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人気シリーズ“XX”の新普及モデルを聴く

【レビュー】JVC「HA-XC51T」は「重低音好きな人々満足間違いナシ」な完全ワイヤレス!

公開日 2021/09/06 06:30 工藤寛顕(だいせんせい)
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また、「安心して使用できる」という点において何より魅力的なのが「TRIPLE PROOF」と名付けられた筐体設計だ。イヤホン本体がIP55相当の防水&防塵仕様であり、運動時の汗や急な雨でも問題なく使用できる。加えて、ラバープロテクターによる耐衝撃性能も備わっているため、屋外でのアクティブなシーンにおいても多くのアクシデントに対応してくれるはずだ。特に手からポロッと落としてしまいがちな完全ワイヤレスイヤホンでは、耐衝撃性能は大きなアドバンテージとなる。意外とこういったところを抑えている機種は少ないだけに、スポーツ時の使用を想定している人はもちろん、単に屋外での使用が多いという人にも非常にオススメだ。

カラーバリエーションとしてレッドもラインナップ

ちなみに本製品は高性能マイクを搭載しているため、ハンズフリー通話にも対応している。片側だけでも使用することができるので、テレワークでのオンライン通話時に片耳ヘッドセット的な使い方をするなど、屋内外を問わず様々なシーンで活躍してくれそうだ。

■音質レビュー:重低音だけではない秀逸なバランス

それでは、最後に音質をレビューしていこう。今回はiPhone 12 Pro Maxと接続し、SpotifyやApple Musicなどのサブスクリプションサービスを用いて試聴した。

サイズ違いのイヤーピースや充電用USBケーブルが付属する

ORESAMA「ワンダードライブ」を聴いてみると、さっそくシリーズならではの重低音の片鱗を感じることができた。パワフルなキックは沈み込むように印象強く、グルーヴ感のあるベースはキャッチーに映る。それでいて他の楽器を埋もれさせないバランスは秀逸だ。強すぎる低音はともすれば鬱陶しく感じてしまうこともあるが、この辺りのまとめ方は流石のノウハウと言ったところ。全体的な質感としてはややカラッとしたドライめな傾向で、ボーカルも一歩手前に立っているように程よく近く、かつ鮮明に聴こえる。

オーイシマサヨシ「君じゃなきゃダメみたい」では、イントロの印象的なギターリフから始まり、ドラムやブラスの質感、もちろんボーカルを含め、ディテールがきめ細やか。単にドンシャリにして迫力を出しました、というわけでは決してなく、1音1音を丁寧に描く表現力も兼ね備えているのが心強い。

また、フィッティングの良さと重低音により、周囲の騒音(特に電車の走行音など)もある程度マスキングされるように感じた。もちろんアクティブノイズキャンセリングの効果には及ばないが、街中で音楽を聴いている時など、シーンを問わず没頭できるだろう。

重低音ブーム真っ盛りだった10年前と比べ、イヤホン・ヘッドホンの音質傾向も多様化した昨今、逆に低音好きとしては市場のラインナップに物足りなさを感じているかもしれない。現代のニーズにマッチした完全ワイヤレスという土壌で、今なお魅力的なポジションでありつづけるXXシリーズ。脈々と受け継がれてきた重低音の魅力を、今こそぜひ体感していただきたい。

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