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セミオープン型のサウンドの魅力や使い勝手をレビュー

【編集部レビュー】フィリップスの新ヘッドホン“Fidelio”「L2」を一週間使ってみた

公開日 2014/07/02 13:03 ファイル・ウェブ編集部 小澤貴信
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■使い勝手についても確かめてみた

装着感については、なんといっても軽い。L1と比べると軽さは歴然としている。側圧も適度で、長時間装着していても疲れない。ケーブルについては、マイクリモコン付きケーブルと、通常ケーブルの両方が付属している。外出時はマイクリモコン付きケーブル、室内でじっくり音楽を楽しむときは通常ケーブルと使い分けることができる。

使い勝手の点では、「セミオープン方式だと、音が漏れるのでは?」と心配する方もいるのではないだろうか。L2を実際に屋外や喫茶店、電車内などで使いながら、その使い勝手も試してみた。

まずは音が漏れるか試してみた。静かな場所で確認すると、一般的な密閉型と比べると確かに音は漏れるが、けっして大きな漏れという感じではない。そもそも、密閉型ヘッドホンでも音量を上げれば音は漏れる。音量については、セミオープン型か密閉型かに関わらず、エチケットとして周りに配慮する必要があるだろう。友人とスターバックスに行き、音漏れを確認してみたが、店内で音楽が流れており、会話をする人も少なくない環境では、常識的な音量で再生している限り、音漏れが気になるということはなかった。

カフェやファミレスで音漏れをチェック。通常の音量ならまず問題ないはずだ

どちらかというと、音漏れよりは、外部の音が聴こえることが気になる場合があるかもしれない。山手線などならほとんど気にならないが、地下鉄の走行中などでは、外部のノイズが気になってしまう。ただしこれについても、密閉型でもある程度は音が入ってくるわけで、外部の音を遮断したいならノイズキャンセリングヘッドホンを選ぶべきだ。セミオープン型という点が本機の音質的な魅力の源泉なので、使用シーンを選べばいいだけのことだろう。記者の場合は、電車内などで聴く場合は音量をあまり上げず、再生アプリのイコライジング機能で低音を少しだけ持ち上げると、適度な音のバランスで聴くことができた。

駅や電車内だとやや騒音が気になるかもしれない

■自宅でゆっくり音楽を聴くのも良し、屋外でアクティブに使うのも良し

L2は軽量かつデザイン性も優れているので、積極的に屋外や外出先で使いたい。一方で本格的なDACやヘッドホンアンプと組合わせてハイレゾ音源を聴くと、本機のさらなる真価が味わえると感じた。装着感も良いので、ゆっくり室内で音楽を楽しむときにもぜひ使いたい。

家でじっくりと使うのも、屋外に持ち出すのにも活躍してくれるヘッドホンだと感じた

サウンドについては、セミオープン型ならではの抜けの良さと音色の豊かさが魅力。どんなジャンルも、分析的というよりは音楽的に鳴らし、楽しませてくれる。音、装着感、そしてデザインと非常にバランスの取れたヘッドホンであり、オーディオファンはもちろん、音楽を聴くことがライフスタイルの一部になっているような音楽ファンにもぜひ手にとってもらいたいモデルと言える。

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