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PR所有欲をくすぐる一台

シックな黒木目に上質な音、オーディオテクニカのアナログプレーヤー「AT-LPW30BK」に心奪われた

公開日 2023/09/29 10:00 生形三郎
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■明瞭で安定感のある聴きやすい音質、針先の交換も楽しめる



実機を前にすると、締まった黒色ボディに浮かび上がる美しい木目が目を引く。そこにアルミダイキャスト製プラッターとアルミ製ストレートパイプ・トーンアームが組み合わさることで、国内レギュラーモデルとはまた趣の異なる精悍なイメージが実現されているのだ。

期待を胸に早速本機を試聴してみると、オーディオテクニカならではのクリアで爽やかなサウンドを確認することができた。カートリッジの針先が丸針ということもあって、明晰明瞭な描写がありつつも高域方向が穏やかな傾向だ。それが音色に温かみをもたらしており、どのようなレコードでも聴きやすい音質を楽しませてくれる。

レコードに針を落とせば、オーディオテクニカらしい優れたサウンドを聴かせてくれる

レッド・ホット・チリ・ペッパーズ「Black Summer」の再生では、ボーカルおよびシンバルやギターのストロークに心地よいエッジがあり、すっきりとした音の立ち上がりが爽やかだ。高域方向は少し落ち着いた音色を持っていながらもベースやバスドラムの低音は膨らむこと無く、しかしながら、しっかりとしたエネルギーで聴き手へと迫る。

女性ボーカルの質感や、エレクトリックな打ち込みサウンドの確認としてパフューム「Level 3」を再生してみたが、穏やかなタッチによる聴き心地の良い3人の歌声が展開。1人ひとりの歌声を詳細に分解して描写するというよりも、一体感のある音像でひと塊になって眼前へ浮かび上がるパワフルさがある。音圧の高いエレクトリックベースやキックドラムの低音は、適度な量感による抜けの良い軽快さが印象的だ。

一転して、アコースティックソースのチェックとして、グレン・グールドによるJ.S.バッハ「ゴルトベルク変奏曲」に針を落とすと、輝かしいピアノの音色が聴ける。ピアノのボディの響きが大きめのサウンドバランスで、こちらもやはり音のエネルギーが聴き手へと迫力豊かに展開する。それだけに、強烈なフォルテによる打鍵は若干の困難さも伴うが、明快な打鍵描写によるパワフルなサウンドで懸命に応えてくれる、爽快な表現が魅力的だ。

続けて、オーケストラソースとして、様々なクラシック楽曲を集めたオムニバス盤「新・クラシック セレクション 1・ととのうクラシック」を再生すると、先述の温かみある音色が弦楽器の質感に絶妙にマッチし、クリアななかにも懐かしさを感じる、まさにアナログなイメージのサウンドが引き出された。コントラバスやチェロのゆったりとした余韻やホールの残響が、ほのぼのとした雰囲気を生み出しておりなんとも居心地が良い。

これまでのソースにも共通していたが、いたずらにディテールやタイトな輪郭を狙うのではないところに、丸針の音傾向がよく表れている。よって本機は、針先の交換によって、各針先が持っている音の特色をしっかりと引き出してくれることだろう。

以上のように「AT-LPW30BK」は、シックなブラックカラーによる木目調デザインが目を引くが、決してインテリアアイテムに留まらない、オーディオテクニカならではの明瞭で安定感あるサウンドが楽しめるニューモデルである。とりわけ、海外で人気の高いデザインが日本でも手に入る限定モデルとして、ユーザーの所有欲をくすぐるレアな一台となっている。




(協力:株式会社オーディオテクニカ)

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