ラインナップほぼ全てが「HSE」化

完成の域に達したオーディオケーブル。ティグロン「HSEシリーズ」を2名の評論家が体感する

角田郁雄・炭山アキラ

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2019年03月19日
ティグロンのケーブルは、アメリカGE社が開発したディップフォーミング方式で製造された無酸素銅(DF-OFC)を導体に採用。そしてシールド層には最新の第三世代マグネシウム層を投入し、同社のケーブルは完成の域に達したかにみえた。しかしながらその先にはさらなる進化が待っていたのだ。海外製の音質改善装置「HSE-1」を導入したことで、ティグロンのケーブルはそのほぼ全ラインナップがHSE化された。今回はその効果を特に評価し、ご自宅でも電源ケーブルを愛用する角田郁雄氏、そして同じくその実力を自宅試聴室にて体験した炭山アキラ氏がその魅力をレポートする。

写真のモデルはティグロンと欧米、アジアのケーブル技術者集団が共同開発した装置「HSE(Hyper Saturated Energizer / ハイパー・サチュレーテッド・エナジャイザー)」。ケーブルは電源ケーブル「MGL-DFA10-HSE」(¥87,000/1.2m)とRCAインターコネクトケーブル「MSDF12R-HSE」(¥40,000/1mペア)

レビュー:角田郁雄
“臨場感”を極めるための私のケーブル選びの条件

私は、広い空間にリアルな演奏が描写されることをオーディオの醍醐味としてきた。現在、使用する機器も、その目的を果たすために選んできた。しかし、そのポテンシャルをいっそう高めるためには、それにふさわしいライン/スピーカー/電源ケーブルが必要で、比較的価格がリーズナブルであることも条件となる。その上で、数々のケーブルを(密かに)使ってきたが、シールド性が高く、明らかに弱音の再現性が高まり、伝送速度がハイスピードになったかのようなケーブルが理想という結論に至った。

しかも、音の鮮度、音抜けが良く、高解像度特性も理想。解像度が高いということは、録音場所の空気感や、楽器や声の微細な響きまで良く再現され、柔らかさや繊細さも良く描写されることを意味する。硬い音やアタックの強い音には全く興味がなく、言い換えれば、クラシック・コンサートで体験するような、響き豊かで、柔らかな弦楽や、眩く噴出してくるような金管楽器の質感が不可欠。演奏の臨場感を極めたいのである。

マグネシウムシールドが理想の再現を達成させる

こうした条件の中で、いま徐々に着手しているのは、ブルメスターのパワーアンプ「911Mk3」とスピーカー「B&W802D3」の理想的なインターフェースである。

結論から言うと、スピーカーケーブルはティグロンの「MSS-DF100SP」が理想的であった。なぜなら、2本の信号線が個別にマグネシウムシールドされ、全く静電容量やインダクタンスを発生させないからだ。従って、前述の理想が達成されるのである。

ならば、次にパワーアンプの電源ケーブルに同社の「MGL-DFA10」を使ってみようとトライアルした。すると、さらにS/Nが向上し、解像度が高まった。イメージ的には、あたかもパワードスピーカーになったかのような感じだ。しかも、音楽を無味乾燥にせず、演奏の深みや色っぽさなどの表現を大切に描写してくれる。

角田郁雄氏が自宅試聴室で愛用するティグロンの電源ケーブル「MGL-DFA10-HSE」(¥87,000/1.2m・税抜)。ブルメスターのパワーアンプ「911Mk3」に使用している。さらに「911Mk3」とB&W「802D3」をつなぐスピーカーケーブルには「MSS-DF100SP-HSE」(¥120,000/1.5mペア・税抜)を愛用している

HES処理の効果は絶大。空間描写や演奏表現が進化

さらに今回、最新のHSE処理された同ケーブルに変更すると、私が気にする空間描写が進化し、巧みな演奏のさまや演奏への思いが、よりいっそう伝わり、中低域に厚みも増した。一般的には同社のケーブルを上流機器から使うことが多いであろう。しかし、私はあえて、スピーカーに音を送り出すパワーアンプに使用した。なぜなら、ここでいちばん微細なノイズを含めた音が増幅されるからだ。HSE処理とマグネシウムシールドは、実に効果が高い。

(角田郁雄)

続いて炭山アキラ氏によるHSE処理ケーブルのレビュー

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