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[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域

【第148回】iPhoneでハイレゾ再生するための3つのポイント

公開日 2016/03/08 10:40 高橋 敦
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■iPhoneだけではだめ!

ではまず、

●標準状態のiPhone単体、iPhoneのミュージックアプリではハイレゾ再生はできない。

について確認していこう。

まず、PCからiPhoneに音楽ファイルを転送するソフト「iTunes」は、ハイレゾ配信で一般的なFLAC形式のファイルに対応していない。FLACのハイレゾファイルをiTunesのライブラリに取り込み、iPhoneに転送することはできないのだ。

ではそのファイルをあらかじめ、PCの音声フォーマット変換アプリを利用し、FLACからALAC(Apple Lossless)に変換しておけばどうだろうか?

すると期待通り、iTunesのライブラリへの取り込み、iTunesでの再生までは可能になる。ところがiPhoneを接続して同期が始まると、iPhoneに同期できないファイルがあるという警告が表示される。iTunesからiPhoneに転送できるのは今のところ、48kHz/24bitのファイルまでなのだ。

例えば88.2kHz/24bitの音源も、FLACからALACへ変換すればiTunesに取り込めるし再生もできる。ただしPC側の再生サンプリングレート設定の変更が必要な場合も…

しかしiPhoneを接続して同期が始まってしばらくすると…このような表示が出て弾かれる

48kHz/24bitも、日本オーディオ協会の規定などによると、ハイレゾの基準を満たすスペックである。だが、ハイレゾ配信の主流スペックは96kHz。それを「ファイル形式を変換しサンプリング周波数もダウンコンバートして…」と手間暇かけて、やっと転送&再生できたところで、それをもって「できる」とは言い難い。

なお、転送可能な48kHz/24bitのファイルは当然、iPhone標準のミュージックアプリで再生できる。しかしこの際にちゃんと24bit扱いで再生されているか、それとも16bitへのダウンコンバートで再生されているかは、特に表示がないので確認できない。

次ページアプリを追加すれば、とりあえず再生可能にはなる

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