第1世代機の登場から振り返る

第3世代に進化したボーズ「SoundTouch 30 III」レビュー。最新モデルの実力とは?

大橋 伸太郎

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2015年11月16日
世界中の数多いオーディオメーカーの中でも、ボーズはユニークな存在だ。カジュアルなのに高級、フレンドリーでいてハイテク、デザイン性が高いのにミニマル。ボーズの特徴は、他の真似をせず新しいものを創造することにある。

コンサートホールの間接音に着目し、背面に数多くのドライバーを取り付けた最初の901スピーカーにはじまり、大人気となったフルレンジスピーカー「101」、そしてコンパクトな筐体からは想像がつかない重低音を響かせるAcoustimass搭載システムの数々。もしもボーズ、そしてその影響を受けたフォロワー製品がなかったらと仮定してみよう。オーディオはどれも似たり寄ったりで、味気ないものになっていたはずだ。

アマー・G・ボーズ博士が開発した一番最初の「901ダイレクト/リフレクティングスピーカー」。背面には8基のスピーカーユニットをV字型に配置している

そんなボーズが音楽配信時代にどう動くか。2014年、多くのオーディオ関係者の前で発表されたワイヤレススピーカー“SoundTouch”シリーズは、予想を裏切るものだった。オーディオジャーナリストの多くは、モバイル性を重視したコンパクトなシステムが発表されるのではと想像していた。しかしSoundTouchは、頑丈な筐体から低音を朗々と会場に響かせていた。筆者は「音楽をもういちど体で受け止めよう」というボーズからのメッセージと受け取った。

2014年2月に発表された「SoundTouch Wi-Fi music systems」

操作方法は軽快そのもので、ドライバーソフトとプレーヤーソフトの両者を兼ねる専用アプリ「SoundTouch App」を使用する。アプリ内で「RECENT」「MUSIC LIBRARY」「INTERNET RADIO」カテゴリーから再生したい音楽ファイルを選び、左のトレイに移せばすぐに演奏開始できる。

■第3世代に進化し、Bluetooth対応となった「SoundTouch 30 III」

そこから1年半が経過した今秋、SoundTouchは第3世代に発展した。開発に十分な時間を掛けて満を持して送り出したあとは、基本を変えず性能をとことん高めていくのがボーズ流。2014年の第1世代機を本サイトなどの取材で自宅に預かり、日々聴いてきたこともあり、今回の第3世代機登場に大いに興味をそそられた。

SoundTouch 30 Series III wireless music system

>>ボーズ製品サイトはこちら


試聴インプレッションに入る前に「SoundTouch 30 Series III wireless music system」のプロフィールをざっと紹介しておこう。最新のSound Touch wireless music system3機種のうち、本機のみ重低音再生専用のウーファーを内蔵。ウェーブガイドテクノロジーと組み合わせて重低音再生を重視した最上位機種となる。ネオジウムマグネット磁気回路の中高域ドライバーユニットを正面に2基装備する。本体サイズは435W×246H×181Dmm、質量は8.4kgと結構な重量級だ。

SoundTouchワイヤレススピーカーシリーズ3兄弟

SoundTouch初代機は、PCやスマートフォン、NAS内の音楽ライブラリをネットワーク経由でワイヤレス再生するWi-Fi専用機として登場した。MP3/AAC/WMA/ALACが再生可能で、ALAC(アップルロスレス)の場合は96kHz/24bitまでのサンプルレート/bit数に対応。AirPlay、インターネットラジオの聴取もアプリから行える。

今回第3世代に発展しての最大の変更点は、AirPlayに代わりBluetooth対応を果たしたところにある。第2世代まではネットワーク(Wi-Fi/AirPlay)専用機だった。AC電源で駆動するインドア前提のSoundTouchだが、家に遊びにきたゲストのスマホから即座に再生したり、リビングを出てWi-Fi環境のない場所で使用するシーンも増えている。こういった状況にしっかり対応したというわけだ。

SoundTouchの進化を見てきた筆者が最新機の音質をチェック

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