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眼鏡で有名な鯖江のチタンをフレームに採用

シャープ製のフェイスシールド販売開始。液晶パネルの技術「モスアイ」活用で反射や曇りを防止

公開日 2020/11/09 11:41 PHILE WEB編集部
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シャープは、 フェイスシールド/アイシールド/マウスシールド計4種類6モデルを商品化し、11月9日より順次販売を開始する。ラインナップは以下の通り(価格はいずれも税込)。

シャープから、液晶パネルの技術を活用したフェイスシールドが発売

【βチタンフレームモデル】
●フェイスシールド「FG-800(M/S)」:8,980円/11月30日発売
●アイシールド「FG-500(M)」:7,480円/11月27日発売
●マウスシールド「FG-300(M/S)」:5,980円/12月7日発売

フェイスシールド「FG-800」

アイシールド「FG-500」


マウスシールド「FG-300」
【ポリカーボネートフレームモデル】
●フェイスシールド「FG-F10(M)」:1,980円/11月9日発売

フェイスシールド「FG-F10M」

企業の受付や対面で接客を行うサービス業などを中心に需要が高まっていることを受け開発したもの。シールドのフィルム表面に、同社の液晶パネルで採用している「モスアイ構造」を活用。微細な凹凸により光の反射を抑制するため、着用者の視界を妨げにくくなっている。

液晶パネルの技術「モスアイ構造」を活用することで、光の反射を大きく抑制している

また、表面基材には高透過率のポリカーボネートを採用しているので、周りの人間からも着用者の表情をクリアに見ることができる。これにより、企業の受付や接客業など対面の機会が多い業務でも安心して使うことができるとしている。

アイシールド「FG-500M」の着用例

さらに、モスアイ構造と新開発の超親水性アクリル系樹脂を組み合わせたことで、表面に付着した水滴がすばやく広がり、蒸発しやすくなっている。これにより、呼吸による曇りや温度差による結露を抑制している。

表面は傷つきにくい加工も施しているため長期にわたり使用でき、アルコール消毒液等で軽く拭っても性能が落ちることはないとのこと。汚れが目立ちはじめたり大きく破損した場合に備え、交換用フィルムも販売する。

モスアイ構造と新開発の素材を組み合わせることで、光の反射だけでなく曇りも防止する

フレームの素材としては、眼鏡産業で有名な鯖江のチタンを採用。軽量で装着感に優れ、耐久性も兼ね備えている。なお、フェイスシールドのみ、より安価なポリカーボネートフレームモデルもラインナップしている。また、開発にあたっては、プロダクトデザイナーの大浦イッセイ氏(NPO法人『まもるをまもる』代表理事)が協力している。

本日開催された製品発表会では、(株)SHARP COCORO LIFE 代表取締役社長の大山貞氏が登壇。マスクやIoTサービスなど「ニューノーマル時代の暮らし方や社会課題に応える、新しい商品/サービス」を取り扱う同社では、11月6日時点でマスクの出荷数が通算1億枚を突破したことを報告。「今後も、不便を感じている皆様がより高いパフォーマンスを発揮できるような製品をお届けしたい」と、引き続きシャープの技術を活かした新規事業を拡大/推進していく方針を語った。

大山貞氏

同社のマスクは11月6日時点で通算1億枚以上を出荷している

同じく発表会に登壇したシャープディスプレイテクノロジー(株)開発本部 技術企画部長 兼 シャープ米子(株)代表取締役社長の今井明氏は、技術面について解説。本製品が液晶パネルと同等のクリーンルームで製造していること、開発と工場が一体となりハイスピードで生産に至ったことなど、背景についても触れた。

今井明氏

また、プロダクトデザイナーの大浦イッセイ氏はフレームデザインのこだわりについて説明。フィット感の良さはもちろんのこと、髪を巻き込んだり、フェイスラインを隠してしまったりといった点にも配慮し、「感染予防がそのまま美として感じられる」ような美しいデザインを目標にしたことを語った。

大浦イッセイ氏

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