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ドイツ取材中にテスト

“睡眠用”イヤホンは本当に効くの? ボーズ「sleepbuds」を着けて早速寝てみた

2018/09/07 山本 敦
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カフェや電車の中でも効果を試してみたが、イヤーチップによるパッシブな遮音性が高いうえ、プリセットされている音源の再生ボリュームを上げると、まわりの人の声は十分に聞こえにくくなった。もちろんアクティブNC機能を搭載するヘッドホンやイヤホンで音楽を再生すれば、周りの不要な音はもっと聞こえなくなる。ただし、音楽に耳を傾けすぎて逆に集中しづらい場合もあるので、場面に応じて賢く使い分けたい。

ベルリン市内を走る電車の中で試してみた。壁などで遮られていない、近くの人のダイレクトに聞こえてくる話し声まではマスキングできないが、電車の走行音を中心としたノイズは音源の選択、ボリュームの設定によってそこそこ消せる。本を読んだりパソコンを開いて作業する際には良い集中が得られるはず

ちなみにボーズは、本機を着けて寝ているときにも火災探知機の警報や赤ちゃんの鳴き声などはしっかりと聞こえるよう、マスク音の効果をチューニングしているという。実際に側で話している人の声は、本機を着けていてもそこそこ聞き取れてしまうし、救急車のサイレンなど甲高い音には注意を向けられる。

カフェの中も同様に、近くの人の話し声までは消えないが、周囲の喧噪は何となく和らぐ感じがした

本体の質感、遮音効果ともに、長年に渡ってプレミアムクラスのプロダクトを手がけてきたボーズらしい洗練された製品だと思う。一点だけ注文をつけるとすれば、寝ているあいだ、絶対に耳から外れないという製品ではないこと。筆者も朝目が覚めたら片耳だけ見当たらないということがあった。

慣れない旅先のホテルなどだとベッドの隙間、床に本体を落として行方不明になることもあるだろう。そんな時のために「Bose SoundSport Free」のように、ペアリングしたアプリから「Find my buds」機能を選択するとイヤホンからビープ音を鳴らし、場所を知らせる機能も欲しいと思った。

第一印象ではイメージが湧きにくい製品かもしれないが、実機に触ってみたり、できればマスキング効果をショップなどで体験してみると、一度は使ってみたくなるであろう魅力的な製品だ。ボーズの新しいチャレンジが多くの人に響いてほしい。

(山本 敦)

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