メッシュネットワークの現状と利点を紹介

次世代無線LANではテレビとレコーダー間のワイヤレス化も? クアルコム幹部が来日会見

編集部:成藤正宣
2018年01月31日
クアルコムは、コネクティビティ事業の方針などを解説する戦略説明会を開催。シニア・バイスプレジデントのラフール・パテル氏が、Mesh(メッシュ)ネットワークがIoTやスマートホームにもたらすメリットを説明するなどした。

シニア・バイスプレジデントのラフール・パテル氏

同社コネクティビティ事業では、Wi-Fiネットワーク技術を中心とする事業展開を進めており、独自の技術「Wi-Fi SON(Self Organizing Network)」に対応したWi-Fiメッシュネットワーク製品を展開している。その規模は対応チップの出荷量、売上、マーケットの規模といった点から、世界でもシェア1位を誇っており、リーディングポジションを築いている。

Wi-Fi技術では大きなシェアを握っているとする

ラフール氏によれば、同社のメッシュネットワークでは「設置された中継器はSONによって自律的に設定され、その後の環境も通信状況に応じて動的に調整される。複雑な技術に通じる必要なく、安定してセキュアな通信を簡単に利用することができる」という。中継器を設置する場合、まず設定から行わなくてはならない従来型ネットワークに対して大きな利点になるとのことだ。

また、欧米では通信可能範囲が広がるという点がメッシュのメリットとして語られているが、狭い範囲で幾つもの通信が行われるような環境でも混線が起こりにくくなるという利点もあるといい、アパートやマンションが多い日本の住宅事情にも導入のメリットがあるとした。

ラフール氏は、メッシュネットワークをIoTやスマートホームを成立させる根幹として重視しているとも発言。メッシュネットワークで使用する規格もWi-Fiにかぎらず、Bluetooth、ZigBeeなども包括したプラットフォームにしていく考えを述べた。

近年盛り上がりを見せている音声アシスタントへの対応も進めている。今月初めに開催された「CES2018」では、同社の「Aqstic」と呼ばれるサウンドテクノロジーに対応するASUSのスマートスピーカー機能内蔵Wi-Fiルーター「Lyra Voice」を組み合わせ、Windowsの音声アシスタント「Cortana」を動作させるデモを公開していた。

CESでは音声アシスタントと同社メッシュプラットフォーム対応製品とのデモが出展されていた

またラフール氏は、同社で技術開発を行っている次世代の無線LAN規格「IEEE 802.11ax」や、ミリ波帯を利用する「IEEE 802.11ad」についても言及。同社で現在も技術開発を進めているというこれらの次世代規格では、さらなる通信速度の高速化が見込めるとのことで、PCとキーボード間やテレビとレコーダー間など現在はUSBケーブルやHDMIケーブルを使っているようなシーンでもゆくゆくはワイヤレス化し、生産性を向上させることを目指すとしていた。

高速な次世代LAN規格により、AV機器ふくめあらゆる製品のワイヤレス化も進むだろうとしていた

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