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【速攻レビュー】オーディオテクニカ「AT-HA90USB」を野村ケンジがチェック

2013/10/10 野村ケンジ
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本日発表されたオーディオテクニカのヘッドホンアンプ「AT-HA90USB」。その実力を野村ケンジ氏が速攻チェックした。


AT-HA90USB
オーディオテクニカでは、これまでも「AT-HA××USB」シリーズとして、コンパクトサイズのUSB-DAC内蔵ヘッドホンアンプをリリースしてきたが、そのフラッグシップとなる製品として、新たに「AT-HA90USB」がデビューした。

これまで、すべての製品が96kHz/24bitまでの対応だった「AT-HA××USB」シリーズだが、「AT-HA90USB」では新たに192kHz/24bitまで対応。フラッグシップにふさわしい、充実したスペックとなっている。

このほかにも、デスクトップでも邪魔にならないコンパクトなボディ設計や、上質感と音質面でのメリットを両立させた亜鉛ダイキャストフレーム、インターネット電話用のデバイスとしても活用できるオートレベル・コントロール機付マイクの搭載、色の変化によってビットレートがひと目で分かるLEDインジケーターなど、コンパクトで便利なユーザビリティを持ち合わせている。このあたりは、ひとつ下のモデルとなる「AT-HA70USB」とほぼ同じディテールだ。

ちなみに、入出力はヘッドホンアンプ出力のほか、ステレオミニ端子のアナログ出力に加えて、光デジタル出力も用意されている。そのためUSB-DDCとしての利用や、AVアンプなどの機器と接続することも可能だ。

一方、音質面では、サウンドクオリティの要となるDACにAKM社製の「AK4396」を搭載。同時に、NJR社製のMUSESオペアンプを採用するなど、随所にこだわりが感じられる。

そういったこだわりの作りによる恩恵か、「AT-HA90USB」はSN感の良好な、質感のよいサウンドが持ち味となっている。ダイナミックレンジも幅が広く、抑揚表現も豊か。おかげで、ハードロックやジャズなどの音楽ジャンルは、いつもより勢いのよい、ダイナミックな演奏を聴かせてくれる。こういった音楽の表現は、何とも楽しい。そのいっぽうで、階調表現も比較的細やかなため、クラシック、特に小編成の楽曲などは、とても情緒的な演奏が楽しめる。

このクオリティ、音楽性の高さを持ち合わせながらも、「AT-HA70USB」の発売当初とほぼかわらない価格で手に入るのはうれしい限り(そのぶん「AT-HA70USB」は価格が引き下げられる予定とのこと)。音質はもちろん、コストパフォーマンス的にも魅力の高いモデルだ。

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