野村ケンジがレポート

“全部入り”のUSB-DAC搭載ヘッドホンアンプ、ADL「X1」レビュー

野村ケンジ
2013年07月02日
ポータブルヘッドホンアンプが多数登場しているが、機種選びで重要なのは「音質」と「機能」だ。今回紹介するADLの「X1」は、ほぼ“全部入り”の多機能さに加え、最新デバイスにより音質も突き詰めた。そのサウンドクオリティ、使い勝手に野村ケンジが迫る。

S/N感や表現力に秀でた基礎体力の高いサウンド


USB-DAC内蔵ヘッドホンアンプ、ADL「X1」¥41,790
いま、フルテックが面白い。

オーディオアクセサリー製品を幅広く手がけるフルテックだが、近年はADLというカジュアルブランドを立ち上げ、USB−DACやポータブルヘッドホンアンプなど、最新のデジタルオーディオに積極的なアプローチを行っている。

例えば、ポータブルヘッドホンアンプ「Stride II」は、屋外ではポタアンとして、室内ではUSB-DACとして楽しむことができる。その性能が認められVGPで金賞の栄誉に輝くなど、大いに注目を集めている。加えて、つい先日にはADLブランド初のヘッドホン「H118」をデビューさせるなど、多彩なラインナップを揃えつつある。

そのなかでも最大の注目株といえるのが、最新モデルのポータブルヘッドホンアンプ「X1」だ。30pinドックコネクタはもちろん、Lightningアダプタにも正式対応しており、iPhone5などと接続することで、デジタル伝送による高音質な音楽再生を楽しむことができる。加えて、192kHz/24bit対応のUSB−DAC機能も搭載。パソコン内のハイレゾ音源もネイティブ再生が可能だ。

このほかにも、光デジタル出力が用意されていて、ホームオーディオ用DACと接続できたり、アナログ入力によってiOSデバイス以外のポータブルプレーヤーも楽しめるなど、充実した機能を備えている。

しかし、いちばんの魅力といえば、やはりそのサウンドクオリティだろう。DACにESS社の最新モデル「ES9023」を採用したおかげもあって、コンパクトサイズからは想像できない、S/N感や表現の丁寧さに秀でた、基礎体力の高いサウンドを楽しませてくれる。しかも、ストレートかつ素直な音色によって、音楽の躍動感やグルーブ感がいつにもましてダイレクトに感じる。こういった“素材の味を活かす製品作り"こそ、フルテック製品ならではの魅力といえる。

SPECIFICATIONS
●対応サンプリング周波数/ビットレート:192kHz/24bit(最大) ●入力端子:USB mini B(PC)×1、USB A(iOSデバイス)×1、3.5mm端子(アナログLR)×1 ●出力端子:3.5mm端子(ヘッドホン/光デジタル兼用)×1 ●外形寸法:68W×16.5H×118Dmm ●質量:約147g

■ADLのこのモデルにも注目!

ヘッドホン「H118」¥23,100

ヘッドホン「H118」

ADLブランド初のヘッドホン。独自形状のイヤーカップによって、アラウンドイヤーながらコンパクトサイズを実現。同時に無駄な空間を排除することで、ダイレクトで抑揚感のあるサウンドを獲得した。音色傾向は素直で自然なイメージ。ケーブルはminiXLR端子の着脱式を採用する。

USB-DAC「Stride II」¥21,840

USB-DAC「Stride II」

アナログ入力に加え、USB-DAC機能も備えたポータブルヘッドホンアンプ。DACにはWM8716を搭載。アルミボディや金メッキ端子などの採用もあり、ニュアンス表現の細やかな、落ち着き感のあるサウンドを披露する。バッテリーは5時間の充電で約80時間使用できる。

(野村ケンジ)

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