HOME > レビュー > 日常でもスポーツでも使えるボーズ「SoundSport in-ear」を実際に走ってテストした

装着性まで厳しくチェック!

日常でもスポーツでも使えるボーズ「SoundSport in-ear」を実際に走ってテストした

公開日 2015/10/07 10:28 山本敦
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

■普段からジョギングしている筆者が実際に走りながら使ってみる

パッケージに同梱されるアクセサリーは、カラビナ付の専用ソフトケースと全部で3つ、S/M/LサイズのStayHearチップだ。StayHearチップの大きさの違いは見慣れたらパッと見でわかるかもしれないが、どれも同じような半透明の樹脂でできているので、見分けが付きにくいという方もいるだろう。そこで、ボーズではイヤホン・ノズルに装着する側のチップ本体の配色をサイズごとに変えている。Sは無色、Mは薄いグレー、Lは濃いグレーといった具合だ。

同梱されるアクセサリー一式。本体に色をマッチさせたカラビナ付きのソフトケースも付属する

チップ全体の素材は非常に柔らかいシリコン製。フィン状の部分が耳上部の耳介のくぼみにすっと収まるように装着する。とても優しいフィット感なので、長時間着けていても違和感や鈍い痛みを感じることは、少なくとも筆者が今回テストしてみた限り起きなかった。

StayHearチップはノズル側が少し固い素材で作られていて、3つのサイズごとに色が違っている

実地でのテストだが、今回は筆者が普段からジョギングに使っている近所のスポーツセンターのジョギングフィールドで、新しいSoundSport in-earを身に着けて汗を流すことにした。筆者が走ったスペースは、通常はジョギングコースとしてのほか、同じ敷地内にある球技用のグラウンドとテニスコートを行き来するセンター利用者用の通路としても機能している。

イヤホンを装着したところ

Y字のスプリットが少し顎に近い場所で分岐するデザイン

今回ジョギングした日には、東京都の高校生による軟式野球大会の予選的な試合が行われていたので、選手や観客も大勢ジョギングコースを歩いていた。車や自転車が走る公道よりは安全だが、それでも周りの人にぶつからないよう気を配りながら走る必要があった。

■スポーツウェアにマッチするカラバリも楽しい

新しいSoundSport in-earには5色のカラバリがあり、全色から選択できるのはiOS対応リモコン付きのモデルだ。5色の内訳は、落ち着いたチャコールとフロストのほか、鮮烈な印象のネオンブルーにパワーレッド、エナジーグリーンだ。特に後の3色はスポーツを楽しむ際の“やる気”も湧いてくるパワーカラーだ。

筆者の勝手な印象だが、それぞれにアディダスのブルー、ナイキのレッド、プーマのグリーンと有名ブランドのテーマカラーに合わせ込んだ配色のように思えた。今回筆者が借りて使ったモデルはエナジーグリーンだが、偶然にいつもランニングの時に着ているニューバランスのTシャツとカラーコーディネートができた。

■SoundSport in-earで音楽を聴きながら走ってみる。装着性を厳しくチェック!

イヤホンをiPod touchに接続して、ゆっくりと走り始める。StayHearチップの装着感があまりにライトなので、走り出したら落ちてしまうのではないかと不安になるほどだが、実は耳の穴の周りにあるくぼみにチップがはまってピタリとフィットするので、多少頭を激しく振ってみたり逆立ちしても、その動きが原因でイヤホンが外れることはない。抜群に安定した状態で耳穴の中に収まっている。だから耳穴の中でチップが動いて、擦れる音がノイズに変わることはないし、ケーブルを下に向かってやや強めに引っ張ってもイヤホンが耳から外れてしまうこともなかった。

本体は耳に対してやや平行な角度で装着されるイメージだ

ジョギングのペースを徐々に上げていくと、イヤーチップだけでなく、イヤホン全体がとても軽く耐ノイズ性能に優れていることがわかってくる。例えば意図的にケーブルを衣服にこすりつけてみてもタッチノイズが発生しないほど、ケーブルの被覆にもノイズが出にくい素材を厳選して使っているようだ。ケーブルの長さは約1.1m。ショートパンツのポケットにiPod touchを入れた状態で、ほんの少しケーブルの長さを持て余したので、ケーブルのインラインに付けられるクリップでぶらつく箇所を胸辺りの衣服に止めてみた。

走りながら音楽を聴いてみた際のリスニング感については、ボーカル系楽曲のクリアで余分な色づけのない声の印象がとても良かった。ロックやポップス系の楽曲はリズムの躍動感が鮮やかに伝わってくる。空間表現が非常にワイドで、奥行き方向への見通しがよいところも、さすが開放型だ。特にEDM系の楽曲は雄大なスケールの演奏を楽しむことができた。

ただし、当然ながら開放型のイヤホンなので、どうしても外の音が飛び込んでくる。スポーツ時の安全を考えたらもっともな仕様なのだが、ジョギングしている間に周囲の音が聞こえてくるので、ある程度ボリュームは上げざるを得なかった。特に低域の音像が曖昧になって聴きづらくなることもある。StayHearチップの装着感は文句なしなのだが、例えば利用するシチュエーションに合わせて、特定の音域を補強できる特殊なStayHearチップやフィルターなどがあれば、さらに便利だろう。

本気のスピードで走っても、イヤーピースの装着感は安定したままだし、ケーブルのタッチノイズもない。右側のイヤホンケーブルはリモコンが搭載されているが、軽いので付いていることを忘れるほど。ぶらついて顎に当たることもなかった。

一点だけ気になったのは、Y字に分岐するケーブルのスプリット部分がかなり顎側に近い位置にあるため、耳からすぐ下へと伸びるケーブルが、走っている最中に顎や首にピタピタと触れがちだ。当然、汗を多くかいているとケーブルにも汗が付いてしまうが、本体が防滴仕様なので、あとから拭けば良い。

次ページ日常使いでのパフォーマンスは?静かな場所で集中して音質チェック

前へ 1 2 3 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

トピック: