HOME > レビュー > オープンイヤーもJBL!全方位に隙がない「Soundgear Clips」「Sense Pro」「Sense Lite」を一斉レビュー

PR11月6日よりSense Proの一般販売が開始

オープンイヤーもJBL!全方位に隙がない「Soundgear Clips」「Sense Pro」「Sense Lite」を一斉レビュー

公開日 2025/11/06 06:30 山本 敦
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

外れにくいSoundgear Clipsは音も機能もバランス重視

最初はイヤーカフスタイルのClipsからだ。球体スピーカーのようなデザインのコンパクトな本体には、11mm径のダイナミックドライバーを搭載する。一般的にイヤーカフスタイルのオープンイヤー型は低音の力不足が課題とされがちだが、本機はJBL独自のアダプティブ低音ブーストのアルゴリズムにより、リスニング環境に合わせて最適なサウンドのバランスに調整する。

試聴はAmazon Music Unlimitedで配信されているYOASOBIの『祝福』を聴いた。ボーカルや楽器の質感をきめ細かく柔らかに再現する。膨らみすぎず、タイトに躍動するベースラインが心地よい。ステレオから360 Reality Audioに切り換えて聴くと、周囲を包み込む力強いサウンドに圧倒された。

オープンイヤー型の自然な開放感も相まって、極上のイマーシブリスニングが楽しめる。サウンドのバランスはフラットでクセがないので、仕事や勉強をしながら音楽を漂わせたい時にも重宝するイヤホンになる。

本機はJBL OpenSoundテクノロジーにより音漏れを最小限に軽減する。耳に直接音を送り届けるドライバーユニットの設計、外に漏れる音を逆位相で打ち消すキャンセル技術の合わせ技により、屋外でも聴きやすいボリュームにまで音量を上げても、音もれが十分に抑制されるのだ。

クリップのワイヤー部分は形状記憶のTPU素材で、長時間装着していても快適に使える。挟み込む強度は精密に設計しているため、痛みが出にくい使用なのも嬉しい

イヤホン単体でフル充電から約8時間の連続リスニングに対応している。最大4時間まで連続通話もできるので、通常の使い方ならバッテリー残量を気にかけることなく使い倒せるだろう。ビームフォーミングマイクとAIノイズリダクションの機能により、通話音声もクリアに届けられる。ファッションアイテムのようでありながら、ビジネスツールとしても優秀なワイヤレスイヤホンだ。

オープンイヤーでもパーソナライズに対応したSense Pro

続いて紹介するSense Proは、JBLのイヤーフックスタイルによるオープン型の新しいフラグシップだ。ダイヤモンドライクカーボンコーティングを施した振動板を採用する、16.2mm口径ダイナミックドライバーが、LDACによる上質なハイレゾワイヤレス再生を可能にする。Personi-Fiによりサウンドのカスタマイゼーションを行うと、まさしく持ち運び可能なオーディオルームのように上質なポータブルリスニングが楽しめる。

Sense ProはハイレゾコーデックであるLDACに対応するほか空間オーディオの再生にも対応。自分の聞こえに合わせて音質を最適化してくれる「Personi-Fi 3.0」も搭載する。Auracastにも対応するので、送信機にJBL「Tour Pro 3」を用意すれば、音を出せない環境でも家族で音楽をシェアできる

サウンドはスピーカー再生顔負けの迫力だ。LDACによる送り出しに対応するスマホなどが用意できる方は、本機によるハイレゾワイヤレス再生をぜひ試してほしい。サウンドは低音域から高音域まで情報量が驚くほどに豊かだ。音場が広く、明快で立体的な音像定位が得られる。ボーカルの輪郭を繊細に描き込み、楽器の音色も鮮やかに引き立たせる。オープン型イヤホンの常識を覆すほどに音楽の密度が濃い。

また、チタン合金メモリーワイヤーを内包するシリコンイヤーフックは20度の角度調整が可能。メガネの上からでも安定した装着性が得られる。JBL OpenSoundテクノロジーによる音もれ対策も万全だ。

装着時にイヤホン部が上下に20度回転するので、最適なポジションに合わせやすいのが特長だ。横方向には動かないが、耳の奥に収まるようなフィット感が得られる

JBL HeadphonesアプリにはイコライザーのほかにもAuracastにLEオーディオ、クリアなハンズフリー通話をサポートする機能などが多数揃っている。2万円台という販売価格を考えると、本機のコストパフォーマンスのよさは際立っていると思う。

上位モデルのよさを継承する低音ズンズンなSense Lite

上位モデルである “PRO” のエッセンスを受け継ぐ、1万円台の入門クラスのオープン型ワイヤレスイヤホンが「Sense Lite」だ。本機もメモリーワイヤー採用の軽量シリコンイヤーフックによる、ストレスのない装着感を実現している。ハイレゾワイヤレスには対応していないが、18×11mmダイナミックドライバーによる伸びやかなサウンドを持ち味としている。

搭載するドライバーは18×11mmと大口径で、バランスのよさだけでなくEDMのビートもズンズンとパワフルに鳴らす。また再 生音量によって低音を自動的に補正する「アダプティブ低音強化アルゴリズム」により、デスクワークなど作業中に小音量で再生 したい時でも低音をしっかり感じられ、音のバランスが崩れない

音のバランスが中立で、人の声や楽器の音色を正確に再現する。アダプティブ低音強化アルゴリズムによる肉付きのよいサウンドがロックにジャズ、ダンスミュージック系の楽曲によく合った。ジョギングにウォーキングなど、屋外で楽しむワークアウトの際の“ながら聴きイヤホン”にも最適なエントリーモデルだ。

フック部にはリキッドシリコンとメモリーワイヤーを採用することで、耐久性とソフトな装着性を獲得。ふわ っと耳にのせる感覚で使えるのでかなり軽快だ!

オープンイヤー型のワイヤレスイヤホンは、そのスタイルや楽しみ方も様々だ。JBLの最新モデルを試しながら、その奥深さに触れてみてほしい。

SPEC

JBL Soundgear Clips

¥OPEN(実勢価格:税込¥18,700前後)
●通信方式:Bluetooth Ver.5.4 ●対応コーデック:SBC、AAC ●ドライバー口径:11mm ●連続再生時間:約8時間(ケース込み32時間)●質量:約6.5g(片耳)、約39.7g(ケース部)

JBL Sense Pro

¥OPEN(実勢価格:税込¥24,200前後)
●通信方式:Bluetooth Ver.6.0 ●対応コーデック:SBC、AAC、LDAC、LC3 ●ドライバー口径:16.2mm ●連続再生時間:約8時間(ケース込み約38時間)※ワイヤレス充電に対応 ●質量:約11.6g(片耳)、約72g(ケース部)

JBL Sense Lite

¥OPEN(実勢価格:税込¥12,980前後)
●通信方式:Bluetooth Ver.5.4 ●対応コーデック:SBC、AAC ●ドライバー口径:18×11mm ●連続再生時間:約8時間(ケース込み約32時間) ● 質量:約9.5g( 片耳)、約64.5g(ケース部)

 

(提供:ハーマンインターナショナル)

※本記事は『プレミアムヘッドホンガイドマガジン23号』からの転載です

前へ 1 2

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク