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【特別企画】多彩な再生に対応した先進的オーディオ

SOtM「sMS-1000SQ WE」「sMS-200」を試す - Roon対応のサーバー&トランスポート

公開日 2016/10/07 13:59 逆木 一
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sMS-200の音質

肝心なsMS-200の音質傾向だが、音楽の熱や躍動感を素直に伝えるものだ。これは特に音質的な配慮が施されていないPCを音楽再生に用いた時の、生気に乏しい音とは一線を画す。低ノイズとエネルギー感の充実を両立し、接続するUSB-DACの実力をじゅうぶんに発揮させるという部分に本機の美点が感じられる。

外部電源との組み合わせれば、さらなる音質向上も可能で、オーディオ的な楽しみも追求できる。USB-DACを導入したいが、オーディオルームにPCを持ち込むことに抵抗がある。もしくは、システムをネットワークオーディオに発展させたいが、既存のUSB-DACをどう活用するかで悩んでいる。そんな人にとって、まさに本機は好適と言える。

ミュージックサーバー「sMS-1000SQ WE」のハンドリング

次はミュージックサーバー「sMS-1000SQ WE」を試す。今回試用したのはWindows Server 2012 R2モデル。初期設定で必要なのは、「共有フォルダの設定」「USB-DACのドライバのインストール」「AudiophileOptimizerの有効化」の3点。なお、Windows Server 2012 R2モデルには、リモートデスクトップを使ってアクセスする。本機は実質的にWindowsをOSに採用するオーディオPCであり、PCオーディオの実践と同程度のPCスキルは要求される。

ネットワーク上では「コンピューター」として認識される


Windowsのエクスプローラーから、「sMS-1000SQ WE」へ音源をコピーしているところ

しかし、初期設定さえ終えてしまえば、あとはネットワーク経由で音源ファイルを保存することで、本機を単体ミュージックサーバーとして使用できる。ファイル転送速度もなかなか高速だ。

さて、本機には初期状態で「JRiver Media Center」「foobar2000」「Roon Server」がインストールされているが、製品の性格上、Roon Serverとしての使用がメインになると思われる。Roon Remoteからアクセスすればすぐに本機が見つかり、あっという間に使用可能になる。

Roon Remoteから本機が「Core」として認識された


Roon Remoteから「sMS-1000SQ WE」上のRoonを閲覧しているところ

sMS-1000SQ WEはRoon Serverであり、Roonの「Core」を持っているため、RoonReadyプレーヤーを別に使わずとも、直接USB-DACに接続することが可能。つまり、本機とUSB-DACがあれば、リモートコントロールを含めた完全なRoonのシステムが完成する。RoonReadyプレーヤーはさらなる高音質の追求やマルチルーム再生など、さらなるシステムの発展を目指す際に導入すればよい。

再生中の画面。DSD256も問題なく再生

ところでRoon Serverといえば、先日のNAS対応(関連ニュース)の際にも発表されたように、スムーズな動作のためには高いスペックが要求される。sMS-1000SQ WEはマシンスペックが公開されておらず、Roonの動作が気になるところだが、幸いにして実際の動作で不安を感じることはなかった。アルバムのスクロールや情報表示はじゅうぶんにスムーズかつ高速。実使用で不満を覚えることはないだろう。

本機上で立ち上げたRoonを閲覧・再生しているところ。アルバムのスクロールや情報表示はじゅうぶんにスムーズかつ高速


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