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最新モデルNCF Clear Lineを含む使いこなし

評論家2名が導入&実践、フルテック「NCF Booster」シリーズの効果をレポート

公開日 2020/12/24 06:30 角田郁雄/生形三郎
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自宅で日頃聴いているオーディオシステムのケーブルや端子周りに入れるだけで、これまでのアクセサリーではなかなか実現できなかった音質向上ができて好評を博しているフルテックの「NCF Boosterシリーズ」。

人気の理由は、複数を導入しても副作用が出ずに効果を高めることができる点で、一度使ったら外せなくなるという声が多く寄せられている。続々と姉妹モデルが開発されて、使える範囲の広がるこのシリーズに、最新アイテム「NCF Clear Line」も新登場。ここではシリーズ製品を含めて音のプロフェッショナル、角田郁雄氏と生形三郎氏の2人による導入&実践レポートをお届けする。


フルテックの「NCF Boosterシリーズ」。左奥からコネクター/ケーブルホルダーの「NCF Booster」(32,800円・税抜)、「NCF Booster-Signal」(19,800円・税抜)、「NCF Booster-Signal-L」(14,800円・税抜)。手前左からプラグホルダーの「NCF Booster-Brace」(19,800円・税抜)、「NCF Booster-Brace-Single」(13,800円・税抜)、ACオプティマイザーの「NCF Clear Line」(22,800円・税抜)

弱音や倍音の再現性が高まったことで、解像度や音場が明らかに拡大した(Text by角田郁雄)
「NCF Boosterシリーズ」の魅力
■音の透明度や解像度を向上、さまざまな場所に活用中だ

フルテックが開発したNCF素材は、軽量であるのにもかかわらず振動を低減するだけではなく、静電気までも低減することが大きな特徴である。そしてその特性を活かし、電源プラグを支える、あるいはラインケーブルやスピーカーケーブルを支えるシステムを考えた。

製品は「NCF Booster」から始まり、いまでは「NCF Booster-Signal」(および「NCF Booster-Signal-L」)へと進化を遂げ、さらに電源プラグをサポートする「NCF Booster-Brace」(および「NCF Booster-Brace-Single」)までも登場させ、飛躍的に活用度が高まった。

私はこれらアイテムのほとんどを使用しているが、その結果として得られたことは、音の透明度が高まり、より一層、解像度が向上したことである。

「NCF Booster-Signal-L」を2基とオプションを活用した応用例。スタイリッシュな小型フォノEQ+ヘッドアンプ用のスモールラックが完成

私は次のステップとして、電源プラグやケーブルを支えるだけではなく、電源別筐体のプリアンプやフォノイコライザーを支えるラックとして使用することを考えだした。その結果、特に軽量なフォノイコライザーでは、筐体振動を低減でき、静電気も低減したためと思うが、従来よりも解像度が高まり、空間により一層リアルな演奏の様が描写されるようになった。プリアンプでは電源部との干渉も低減され、S/Nが向上した印象を受けている。

新登場した「NCF Clear Line」を導入
■弱音の再現性や解像度を高め、手放せなくなる絶大な効果だ
そして今般、そのフルテックは、またしても素晴らしいアイテムを登場させた。電源タップや壁コンセントに差し込んで使用する「NCF Clear Line」である。

筐体やプラグ部などには、NCF素材が使用され、内部には2つの各ブレードに接続されたヘリカル状のコイルを2式内蔵している(ショートしておらず、2式独立)。これによって高周波ノイズを低減し、電源タップや壁コンセントの電源プレートの振動や静電気まで低減させているのである。

アナログプレーヤー周りの敏感なフォノケーブルを、本シリーズで整然と配線することのメリットは大きい。端子が低い位置にあるプレーヤーには「NCF Booster-Signal-L」が適する

私は電源タップで試したがその効果は絶大で、弱音の再現性が高まり、明らかに解像度が高まった印象を受けた。しかも、一音一音に肉付きの良い音の厚みを感じさせ、倍音再現性が高まったことによって、音場が拡大されたかのような印象も受けた。

SACDプレーヤー、プリアンプ、NASなどで試したが、私の場合はパワーアンプで絶大な効果を発揮した。ちなみに取り外すと、倍音成分が減ったため、音場が狭まった印象を受け、音像も寂しくなってしまった。これはまずい、手放せないと思い、早速3セット注文してしまった。

次ページ生形三郎氏による「NCF Clear Line」のレポート

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