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独自のノウハウを満載

ゼンハイザー「MOMENTUM Wireless」レビュー。BT/NC“全部入り”のプレミアムヘッドホン

2016/02/05 山本 敦
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■ポータブルリスニングの心地よさが格段に向上

本機のベースになっているのは、32mm口径のダイナミック型ドライバーを搭載するアラウンドイヤータイプの第2世代「MOMENTUM」だ。Bluetoothは高音質版オーディオコーデックのaptXをサポート。

本体はスライダーのちょうど真ん中あたりで折れ曲がる「コラプシブルスライダー」を採用。付属するキャリングケースに入れてコンパクトに持ち運べる。スライダーの素材には磨き抜いたステンレススチールを採用。ヘッドバンドとイヤークッションに本革を採用した上品なオトナのデザインは初代機からそのまま継承している。

折りたたんだところ

MOMENTUMシリーズといえば、特に初代のオンイヤーヘッドホン「MOMENTUM On-Ear」に豊富なカラーバリエーションが存在していたが、新しいMOMENTUMは奇を衒うことなく、最もユニバーサルなブラックとアイボリーの2色で勝負をかける。

「MOMENTUM On-Ear」はカラーバリエーションが豊富だった

本機のワイヤレスヘッドホンとしての音質や機能性については後ほど詳しく報告するが、先に機能としてケーブルリスニングにも対応していることについて触れておきたい。

右側のイヤーカップにヘッドホンケーブルが装着可能。本体のBluetooth/ノイズキャンセリング共通の電源をオフにすれば、通常のケーブルリスニングが楽しめる。インピーダンスは28Ωと第2世代「MOMENTUM」の通常モデルよりもわずかに高いが、感度は113dBと同じで、再生周波数帯域も同様に16Hz〜22kHzとなる。

ケーブルはヘッドホン側は2.5mm、ソース機器側は3.5mmのステレオミニプラグ。ヘッドホン側はプラグにロック機構が設けられている。またソース機器の側は通常の「MOMENTUM」がストレート型であるのに対して、本機はL字型のプラグを採用する。

ケーブルを接続してワイヤードで使用することも可能

■プレミアムブランドのノウハウが活きる高い操作性&装着感

本体の装着感を確かめてみる。イヤーカップはオリジナルモデルよりも少し大きくなり、イヤーパッドが肉厚になっているので、装着した時のフィット感はよりソフトになった印象だ。イヤーカップが球形のボールジョイントでスライダーに装着されており、頭に対する長さや角度が自在に調整できるので、非常に高い密閉感が得られる。そのため、パッシブでのノイズキャンセリング効果もかなり高い。

対応機器同士であれば、スマートフォンやポータブルオーディオプレーヤーとのペアリングはNFCでワンタッチ。NFC非対応機器の場合は電源ボタンを2秒間長押しすると、音声ガイドが「Pairing」>「Connected」と発声して教えてくれる。

NFCにも対応している

右側のイヤーカップのサイド後方には、ペアリングしたAndroid/iOS機器をワイヤレスでコントロールするリモコンボタンが配置されている。本体の優美な外観を損なわないよう、ボタンは小さく、数を抑えてレイアウトしているが、それぞれの操作感もよく考え抜かれている。

特にボリュームのアップダウンや曲送りに使うレバータイプのボタンは、スライドさせるとボリュームのアップダウン、クリックが曲送りに割り当てられている。もちろんハンズフリー通話にも対応している。

右側のハウジングに操作ボタン、左側のハウジングにマイクを装備

バッテリーは3時間でフル充電になり、そこから連続22時間の音楽再生に対応。なお電源オンの状態でレバーボタンを3回クリックすると、「Between 5 and 11 hours play time」といった具合にバッテリー残量を声で知らせてくれる。

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