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[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域

【第130回】エントリーポータブルの夏! 6万円台で買えるハイレゾDAP 注目モデル一斉テスト

2015/07/31 高橋 敦
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■祝! エントリーポータブルの夏、到来!

遂に!「エントリークラスポータブルプレーヤー充実!」のタイミングがやってきた。このところのポータブルプレーヤー分野は10万円を超えるハイエンドからさらに数十万円の超絶ハイエンドの新製品が目立ち、現実的エントリー価格帯の際立つ新製品は少なかったのだ。しかしこの春から夏にかけて注目すべきモデルが一挙に発表&発売!これは大きく取り上げておきたい!

…というわけで今回取り上げるのは、実売6万円程度に集まった以下の3モデル。

集合!


Astell & Kern「AK Jr」実売目安6万2,820円

Lotoo「PAW5000」実売目安5万9,400円

Fiio「X5 2nd generation」実売目安5万9,940円

以下、これらを様々な視点からチェックしていくがすると、必然的に記事が長くなる。なのでまずはこの冒頭で、基本スペック&機能の比較表、そしてチェックし終えて各モデルで特に印象に残った点についてだけ先に紹介しておこう。かいつまんでささっとチェックしたい方はまずはこちらだけ目を通していただければと思う。

*PAW5000のPCMについての「ダウンコンバート再生」スペックは現在は公式サイトには記載なし。試聴用量産前サンプル機は「96kHz/32bitは再生可能」「192kHz/24bitは再生不能」「DSD 2.8MHzは公式情報通りに再生可能」だった *X5 2ndはダウンコンバート再生については特に記載なし。ネイティブ再生対応スペックが高いのでそれを超える音源が手元になくてそれは検証できなかった。「WAV 192kHz/64bit」って…

▼Astell&Kern「AK Jr」のポイント!

【機能】超シンプルで迷う要素なし!
【操作性】最大の特長は超薄型軽量での持ち運びやすさ。純正PUレザーケースで持ち心地もアップ!今回唯一のタッチパネル系。
【音質】AKらしいカッチリクリア系サウンドが基本で、それを基本にしつつ高域低域のツボを軽くプッシュしてより明確に。

▼Lotoo「PAW5000」のポイント!

【機能】バランス駆動や音質調整など豊富!
【操作性】丸みを帯びて持ちやすい小型ボディとホイール&ボタンの軽快動作で良好!
【音質】PAWGoldともAKとも別の方向性の柔らかな空気感。音質調整の幅も広い。

▼Fiio「X5 2nd gen.」のポイント!

【機能】DSDネイティブ再生や同軸デジタル出力などエントリークラスでは例外的なまでに強力!
【操作性】他の2モデルよりは大柄だがシリーズとしては順調に小型化と操作性の向上を実現!
【音質】個性的ではなく平均的にハイレベルな高音質。ベースの締まった力感は特に強み。

レビュー記事としてのフラットな視点からの話だけではなく、僕個人の好みからでも甲乙つけがたい。音の方向性については本当に方向性の違いでしかないのでさておき、明確な長所だけをピックアップするにしても、

・コンパクトさならばAK Jr
・動作操作の軽快さはPAW5000
・音の完成度となるとX5 2nd gen.


…みたいな感じだ。なお、PAW5000のテスト機は製品版より前のサンプル個体。しかしメーカーによるとハード的には製品版と同等、ファームウェアにおいてもメニューの日本語表示が未実装である点と細かなバグなどのほかは、製品版と同等とのことだ。

次ページまずは、各モデルのデザインや持ち心地をチェック!

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