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PR期待を大幅に超えた“多機能全部乗せ”モデル

オーディオテクニカ「ATH-TWX9」速攻レビュー!これは“最高音質”の傑作完全ワイヤレスだ

公開日 2022/08/25 11:14 折原一也
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宇多田ヒカル「あなた」では、柔らかな歌声の情報量と情感で満たされるような表現力。歌声が空間に拡散していくその様すべてを再現するかのような空間を作り上げる。オーケストラの音の距離感の再現も素晴らしく広いし、躍動感あるドラムの音も情報量を保って空間に響く。

一聴した瞬間にわかる、完成度の高いサウンド

BTS「Dynamite」を聴いても、軽やかで情報量のある歌声が堪能できる。特にステレオ空間上で歌声に挟まれる様、まさに音楽の真っ只中で聴くような没入感がある。音のキツさを巧みに回避したようなサウンドで、重低音の再現も深く、リッチな音に満たされる。

YOASOBI「三原色」でも、情報量志向で歌声は優しく響き、高域が心地よく伸びる。ギター音も空間に響くような余韻が出る。そしてサウンドフィールドが広く、音楽にじっくりと浸れる没入感を生む高音質なのだ。

ノイズキャンセリングのオンオフも聴き比べたが、音質差が生まれないように上手くチューニングされているようだ。

ちなみに、上記の評価はイコライザーが「Original」の場合。アプリから「Bass Boost」に設定すればズンズンと重低音の響くサウンドにもできるし、「Clear Vocal」ではより歌声が立ち、「V-shaped」は良い意味でドンシャリ系、「Treble Enhance」ではより高域再現を重視したセッティングになる。これらのプリセットは固定ではなく、さらに5バンドで調整も可能なので遊び甲斐もある。

「Connect」を活用することで、ノイズキャンセリングのモードやイコライジングなど、ATH-TWX9が備える数々の機能を操作することができる

接続するスマホをiPhoneに変えてAACコーデックの音質も確認してみると、柔らかく情報量、情感のあるサウンド傾向は共通。情報量の面ではさすがにaptX Adaptiveコーデックに譲るものの、iPhoneユーザーでも優れた音質は体験できるはずだ。ちなみに、AndroidスマホでもConnectアプリから接続コーデックを手動で切り替えできるので、あえてSBC接続などを試してみることも可能だ。

さて、ATH-TWX9は360 Reality Audio認定モデルでもある。YOASOBI「三原色」はAmazon Musicでは360 Reality Audioでも配信中なので、Amazon Musicアプリの設定を切り替えて再生してみると、立体音響として非常に広い音空間に拡張して音楽を楽しむ体験も味わえた。

またNetflixアプリで映画『スパイダーマン:ホームカミング』を試聴してみると、人の声と相性が良くクリアに耳に届くとともに、音空間の回り込み、特に空間のなかの音の密度感が素晴らしい。映像鑑賞用としても十二分に通用するだろう。

とにかく多機能なATH-TWX9だが、その凄さは “全部乗せ” だけではない。本機が織りなす柔らかく情報量豊富なサウンドは、長い開発期間を経たことで高まった期待を大きく超えてきた、オーディオテクニカ流サウンドの集大成とでも呼ぶべき完成度だ。

オーディオテクニカのハイエンド完全ワイヤレスイヤホンを待ち続けていた愛好家はもちろん、完全ワイヤレスイヤホンの最高峰を探究するポータブルオーディオファンは、ぜひともこの音質を体験してみてほしい。あまりの完成度の高さに驚くこと間違いなしだ。


(提供:株式会社オーディオテクニカ)

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