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編集部記者がハンドリングレポート

ソニー「NEX-6/5R」の使い勝手はどう違う?「PlayMemories Camera Apps」を使ってみた

2012/12/26 ファイル・ウェブ編集部:小野佳希
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なお、記者が「これはいいな」と感じたのは暗所撮影への対応力。レストランの店内や、街灯がともっている夜の屋外など、ある程度の明るさがあれば、両機ともフラッシュなしでの手持ち撮影でも結構満足できる写真が撮影できる。オートモードで撮影したファイルをPCで原寸拡大するとさすがにザラつきを感じるが、SNSでの共有やデジタルフォトフレームでの表示、サービスサイズでの印刷程度であれば問題ないレベルだと思う。

夜の街並みを手持ち/フラッシュなしで撮影(NEX-5Rを使用。露出時間1/160・ISO 800)

リサイズ前の元ファイルから一部分を切り出したもの(リサイズなどの画像加工にはFireworks CS4を使用し画質100%で書き出しを行っている)

また、カラオケを歌っている友人を撮るなどといったように動いている被写体はさすがに苦しかったが、ちょっとした記念撮影程度であればフラッシュなしでも大丈夫だろう。前述した「NEX-5R」でのモニター180度チルトをフラッシュが邪魔をしてしまう問題も、これであればひとまず回避できる。

レストランでのサラダバーをオートモードで撮影(NEX-6を使用)

左の画像の一部を元ファイルから切り出したもの(露出時間1/160・ISO 800)


NEX-5Rで撮影した写真

同じく元ファイルの一部分を切り出し(露出時間1/160・ISO 800)


塊肉を店員がサーブしにきたところをオートモードで撮影(NEX-6を使用)。カメラをバッグにしまった状態だったのでやや急ぎ気味になってしまった割にはブレも少なく、肉のシズル感なども結構よく表現されているのではないだろうか

一部を拡大(露出時間1/50・ISO 3200)

「NEX-6」の、「NEX-5R」に対する優位性は、何度か前述しているように光学ファインダーやモードダイヤルを搭載している点。特にモードダイヤルは、ちょっとしたときにすぐモード変更できるという便利さがかなり快適だ(個人的に初代のNEX-5を所有しており、モードダイヤルがない点に前々から不満を持っていたという事情も大いに影響しているが)。

また、有機ELの光学ファインダーもいい。全体的なデザインや質感も手伝って「一眼カメラを使っているぞ」という所有欲を満たしてくれる。なお、ファインダーは本体の左上についており、右眼でのぞくことを前提にしているように見受けられるが、左眼で使ってみても(記者の鼻が低いこともあるが)それほど問題は感じられなかった。

一方、「NEX-5R」の優位性はやはりタッチパネル。前ピン、後ピンなどピント合わせをタッチ操作で直感的に行えるのは「NEX-6」にも、さらには最上位機の「NEX-7」にもないメリットだ。

それでは、結局のところどちらのモデルのほうが良いのか?

これはもう(至極当たり前で申し訳ないが)好みによるところが大きい。個人的には、モードダイヤルとファインダーがあること、フラッシュを内蔵していること、そして全体的な質感などから「NEX-6」のほうが好みだ。カメラとしての基本的な使い勝手はやはりこちらのほうがかなり上回っていると感じる。

ただし「PlayMemories Camera Apps」を使うとなると、「NEX-5R」のタッチパネルはかなり大きな威力を発揮する。現在のところ非タッチパネルでもそれほど不便さを感じるアプリはないが、今後のアプリ展開の可能性も含めて考えると、タッチパネルを搭載した本機を選んでおいたほうがよいかもしれない。「PlayMemories Camera Apps」を徹底的に楽しみたい人は「NEX-5R」、アプリよりもカメラ本来の撮影機能を重視するなら「NEX-6」という選び方になるだろう。

「タッチパネルを搭載したNEX-6が発売されたらいいのに…」というのが、テストを終えてみての率直な感想だった。そんなモデルが(しかもなるべく価格を抑えて)登場して欲しいというかなり勝手な願望を綴りつつ、このレポートを終わりたい。

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