ELAC「DCB61」は名門ブランドの高音質と先進の接続性でHi-Fiファンも長年愛用できるアクティブスピーカー
テレビとのHDMI接続で音質チェック〜セリフの感情や空間のスケール感まで明確に表現
続いてテレビとHDMI接続して、映像コンテンツを視聴して音質をチェックしてみた。55型の4K有機ELテレビと組み合わせてスピーカー間隔も広げ、試聴位置もリビングにあるテレビとソファをイメージした距離感とした。
台詞中心のものが多くなる映像作品において、人の声を素晴らしく自然なトーンで再生してくれる本機から受ける恩恵は、音楽再生時より大きいかもしれない。ドラマ『地面師たち』のような会話劇では、本機を通すことで台詞の内容や感情の届きやすさ、響きやすさが明らかに高まると感じられた。
次にアクションシーンを観てみよう。Netflix版『シティーハンター』の地下空間での派手な銃撃戦シーンは、銃声の太さや、それが広い空間に響く様など、映画的なスケール感を表現。低音再生能力が確保されていることに加え、左右のスピーカーを物理的に離して設置できることから空間表現の余裕も大きい。一体型という物理的制約のあるサウンドバーではなかなか得難い広がりだ。
本機は映像コンテンツのスケール感溢れる再生にも対応するし、もっと言えばプロジェクターによる100インチの映像とも釣り合ってくれそうな手応えだ。付属の左右接続ケーブルに十分な長さが確保されていることから、メーカー側も超大画面との組み合わせは想定内だろう。また、サブウーファー出力も装備していることから、将来さらなる迫力や広がりがほしくなったときにサブウーファーを追加するのも容易だ。
最後にBluetooth接続でAACの音質を確認してみると、もちろんUSBやHDMI接続と比べるとシャープネスや情報量の点において聴き劣りが出てしまうが、本機の持ち味がそこではないためか、さほどは気にならなかった。手元のスマホとつないでBGM的に音楽を流すような使い方においても、不満なくDCB61ならではのサウンドチューニングを楽しめる。時期が整ったら、LC3plusでの音質を聴いてみたいものだ。
高音質と幅広い対応力でHi-Fiファンに寄り添うアクティブスピーカー
DCB61は、DCB41の活躍範囲を継承した上で、サイズアップによる再生能力向上とHDMI入力の汎用性向上により、大画面環境と組みわせてのホームシアター的な用途への対応力をさらに高めたモデルだ。
デスクトップよりもスペースが確保しやすいリビングで、テレビのサウンドをはじめ、スマートフォンとのBluetooth接続、またアナログプレーヤーの音も楽しみたいというユーザーにお薦めであり、もちろんデスクトップオーディオ環境でも十分にDCB61の高音質を堪能できる。
アクティブスピーカーとしてより幅広い対応力を得た本機は、ユーザーの生活のその時々の様々な場所や場面に寄り添い、長らく活躍してくれることだろう。
[SPEC]
●形式:2ウェイ・バスレフ型 ●ユニット:19mm ソフトドーム・トゥイーター×1、165mm ポリプロピレン・コーン・ウーファー ●アンプ:ClassD 80W+80W ●再生周波数帯域:48Hz〜24kHz ●入力端子:HDMI×1(eARC対応)、光デジタル音声×1、USB Type-B×1、アナログ音声RCA×1(LINE/PHONO切替) ●出力端子:サブウーファー×1 ●外形寸法:205W×243H×330Dmm ●質量:5.8kg(アンプ内蔵側)、5.1kg(パッシブ側)
(提供:株式会社ユキム)
