込)→33,830円(税込)15%オフ
CMF Headphone Pro:15,800円(税込)→12,640円(税込)20%オフ
(提供:Nothing Technology Japan)
