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5つのアプリを無償提供

PepperにIoTリモコンやバーチャルサラウンド機能搭載。ソフトバンクが新展開発表

公開日 2017/02/07 12:01 編集部:風間雄介
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ソフトバンクロボティクス(株)とソフトバンク(株)は、人型ロボット「Pepper」の取り組みに関する記者発表会を開催した。

新たに発表されたのは、Pepperを家庭で使う際に楽しめるロボアプリ群。5つのアプリを発表し、それぞれ無償で提供する。これらによって「Pepperと一緒に生活する楽しさを提供したい」と同社では説明する。

ロボアプリ5種が発表された

「ねえ、ペッパー」で家電の音声操作が可能

まず注目したいのは、リモコンアプリ「iRemocon for Pepper」の提供だ。テレビやエアコンなどのコントロールを、Pepperへの音声操作を介して行うことができる。

Pepperを介して家電をコントロールできる

iRemoconは、GLAMOが販売している、温度・湿度・照度センサーなどを搭載した高機能な学習リモコン。Wi-Fiに対応したiRemocon Wi-Fi本体は約2万円で販売されている。

iRemocon for Pepperは、このiRemoconと連動する専用アプリ。3月半ばに無償で提供する。Pepperの本体画面操作や音声操作で指示すると、iRemoconから赤外線信号を飛ばして操作する仕組みだ。

テレビ、エアコン、照明の操作があらかじめプリセットされており、テレビはスマホやタブレットからメーカー名を登録することでかんたんに連携することができる。

テレビは主要メーカーの赤外線コードを選択するだけで操作出来る

テレビの操作画面

さらに赤外線コードを別途登録することで、プリセット機器以外の操作も可能だ。

カスタムリモコンの登録も可能

ボイスコマンドを登録すると、その言葉で操作できる

音声操作を行う際のトリガーキーワード(Siriにおける「Hey,Siri」など、音声操作を受け付ける状態にするためのキーワード)は、現在のところ「ねえ、ペッパー」などいくつかの候補を考えているという。

また本アプリの提供に合わせて、Pepperのソフトウェアが改善され、音声操作を受け付ける距離が長くなるという。いまは近くで話しかけないと反応しないが、iRemocon for Pepperでは、3〜4m程度の距離でも操作できることが検証されているとのことだ。


Pepperが「白戸家ぺぱ之輔」に扮して落語を演じる

またコルグと提携し、バーチャルサラウンド機能「Acoustage」を搭載したアプリの無償提供をまもなく開始する。

「ロボットエンタメ」と位置づけられている

Pepperは耳の部分がスピーカーになっているが、そこからバーチャルサウンドを再生する。Acoustageはアプリ内にソフトウェアで実装しており、今後ほかのアプリにも応用が可能という。

落語など2種類のコンテンツを用意する

バーチャルサラウンドを体験出来るアプリは2つ用意され、タイムトラベルして臨場感たっぷりの体験を楽しむ「バーチャルサラウンド『旅』体験」と、落語家・春風亭一之輔監修のもと、Pepperが「白戸家ぺぱ之輔」として落語を演じる「飛び出すロボ落語」が提供される。実際の振り付けや演出などは、春風亭一之輔のかなり厳しいダメ出しがあったとのこと。迫真の演技は以下の動画をご覧頂きたい。



Pepperを自由に動かせるアプリ「Pepper maker」

そのほか脳トレアプリ「Pepper brain」、ヒーリングアプリ「Pepper healing」、見守りアプリ「Pepper view」なども提供する。

脳トレアプリも提供

精神科医の名越康文氏が監修するヒーリングアプリ「Pepper healing」を体験してみたら、まずはユーザーの顔を撮影して、表情などから幸福度を解析。さらにPepperに話しかけると、その声からも心理状態を判断し、テンションの強さも評価する。

記者もメンタルチェックしてみた。表情、声の調子ともに穏やかで良好と判断され、テンションもちょうど良いとのことだった。テンションは低すぎると指摘されることが多いので意外な結果だった

もし総合的にメンタルの調子が悪いと判断したら、ストレッチなどを提案し、その方法もPepperがレクチャーしてくれる機能も備えている。

また、Pepperを自由に動かしたり話させたりできるアプリ「Pepper maker」も発表された。ソフトバンクロボティクス 代表取締役社長の冨澤文秀氏によると「小学二年生でも操作できるように開発した」とのことで、パソコンを使ってアクションを並べ、必要な項目を入力するだけで、自由な振り付けとおしゃべりを設定できる。

ソフトバンクロボティクス 代表取締役社長の冨澤文秀氏

「Pepper maker」の設定画面

このPepper makerは肝煎りのプロジェクトとして位置づけられている。プロジェクトのリーダーには、自身もPepperを購入したというロンドンブーツ一号二号の田村淳が就任した。「以前からPepperを自分の思うとおりに動かしたいと思っていた。それを冨沢社長にお話ししたら、実は既にそういうプロジェクトが進んでいると言われ、ぜひお手伝いさせてください、ということになった」と経緯を紹介した。

左から冨沢社長、ロンドンブーツ一号二号の田村淳、益岡つばさ

そのほか、発表会にはゲストとして益岡つばさも登壇。Pepperがカフェ店員になって注文を受けたりする機能や、決済する機能に感嘆の声を上げていた。

ビジネスにおけるPepper導入効果はすでに実証済み、と冨沢社長

グローバルパートナーとの連携も加速させている

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