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独自技術採用の最新ドライバー搭載

Dynamic Motionの新境地!新イヤホン「DM100」は解像感と音場表現を両立した

公開日 2015/07/14 10:54 折原一也
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ハイまで美しく伸びる鮮烈なサウンド。分解能と空間性を両立させる

ハイレゾ音源を、Astell&Kernのハイレゾプレーヤー「AK Jr」をリファレンスに音楽を聴き始めると、DM100のサウンドは、DM008やDM008Pとは全く別志向のものに仕上がっていることが分かった。DM008やDM008Pのユーザーの方は、一切の先入観なしにサウンドレビューを読んで欲しい。

「DM100」をAstell&Kern「AK Jr」と組み合わせて、ハイレゾ音源を中心に試聴を行った

まず宇多田ヒカルの「Automatic」(96kHz/24bit)を試聴してみると、ハイまで美しく伸びる鮮烈なサウンドで、高域までのキレの良さと共に微細音の再現性にフォーカスしたサウンドである。特に中域までは骨太な指向を持ったDM008やDM008Pのサウンドに対して、DM100は徹底して高分解能に突っ走り、ボーカルを急峻に立てる。同時に、空間的な見通しの良さは特筆もので、広がり・奥行きともに大きく、360度音に囲まれるかのような情報量を持つ。

DaftPunkの「Give Life Back to Music」では、量的に押さえつつも制動の効いた低音のリズミカルな刻みの鋭さが印象的で、同時にハイの金属音も美しく、そしてシャープに伸びる。低音に振り過ぎず、正確に音情報を再現しつつも、音楽的に聴いていて楽しいサウンドというのは、なかなか他にない味を持っている。

L字型のステレオミニ端子を採用

イヤーチップは3サイズに加えて、Form Tipを同梱

アニソンからは藍井エイルの「IGNITE」(96kHz/24bit)を聴く。特徴的で伸びやかなボーカルを余裕たっぷりに鳴らしつつも、冒頭のピアノ、そしてバックバンドの音の分離までキレイに鳴らす。特に「IGNITE」を聴き込んでいて気付いたのは、高域〜中域から低域とすべての帯域で音分離が良く埋もれないので、今まで気付かなかったギターリフに気付いた。音を隅々まで鳴らし尽くし、かつクセがないというのはアニソンにもピタリとマッチする。

■イヤーピースを「Form Tip」に交換することで音質の変化を楽しめる

それでは、クラシカルな音源はどうだろうか。ジャズからSHANTIの「Born to Sing」(96kHz/24bit)を聴くと、ボーカルの響きは想像以上に美しくシャープで、空間のなかで実在感を持って鳴らしてくれる。特にDM100の持つ低域のゴリゴリとした質感の良さが改めて体感できる上に、リズムを刻むシンバルのサウンドまでシャープに響かせる。カラヤン指揮の「ヴィヴァルディ『四季 春』第一楽章」では弦楽器の音のサウンドの刻みが美しく、またホールの広がりも自然に伝わるのだ。

DM100の実機を試聴していて気付いたのだが、本機がForm Tipタイプのイヤーチップを同梱しているのも見逃せないポイント。試しにイヤーチップを交換して上記の試聴曲をすべて聴き比べてみると、例えば「Automatic」ではボーカルの立ち上がりの良さや音分離はそのままに重低音の厚みを増し、「Give Life Back to Music」ではまた音の密度感を増す。「IGNITE」でも低音の空気の振動するようなパワー感が現れ、SHANTIの「Born to Sing」(96kHz/24bit)ではアコースティックギターが情緒的に響くようになった。カラヤンの「ヴィヴァルディ〜」もより音の厚みを増すダイナミック志向になる。このForm Tipを付けた際のサウンドは、DM008と同様の方向性のサウンドをクオリティアップさせたという印象で、シリーズ通してのファンならなお楽しめるに違いない。

DM100にForm Tipを装着したところ

最後に、手持ちのiPhone 6とXperia Z3 Compactを利用してスマホとの相性も確認してみたところ、イヤホンとしての”鳴らしやすさ”も良好で、スマホの音もしっかりと良く鳴らしてくれる。ちなみに「DM100」の本体価格17,500円(税抜)で、価格レンジとしてはDM008(12,800円/税抜)とDM008P(19,800円/税抜)のちょうど中間といったところだ。

独自開発のドライバー“Balanced Dynamic Driver”の搭載による微細音の再現性にフォーカスしたダイナミック・モーションの新境地サウンド。従来2モデルと大きく異なる音傾向と合わせて、その実力のほどを堪能してみてほしい。

(折原一也)



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