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アイ・オー・データ「RockDisk for Audio」で検証

お手頃オーディオ専用NASでネットオーディオ! AVアンプやコンポでかんたんスタート

公開日 2015/12/28 10:00 ファイル・ウェブ編集部(記事内レポート:山之内正)
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自宅試聴室にネットワークプレーヤーと組み合わせて試聴

本機のHDDモデルとSSDモデルを自宅試聴室のネットワークにつなぎ、リン「KLIMAX DS」とマランツ「NA8005」で聴いてみました。それぞれの操作アプリで「ミュージック」フォルダの下に「アーティスト」「アルバム」「作曲者」など複数の選択項目が並び、従来の同社のNASよりも多様な選択肢からの選曲ができます。操作のレスポンスは速く、高速スクロールでもスムーズに表示が切り替わりました。


山之内正氏の自宅にて、LINN「KLIMAX DS」とMARANTZ「NA8005」でその音質を確認してもらった
KLIMAX DSではFLAC、WAVなどいろいろな形式のファイルを再生し、NA8005ではDSD音源も聴きました。普段使っているNASのなかにはオーディオ専用のハイエンド機もありますが、それを含む他社のNASと比べても、解像度やダイナミックレンジなど基本的なクオリティに遜色はありません。NASの場合、エントリークラスの製品だからといって、明らかに音質が聴き劣りするということはなく、特に低価格のネットワークプレーヤーやAVアンプとの組み合わせでは十分な性能を発揮してくれます。

さらにSSDモデルは、振動など内部の音質低下要因が少ないので、音質面でかなり好条件となります。DSのフラグシップ機でHDDモデルとSSDモデルを聴き比べてみると、後者の方が声や弦楽器のなめらかさが際立つなど、実際に音質面で優位に立つ部分がありました。

初心者はもちろん、ヘビーユーザーの2台目用途にもオススメ

コンパクトで手頃な価格のRockDisk for Audioは、初めてネットワークオーディオを導入する用途にはもちろんですが、複数のNASを使いこなすヘビーユーザーにもお薦めできます。大容量のNASに音楽データを大量に保存すると、一覧表示に時間がかかったり、スクロールが遅くなるなど、使い勝手が低下する現象が頻発することがあります。大容量のNASにデータを集約するよりも、500GBや1TBのNASを複数使い分けた方が、動作がスムーズになる場合があるので、大量のハイレゾ音源を所有しているなら、2台目以降のNASとしてRockDisk for Audioを導入すると良いでしょう。

さらに、RockDisk for Audioは同じ製品を2台使って音源を完全同期させる機能が利用でき、データのバックアップという点でも安心を提供してくれます。手間をかけて入手したハイレゾ音源やリッピング音源にはかけがえのない価値があります。万一のトラブルにそなえる上で、複数台のNASを併用するのは一番確実な方法ですが、高価な製品でそれを実行するのは大きな負担になります。手頃な価格で入手できるRockDisk for Audioは、その意味でも推薦に値する製品といえるでしょう。

(山之内正)




RockDisk for Audioは、オーディオに必要な性能と機能をコンパクトな筐体に収めた上で、手の届きやすい価格を実現したNASだ。これまで、手軽にネットワークオーディオに取り組める機器が身の回りにあったにも関わらず、「使いやすく、かつ価格が手頃なNASがなかった」ために、ネットワークオーディオを始めるチャンスがなかったという方も少なくなかったのではないだろうか。

もし身近にネットワーク再生対応機器がすでにあるのなら、RockDisk for Audioと一緒にネットワークオーディオ・ライフを初めてみてはいかがだろうか。一度味わったら戻れない音楽リスニングを、ぜひ本機で体感してみてほしい。

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