iPhone新モデルはすべて対応

新しいiPad Pro、HDR10とドルビービジョンに“非対応”の謎

編集部:風間雄介
2018年11月04日
ベゼルが細くなり、画面占有率が高まった新iPad Pro。ディスプレイサイズも11インチと12.9インチの2サイズになり、四隅がラウンドしたIPS液晶を搭載した。

ニューヨークで行われた発表会でも、ディスプレイの画質が高いことが強調された。名称は「Liquid Retinaディスプレイ」。Display P3をカバーしていること、ProMotionテクノロジーが搭載されていること、最高輝度が600nitであることなどがアピールされた。

新iPad Pro

一方で、HDR動画の再生への対応については言及がなかった。アップル公式サイトのスペック欄を見ても、昨年のiPad ProやiPhone XやXR、XSなどに書かれている「Dolby VisionとHDR10コンテンツに対応」の文言が見当たらない。アップル製品の技術仕様ページを調べても、HDR動画の再生について一切記載がない。

HDRとは、High Dynamic Range(ハイダイナミックレンジ)の頭文字。その名の通り、画面の明るい部分と暗い部分のダイナミックレンジを広げ、臨場感溢れる映像を実現する技術だ。iTunesでも多くのHDR対応作品を配信しているほか、Netflixなども積極的にHDRで配信を行っている。

HDR10はUHD BDの標準規格として採用されているもの。一方のドルビービジョンはドルビーが提供する、ダイナミックメタデータを用いたHDR技術だ。

アップルは2017年秋に提供したiOS 11から、このHDR10とドルビービジョンへの対応を開始した。当初対応した製品は、iPhone X/8/8 Plus、2017年発売の「iPad Pro」10.5インチモデルと同12.9インチモデル、そしてApple TV 4Kだった。

その後、今年発表されたiPhone XR/XS/XS Maxについても、スペック欄や技術仕様ページに、HDR10とドルビービジョンに対応していることが明記されている。

逆に言うと、昨秋以降に発表されたiPhone/iPadで、HDR10/ドルビービジョン対応の記載がないのは、エントリーモデルとして発表された第6世代iPadと、今回発表された新iPad Proだけだ。

最近では安価な液晶テレビでもHDRに対応するものが増えており、単にHDR映像を処理して表示するだけなら、決して難しいことではない。しかもアップルは、自社サービスでドルビービジョン対応作品を配信している。高画質をアピールしている新iPad Proが、HDR10/ドルビービジョンに対応していないというのは不思議だ。

あまり考えにくいが、単に技術仕様に書き忘れた可能性も否定できない。本件についてアップルに問い合わせており、回答があったら続報でお伝えする。

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