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<山本敦のAV進化論 第124回>

【レビュー】定額制音楽配信 実力比較(3)「AWA」 − 国内スマホサービスの雄の“本気”実感

2017/02/21 山本 敦
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オフライン再生の使いやすさも配慮

AWAもスタート後にいち早くオフライン再生機能を取り込んだ。現在、オフライン再生の音質はストリーミング再生と同じLow/Normal/Highのほか、320kbpsの「Excellent」が選べる。オフラインで利用中の楽曲数と、端末内ストレージの空き容量に対するAWAでキャッシュした楽曲のストレージ使用容量も数値が表示される。

サービスのスタート後、まもなく「オフライン再生機能」が追加された。使い勝手も非常に良い

オフライン再生用にキャッシュした楽曲はメインメニューの「Library」の中に「OFFLINE MUSIC」として保存され、プレイリスト/アーティスト/アルバム/楽曲ごとにきれいにソートされている。Library内ではAWAで再生した楽曲の履歴が参照できるほか、端末に保存されている「マイミュージック」リストにアクセスできる。

ストリーミング再生/オフライン再生の音質は4段階から選べる。連続する楽曲のクロスフェード再生も可能

ブログへの埋め込みプレーヤー機能も新設

シェア機能はリリース後に間もなく追加され、現在はほかにないユニークな機能に育っている。基本的なシェア機能はFacebook/Twitter/LINEを媒介に、AWAで見つけて人におすすめしたい楽曲/アルバム/アーティスト/プレイリストなどを報告できるというもの。このほかにも、Facebookの「ミュージックストーリー」に対応したことにより、Facebookのニュースフィードにアップができるようになった。

お気に入りの楽曲やアーティストのシェアも自由自在

AWAで配信されている楽曲/アルバム/アーティスト/プレイリストの“埋め込みコード”を生成して、任意のウェブページに貼って30秒間の試聴音源を共有できる「ブログへの埋め込みプレイヤー機能」も最近追加されている。

音楽リスニングが楽しくなる充実の設定メニュー

プレーヤー画面は非常にシンプルで直感的な操作ができる。昨年秋に日本に上陸したSpotifyが特徴に謳う「歌詞表示機能」も、AWAは早い段階から採用している。

歌詞表示機能は早くから対応している

トリック再生はシャッフルやリピートのほか、楽曲と楽曲の間を1〜12秒の間隔でクロスフェードしながらバトンタッチできる設定メニューもある。

新たに追加された「ハイライト再生」機能もAWAならではのものだ。楽曲のアタマから90秒だけ再生して、“つまみ食い”できる機能である。無料でAWAを使うとこれが楽曲再生の標準型になるが、有料のユーザーでも、再生画面の右下にあるトグルボタンをオンにすると利用できる。楽曲をじっくり聴き込みたい場合は不要な機能だが、例えばプレイリストを流し聴きしながら、新しい音楽を物色するときに使ってみたら意外に便利だった。

ユーザーが公開したプレイリストにお気に入りが追加されたり、お気に入りのアーティストの新曲が追加された時などに「プッシュ通知」を表示する機能も便利だ。メニューから設定が細かく決められる。自作のプレイリストが人気ランキングにチャートインした時に知らせてくれるので、便利なだけでなくAWAへの参加意識が高まる機能としても注目だ。

お気に入りを付けたアーティストの新譜情報などをスマホのアラート機能と連動してプッシュしてくれる

まとめ:「AWA」はこんな人にオススメ

AWAはサービスが始まってから、目に見える進化を、鮮やかなスピード感で次々と実現してきた。細かな機能改善も含めてどんどん使いやすくなっている実感がある。おそらく多くのユーザーにAWAの熱心な姿勢が伝わっていることだろう。今後AWAをビルトインしたオーディオ機器の登場やApple Watchへの対応にも期待しながら、さらなる進化を望みたい。

AWAは邦楽中心に音楽を聴く方におすすめできる定額制音楽配信サービスだ。そしてデータ通信容量を比較的低く抑えながら楽しめるので、毎月のデータ通信容量が少なめのプランでもけっこう長く使える手応えがある。

エイベックスとサイバーエージェントという、日本国内のエンターテインメント事業者が運営するサービスなので、これまでにも国内で開催する音楽イベントとの連動などユニークな試みも実現している。日本のライフスタイルや音楽文化に根ざしたユーザー想いのサービスとして、今後も大きくなってほしい。

(山本 敦)

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