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海上忍のラズパイ・オーディオ通信(23)

ラズパイオーディオのケースはどうする? DACボード「Terra-Berry」専用ケースを検証

公開日 2016/12/28 15:29 海上忍
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ラズパイ・オーディオでDACボードを選択すると、必ず「ケース」をどうするかという壁に突き当たる。今回は、DACボード「Terra Berry」専用ケースを例に、その問題をどう乗り越えるかについて考えてみたい。

I2Sを選ぶと「むき出し」になる

Raspberry PiでHi-Fiオーディオを愉しむ方法は、GPIOにDACボードを搭載するか、USBポートにUSB-DACを接続するか、大きく2種類がある。どちらを選ぶかはユーザ次第、予算と利用スタイルに応じて自由に選択すればいいが、ラズパイ・オーディオらしさでいえば前者のDACボードに軍配が挙がる。PCオーディオではハードルが高い「I2S(Inter-IC Sound)」の音を手軽に楽しめるからだ。

しかし、そこで問題となるのがRaspberry Pi本体とDACボードを収める「ケース」だ。Raspberry Pi用ケースは多種多様な製品が販売されているが、アクリル樹脂など加工が容易かつ安価な素材で成型されているものが大半で、そこにオーディオ機器としての佇まいは感じられない。

DACボードにあわせたデザインのケースを用意しないかぎり、むき出しの状態で使わざるをえない

来年は日本市場での展開も始まりそうな「Raspberry Pi Zero」にもケースは必要だ

それでもケースに収まればいいが、汎用ケースにDACボードが収まる可能性は皆無に近い。

DACボードに限らず、Raspberry PiのGPIOポートを利用した拡張ボードには「HAT」(https://github.com/raspberrypi/hats)という公式規格があり、市販のDACボードの多くもこれに準拠しているが、RCAピンやステレオミニジャックなどオーディオ用端子を配置する統一ルールはない。搭載するDACボードの端子の位置を考慮して設計されたケースでなければ、DACボードむき出しの状態で使わざるを得ないのだ。

DACボード「Terra Berry」専用ケースを試す

ブライトーンから発売中の「Terra Berry」は、DACチップにAKM AK4490を採用したRaspberry Pi用DACボード。以前当サイトでレビューしているが(リンク)、DACボード上に自前の電源を持ち(DACボードからRaspberry Piに電源を供給)、4層基板/専用GND層によるノイズ対策や高音質パーツを奢り、DACモードの切り替えスイッチを搭載するなどきめ細かい配慮が魅力だ。

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