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HD 650との比較試聴も

【レビュー】SHURE初の開放型ヘッドホン「SRH1840」を聴く

2011/12/20 高橋 敦
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■ゼンハイザー「HD 650」と比較試聴

今回は、ライバル機の一つであろう開放型ハイエンドの定番、ゼンハイザーHD 650も合わせて試聴した。シンプルな外観が逆に古びることなく、現在でも魅力的なヘッドホンである。

開放型ハイエンドの定番、ゼンハイザーHD 650(左)との比較試聴を行った

サウンドの印象は、滑らかに鋭い高音とタイトな低音のSRH1840に対し、HD 650は柔らかく繊細な高音、肉厚な低音といった具合で、好対照だ。音像の感触が強烈に明確なSRH1840に対し、HD 650は当たりが柔らかい。鉛筆の芯に例えればSRH1840はH、HD 650はBであろうか。

全体のバランスでも、徹底的なフラット指向のSRH1840に対してHD 650は豊かな低音が充実した土台を作っている。音場の見通しもSRH1840がクリアであるのに対し、HD 650は濃厚だ。

両機は方向性が全く異なるので、優劣を論じることはできない。贅沢に両方を所有しても、有意義に楽しく使い分けることができるだろう。

■SHUREらしさと開放型の特徴が見事に融合

それにしてもSRH1840の音は、まさに「SHUREが開放型を作ったら…」という期待通りの音だ。SHUREらしさと開放型の特徴が見事に融合し、新しい魅力を生み出している。

SHUREファンのみならず多くの方にその音を体験してほしい、強いインパクトを持ったヘッドホンである。

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