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ハウリングマージンの圧倒的高さ

藤岡誠も驚いた、リトアニア発ハイエンドオーディオブランド「Reed」のアナログプレーヤーが凄い

公開日 2018/04/04 10:14 藤岡 誠
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それでは“あらかじめ相談”することを前提にして、トーンアーム「Reed 5T」とターンテーブル「Muse1C」を極めて簡単に紹介しよう。文中の表示価格はすべて税別である。

リニアトラッキング方式トーンアーム「Reed 5T」

「Reed 5T」は、「レーザーガイド式リニアモードライブのタンジェンシャルトーンアーム」とReed社が呼ぶトーンアーム。一般的にいえば、いわゆる“リニアトラッキングアーム”だ。とにかく、その技術内容は桁違い。価格も桁違いの¥2,500,000から。動作原理はターレス(タレス)の定理(Thales’theorem)に基づくとのことだ。その動作原理については、輸入販売元(アイレックス)の(ホームページ)を参照すれば、Muse 1Cを含めてそれなりの理解ができるだろう。

Reed 5T

そしてReed 5Tには多数のオプションがあるから、シェルなどを含めて必ず相談することをお薦めする。本機以外にストレートパイプアームのラインアップもあるから参考にされたい。とにかく見事なトレーシングで、使用するカートリッジのポテンシャル、さらにいえば針先形状の違いをもストレート&ダイレクトに露呈する。とはいえ、超高価格ゆえ購入には度胸が必要だ。

電源は付属のDC12Vのバッテリー電源から供給する。アーム出力端子はRCAもしくはDIN(5pin)の何れかを選択する。

ターンテーブル「Muse 1C」

Reed社のターンテーブルは大別して3機種・4仕様がある。ボディの仕上げなどの違いを入れると仕様はさらに増加する。上級の「Muse 3C」(¥3,400,000)は同社のフラグシップモデルで、駆動方式はベルトドライブ/フリクションドライブ(独自のリムドライブ=アイドラードライブ)の2方式を、使用者が簡単な作業で必要に応じて切換え可能。これの弟分「Muse 2C」(¥2,300,000)はベルトドライブもしくはフリクションドライブのいずれかを購入時(発注時)に選択する。

Muse 1C

本機「Muse 1C」は3機種の中で一番低価格なモデル。Muse 2Cと同様、購入時(発注時)にベルトドライブ方式かフリクションドライブ方式のいずれかを、好みに応じて指定すればいい。価格はベルトドライブ方式が¥1,500,000、フリクションドライブが¥1,800,000。ターンテーブル重量は2kg。回転数については、遠い昔の特別なディスクを所有する方も視野に入れ、16回転と78回転(微調整が可能)を含む4スピード対応。ボディは独自の防振処理を施したバーチ(樺)の複合材。電源は付属の専用モジュールから供給する。

使っているカートリッジの裸のサウンドがダイレクトに伝わってくる

聴こえは、Reed 5Tの項目でほんのわずかに触れているが、当然、使用するカートリッジで変化する。だが、その変化の様相が並ではない。使っているカートリッジの裸のサウンドがダイレクトに伝わってくる。Reed 5Tによる針先と音溝とのコンタクトが超スムーズだからだろう。Muse 1Cの高度なSN比。これらについては“凄い”の一語だ。

(藤岡 誠)

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