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【PR】ソフト×ハードの掛け合わせで好みのチューニングに

ネット動画もDSDクオリティに。DSDの先駆者・コルグのUSB-DAC「Nu I」を遊び尽くす!

公開日 2021/02/04 06:30 岩井 喬
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■JOURNEY、VAN HALEN、鬼滅楽曲で岩井流のプリセットを公開

基本的な音質傾向について押さえたところで、S.O.N.I.C.の活用について話を戻そう。試聴コンテンツとしてはYouTubeよりJOURNEYの公式チャンネルから「When You Love a Woman」PVと「Be Good to Yourself」Live PV。そしてVAN HALENの公式チャンネル“VHTelevision”から「PANAMA」PV、さらにLiSAの「紅蓮華」公式MV、「炎(THE FIRST TAKE)」を聴いてみた。

S.O.N.I.C.を利用することで、これらYouTubeの動画についても、DSDアップサンプリング、あるいはトーンコントロールを加えて自由な楽しみ方ができるようになるのだ。

YouTubeでオフィシャルに公開されている有名楽曲に合わせたプリセットも用意されている

JOURNEYはアップテンポなロックサウンドという観点で「Be Good to Yourself」、穏やかなバラード曲として「When You Love a Woman」を選択。「Be Good to Yourself」はプリセット101番の「Flat A」を選び、「L」「CONSCIOUS」「H」それぞれをセンター位置から右へ僅かに増やしたバランスとした。101番を選択しただけでも音圧感があり、ボーカルの存在感もより際立っているが、グルーヴ感を「L」、キーボードの煌びやかさを「H」、楽器やボーカルの輪郭感を「CONSCIOUS」で補強するイメージである。

このようにプリセットに+αで調整を加えたものは他のプリセットを選ぶとリセットされるため、プリセットとは別に「SET LIST」へ調整した状態を保存することが可能だ。〔ファイル〕メニューから〔現在のパラメーターでセットリストを新規作成〕を選択。その際、わかりやすいようにセットリスト名称を入力すればよい。

作成したトーンコントロールのセッティングはプリセットでいつでも呼び出し可能に

続くバラードの「When You Love a Woman」は穏やかかつ柔らかい感触が欲しいので、140番の「Warmer 1」を選択。ストリングスやボーカルの明瞭度、ピアノの際立ちを追加する形で「CONSCIOUS」「H」を増やしてみた。ここまでのように楽曲ごとにセットリストを残しておき、その都度呼び出すのも有効だが、特定のボーカリストやミュージシャンの音色を調整したセットリストを作るのも面白い。

VAN HALENは昨年残念ながら他界してしまったエドワード・ヴァン・ヘイレンのギタープレイにフォーカスするべく203番「FOCUS GTR」を選択。こちらもJOURNEY同様リズム隊の厚みを「L」で増やすとともに、ボーカルのエッジ感やギタープレイの先鋭感を出すために「CONSCIOUS」や「H」を増やしてみた。個人的には2代目ボーカリストであるサミー・ヘイガーも好きなので、そちらは個別にセットリストを用意。同じ203番でサミーの声が活きるよう、各々の項目を再調整してみた。

バッファサイズの設定もできるので、音切れなどが気になるようだったらここに余裕を持たせると良い

LiSAについてもアップテンポな「紅蓮華」とバラード調かつシンプルなピアノ伴奏だけの「炎」では傾向が大きく異なるのでセットリストを別に作成。「紅蓮華」は215番「JPOP」でメリハリ良く華やかなサウンドでボーカルのヌケ感を生かした設定とし、「炎」は102番の「Flat B」を選んで声とピアノのシンプルな質感をそのまま引き出すようなイメージで調整を行う。「L」を僅かに減らし、中高域のスッキリとした明瞭感を大事にしてみた。

■ハード×ソフトの掛け合わせでライブストリーミングなども好みのサウンドに

本格的なエフェクターが用意されているソフトウェアだと項目が細かすぎるうえ、サウンドバランスが崩れてしまうことも多々あり、初心者が軽く調整するのは難しい。しかしS.O.N.I.C.ではプリセットを選んでいくだけでも音質変化が実感でき、トーンコントロール機能もシンプルで調整しやすくサウンドバランスも保たれるという美点を持つ。

今回はジェネレック8320A SAMとの組み合わせ、かつ筆者の好みを反映した各設定の調整結果なので、あくまで参考程度のものとなる。しかしネット動画の音質も玉石混合な状況のなか、リスナーが好みのサウンドに調整しつつ、より高音質にコンテンツを楽しめるという体験がNu IとS.O.N.I.C.の組み合わせで簡単に実現できることの意義は大きい。

今回はオフィシャルに公開されているYouTubeの動画でテストしたが、たとえばMUSIC/SLASHやLiveExtremeなど、PCベースで利用できるライブストリーミング音源も非常に注目を集めている。LiveExtremeにはコルグの培ってきたこれらソフトウェア的な高音質技術が配信に生かされている。これらのライブ音源についても、手元でちょっとした味付けを加えることで、自分の好みのサウンドを探れるのは面白い。

Nutube HDFCを加えたハードウェア的な調整もまた奥深く、様々なプリセットとのかけ合わせを試すだけでも丸一日以上楽しめるだろう。Nu I単体でUSB-DACとして活用するだけでも十分満足できるが、ネット動画をより楽しむツールとしてS.O.N.I.C.もぜひ活用いただきたい。

(提供:株式会社コルグ)

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